from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
※国際結婚をしている Mrs. Eats さんのYouTube動画を見た感想のシェアの続きです。
イーツさんの中にあった「日本に対する恋の炎」が消えてイラ立ちを感じ始めたきかっけは、
「パートナーである奥さんに出会ったこと」
がきっかけだそうです。
奥さん(当時はガールフレンド)に対する恋の心が、日本への恋心を覚めさせるキッカケになったのは、面白いですね。
では、それまでキラキラしていた日本に対するイメージが、どう変わっていったのでしょうか?
何が変えたのでしょうか?
それは、今、日本の独身世代の人たちが感じているのと同じ部分のようです。
将来を真剣に考えると感じるようになる「閉塞感」
奥さん(当時は彼女)との関係が深まるにつれて、イーツさんは2人の将来を真剣に考えるようになりました。
その第1ステップとして、それまで住んでいた田舎から、大阪の中心地に引っ越したそうです。
田舎に住んでいた頃は、自分の職場である学校まで自転車で5分だったのに、大阪に引っ越してからは満員電車で片道2時間半の生活になりました。
また、仕事の方もあまり充実感を感じられなくなってきます。
田舎の学校は生徒から笑顔で迎えられ、生き生きとした雰囲気の中で授業ができたそうです。
でも都会の学校では、生徒達は疲れていて、授業中に笑顔はなく、寝ている生徒もけっこう多かったそうです。
ヤル気のない生徒を相手に授業をするのは、ツラいことですよね。
「通勤時間が長く、職場に行くだけでもグッタリ消耗する」
「仕事中の時間にも、やりがいを感じられない」
というのは、多くの日本人が経験していることです。
欧米では、通勤手当が出ないのが普通なので、職場の近くに引っ越すことが多く、さらに仕事内容がつまらなければ、すぐに転職する文化があります。
でも日本では、真逆です。
長時間通勤は当たり前だし、転職は欧米ほど気楽にできるものではありません。
給料&転職のカベ
この時点でイーツさんが感じたのは、「転職のカベ」と「給料のカベ」でした。
外国人(英語のネイティブ)が日本で得られる仕事の大半は、「中学や高校の英語の先生(ALT)」、もしくは一般の英会話スクールの先生として雇われることです。
ところが、ALTや英会話スクール講師の仕事はそれほど給料が高くないので、若い時には良いのですが、年齢を重ねて落ち着いてくると、不満が出てきます。
周りを見渡しても、英語を教える仕事を長年続けている同僚はいません。
ほとんどの人が、1年~2年で辞めて本国に帰っていくからです。
かといって英語の先生から転職しようとしても、日本は海外ほど転職市場が成熟していません。
英語圏の国では、転職することで給料がアップすることが多く、
キャリアアップ=転職
という図式があるぐらい、転職という行為自体が一般的で、しかも高く評価されています。
でも、日本では転職すると給料が上がるケースは少なく、むしろ下がることの方が多いです。
日本ではいまだに年功序列の給与体系を採用している会社も多く、システム的に中途採用がしづらいのです。
また文化的にも、「1つの会社で長く働く=エラい」という図式があるので、転職歴が多い人は社会的に評価が下がる傾向にあります。
そのため、転職で給料を上げるのはかなり難易度が高いのです。
職業の選択が自由で、キャリアチェンジがしやすい西洋文化から来た人にとっては、日本の労働市場は転職しづらいと感じることが多いでしょう。
・・・つづく。
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