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(→前回のつづき)
僕が文脈で英単語を覚えて感じたメリットは、もう1つありました。
それは、「英単語が勝手に増えていく感覚」です。
文脈で覚える勉強法を試す前には、「英単語を覚えなければ!」というプレッシャーが常に自分の中にありました。
何とか覚えようと必死になっている自分が常にいて、それでいながらすぐ忘れていく自分に、ガッカリしていたのです。
でも、文脈で覚える音読トレーニングを始めてからは、英単語1つ1つに対する執着が、薄れていくのを感じました。
ただ、英文の中の1つのパーツとして、英単語を見るようになったのです。
不思議なことに、記憶への執着を手放すほどに、自分の記憶力が高まっていくのを感じました。
最初に始めたNHKのテキストの音読を終える頃には、僕の覚えている英単語の数は、かなり増えているのを実感しました。
「なんとしても英単語を覚えるぞ!」と気合いを入れていた頃に比べて、ずっとラクに自然に、英単語を覚えらます。
実際に、外国人バーでネイティブの友達がしゃべっているのを聞いて、理解できる率が上がってきているのを実感できました。
英単語だけ覚えても、使えない理由
僕はこの時から、英単語に対する見方が変わってきました。
英単語の意味(日本語訳)さえ覚えていれば良いかというと、そうではありません。
①実際にその英単語が文章の中でどう使われるのか?
②よくセットで登場する単語は何か?
が理解できていないと、聞いたり話したりできないのです。
特に、②は大事な要素になります。
・take + a shower = シャワーを浴びる
・make + a mistake = ミスをする
・save + money = お金を貯める
などの動詞+名詞でよくある組み合わせや、
・wake + up = 起きる
のような、動詞+前置詞の組み合わせ。また、
・the + piano = 楽器の前には the が付くケースが多い
などのように、冠詞+名詞のよくある組み合わせが存在するのです。
もちろん、これは絶対ルールというわけではなく、たまにこの組み合わせからズレることもあります。
でも、だいたい7~8割の確率で「よくある組み合わせパターン」が決まっているのです。
日本語でもある「よくある組み合わせ」パターン
日本語でも、
・迷惑を「かける」
・時間を「過ごす」
・好感を「持つ」
・風が「吹く」
・雨が「降る」
など、特定の単語同士の組み合わせが存在します。
迷惑を「与える」とは言いませんよね。(もちろん意味は伝わりますが)
同じように、英単語にも「よくある組み合わせ」が存在するのです。これを「コロケーション」と呼びます。
このコロケーションも英単語と一緒に丸ごと覚えてしまった方が、実際の会話では使える確率が上がります。
たとえば、wake up という組み合わせは、文脈の中で発音される時にも、「ウェイカッ!」のように、まとめてつながって聞こえます。
「wake = ウェイク」だけ覚えていても、聞き取れません。
まとめて「ウェイカッ!」の音で覚えてしまった方が、リスニング力は上がるわけです。
これが、英単語を文脈で覚えるもう1つのメリットです。
「例外」は無視してOK
先ほども書きましたが、どんな英単語の組み合わせにも、「例外」は存在します。
たとえば、wake という英単語は、wake up 以外にも、
・wake into
・in the wake of
といった用法が辞書に載っています。
でも、日常生活ではあまり登場しません。
最初から「例外もあるからこの覚え方はダメ」と考えるのではなく、まずは7~8割の確率で当たる方を覚えて、英会話の中で使ってみることから始めるのです。
その方が、結果的に英単語が使いこなせる確率が上がります。
僕自身も、文脈の中で英単語の組み合わせパターンも合わせて丸ごと覚えるようにしたところ、確実にリスニングとスピーキング力が上がっていきました。
・・・つづく。
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