「今日は蝶々はいない」場所で娘が見つけたもの【初マレーシア体験記⑤】

from 師範代Shinya(マレーシアのホテルから)

(→前回のつづき)(このシリーズを最初から読む場合はこちら

カブトムシ標本作り体験をした後は、さらに山の上の方に登りながら、バタフライパークに向かいました。

バタフライパークに到着する前に、昆虫標本の館に立ち寄りました。

ボルネオ島だけではなく、世界中から集めた珍しい昆虫たちの標本が、所狭しと並べられていました。

ものすごい数に、ビックリです!

僕が見たかったコノハムシや、巨大バッタもいます。

ふと娘を見ると、つまらなそうにダラダラ歩いていました。

そして、5分も経たないうちに、「もう行くー!」と叫び始めました。

「そうだった!娘は見るだけのコンテンツに興味がないんだった!」

と思い出しました。

体感覚タイプ

娘は、視覚ではなく「体感覚」を通して何かを感じるタイプです。

昆虫も触ることで、楽しみます。

標本は、目で楽しむものです。

昆虫はガラスケースの中に入っていて、触ることはできません。

娘にとっては、珍しい昆虫の標本よりも、そこら辺にいるダンゴムシを触っている方が、楽しいのです。

ダンゴムシもセミも、いつまでも飽きずにずーっと触り続けています。

その傾向は、ボルネオ島でも発揮されていました。

おそらく、大人達は標本を楽しむでしょう。

実際、僕も見てワクワクしました。

でも、娘にとってはこの標本の館は、退屈な場所なのです。

僕らは早々に引き上げて、さらに上のバタフライパークに向かいました。

蝶々がいないバタフライパーク

バタフライパークに着くと、網で四方を覆われた空間が現れました。

パークといっても、そこまで大きくありません。

ちょっと大きめの会議室ぐらいの広さです。

ただ、天井はかなり高くて、蝶々が飛び回れる空間を確保していました。

入り口だけ網ではなく、プラスチック製の鎖がじゃらじゃら垂れ下がっています。

確かに、この形なら中の蝶々が逃げることはないでしょう。

それでいながら、人間は鎖を押して簡単に中に入ることができます。

ドキドキ期待しながら中に入ると、ビックリするぐらい何も見当たりませんでした。

蝶の姿が、一匹も見えません。

ガイドさんから事前情報として「いつもいるわけではない。時期や運にも左右される」と聞いていましたが、ここまでいないものか!というぐらい、何もいませんでした。

ガイドさんいわく、ここの蝶は、成長の寿命が短くて、MAXで2週間ぐらいだそうです。

セミと同じぐらいですね。

そのため、タイミングによってはすごくたくさんいることもあれば、全然いないこともあるそうです。

年間を通して「絶対この時期には多い」と言い切れるわけではない、とのことでした。

コレばっかりは運なので、仕方ないかなぁ〜と思いつつ、パーク内を歩いていました。

ミニジャングルのような雰囲気

パーク内の雰囲気は、ミニジャングルみたいでとても良いです。

草木の匂いと、チョロチョロ流れる水の音、それ以外は完璧な静けさが、とても心地よく感じます。

蝶々がいなくても、他の虫がいる気がしてきました。

案の定、娘がテントウムシやらトンボやらを見つけていきました。

娘にとっては、昆虫のレア度や見た目はどうでも良く、触れるかどうか?が重要です。

その点で、簡単に捕まえられて気兼ねなく触れるテントウムシは、とても気に入ったようでした。

テントウムシは羽が生えていて飛び回ります。

娘はテントウムシを捕まえて、手の上で歩かせていました。

そのうち、テントウムシはすぐに空中を飛んでいきます。

娘は、興奮しながら飛ぶテントウムシの後を追いかけます。

葉っぱに止まったところを、またすぐに捕まえて、また手の上で歩かせて・・・

という作業を、飽きずに何度も繰り返していました。

ついに蝶を発見!

しばらくすると、娘が叫びました。

「あっ!蝶々がいる!」

ガイドさんと僕が驚いて近づくと、娘の小さくて短い指の先には、確かに美しい蝶々がいました。

低い位置の葉っぱのウラ側にいたので、僕とガイドさんの目線では見えなかったのです。

でも、娘の視点からはちょうど見えたわけです。

ガイドさんは、「すごい!目がいいね!」と驚いた様子で、自分のスマホを取り出して、蝶々の写真を撮っていました。

百戦錬磨のガイドさんが写真を残そうと思うぐらいなので、きっとかなりレアな種類なのでしょう。
僕もガッツリ写真と動画を撮りました。

娘はその後も、次々と別の蝶々や他の昆虫を見つけていきました。

そのたびに、ガイドさんが驚いていました。

子どもは大人より低い目線に加えて、脳内も常識の外側にある視点を持っているので、

「今日は蝶々はいない」

と決めつけずに、ずっと探していたようです。

その結果、隠れている虫たちを見つけ出しました。

娘の持つこの視点は、僕にとってもすごく大事だと気付かされました。

英語学習でも、「○○なんてやってもムダ」とか、特定の英語学習法を否定するようなYouTube動画や記事などを目にすることがありますが、そこにとらわれすぎて、色んなノウハウを渡り歩いてしまいがちです。

でも実は、今いる場所(やっていること)の中にも、役立つポイントや上達の要素が必ずあります。

僕が音読や瞬間英作文をやり始めてからも、けっこう外野の声は聞こえてきました。

でも、自分の直感を信じて愚直に続けたら、望む英語力まで到達できました。

英検1級に合格した時には、「ここまで来たぞ!やっぱりこの道を進んで良かった!」と実感しました。

その時の感動が、今回のボルネオ島で、一見何もいなさそうなバタフライパークで、娘が蝶々を見つけた時にも、なぜかよみがえってきました。

・・・つづく

P.S.
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