2.ガンバっても覚えられなかった英単語が、「自然に記憶に残る」ようになった理由

(→前回のつづき)

僕が文脈で英単語を覚えて感じたメリットは、もう1つありました。

それは、「英単語が勝手に増えていく感覚」です。

文脈で覚える勉強法を試す前には、「英単語を覚えなければ!」というプレッシャーが常に自分の中にありました。

何とか覚えようと必死になっている自分が常にいて、それでいながらすぐ忘れていく自分に、ガッカリしていたのです。

でも、文脈で覚える音読トレーニングを始めてからは、英単語1つ1つに対する執着が、薄れていくのを感じました。

ただ、英文の中の1つのパーツとして、英単語を見るようになったのです。

不思議なことに、記憶への執着を手放すほどに、自分の記憶力が高まっていくのを感じました。

最初に始めたNHKのテキストの音読を終える頃には、僕の覚えている英単語の数は、かなり増えているのを実感しました。

「なんとしても英単語を覚えるぞ!」と気合いを入れていた頃に比べて、ずっとラクに自然に、英単語を覚えらます。

実際に、外国人バーでネイティブの友達がしゃべっているのを聞いて、理解できる率が上がってきているのを実感できました。

英単語だけ覚えても、使えない理由

僕はこの時から、英単語に対する見方が変わってきました。

英単語の意味(日本語訳)さえ覚えていれば良いかというと、そうではありません。

①実際にその英単語が文章の中でどう使われるのか?

②よくセットで登場する単語は何か?

が理解できていないと、聞いたり話したりできないのです。

特に、②は大事な要素になります。

・take + a shower = シャワーを浴びる

・make + a mistake = ミスをする

・save + money = お金を貯める

などの動詞+名詞でよくある組み合わせや、

・wake + up = 起きる

のような、動詞+前置詞の組み合わせ。また、

・the + piano = 楽器の前には the が付くケースが多い

などのように、冠詞+名詞のよくある組み合わせが存在するのです。

もちろん、これは絶対ルールというわけではなく、たまにこの組み合わせからズレることもあります。

でも、だいたい7~8割の確率で「よくある組み合わせパターン」が決まっているのです。

日本語でもある「よくある組み合わせ」パターン

日本語でも、

・迷惑を「かける」

・時間を「過ごす」

・好感を「持つ」

・風が「吹く」

・雨が「降る」

など、特定の単語同士の組み合わせが存在します。

迷惑を「与える」とは言いませんよね。(もちろん意味は伝わりますが)

同じように、英単語にも「よくある組み合わせ」が存在するのです。これを「コロケーション」と呼びます。

このコロケーションも英単語と一緒に丸ごと覚えてしまった方が、実際の会話では使える確率が上がります。

たとえば、wake up という組み合わせは、文脈の中で発音される時にも、「ウェイカッ!」のように、まとめてつながって聞こえます。

「wake = ウェイク」だけ覚えていても、聞き取れません。

まとめて「ウェイカッ!」の音で覚えてしまった方が、リスニング力は上がるわけです。

これが、英単語を文脈で覚えるもう1つのメリットです。

「例外」は無視してOK

先ほども書きましたが、どんな英単語の組み合わせにも、「例外」は存在します。

たとえば、wake という英単語は、wake up 以外にも、

・wake into

・in the wake of

といった用法が辞書に載っています。

でも、日常生活ではあまり登場しません。

最初から「例外もあるからこの覚え方はダメ」と考えるのではなく、まずは7~8割の確率で当たる方を覚えて、英会話の中で使ってみることから始めるのです。

その方が、結果的に英単語が使いこなせる確率が上がります。

僕自身も、文脈の中で英単語の組み合わせパターンも合わせて丸ごと覚えるようにしたところ、確実にリスニングとスピーキング力が上がっていきました。

・・・つづく

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