【映画館で一日に何回も流れるあの作品を、ついに見てきました】

from 師範代Shinya

先日、今大ヒット中のアニメ映画を観に行きました。

公開からしばらく経っているのに、興行収入はすでに200億円を超え、全国の映画館で毎日何回も上映されています。

僕が行った映画館でも、朝9時台から夜24時前まで、ほぼ2時間おきに入れ替え上映していました。

普通の映画なら1日に2〜3回が多いのに、この作品は平日昼間でも座席が半分以上埋まっているほどです。

僕が行った平日のレイトショーでも、終了時間が23時半で翌日は仕事の人も多いはずなのに、かなり席が埋まっていました。

その映画のタイトルは、「鬼滅の刃 無限城編」です。

このブログ記事でも以前、鬼滅の刃について書いたことがあります。その理由は、見るたびに「英語学習との共通点」をひしひしと感じるからです。

鬼滅の刃を知らない人向けにざっくり解説すると・・・

時代は大正時代。日本の山奥で家族と暮らしていた心優しい少年「炭治郎(たんじろう)」が主人公です。

ある日、家族が人を食らう“鬼”に襲われ、唯一生き残った妹も鬼に変化してしまいます。

炭治郎は鬼化した妹を人間に戻す方法を探すため、鬼を倒す剣士たちの組織に入り、仲間とともに命がけの戦いを重ねていきます。

物語の魅力は、単なる善と悪の戦いではなく、鬼にもかつて人間だった頃の悲しい過去があり、それぞれの人生や想いが描かれていること。

そして、主人公がただ強くなるだけでなく、人としての優しさや信念を失わずに成長していく過程にも心を打たれます。

また、修行シーンは毎回ユニークで、鍛錬をコツコツ積み重ねて強くなっていく流れが、まさに英語学習とそっくりなのです。

少し強くなって自信が付いたと思ったら、上には上がいることを思い知り、まだ自分が未熟だと気付いてヘコみ、それでもまた立ち上がって練習を続ける。

そんな炭治郎たちの姿が、日本の英語学習者の姿と重なります。

鬼滅の刃の戦闘シーンは、日本の伝統的な剣術とファンタジー要素を融合させた独特のスタイルで、映像では鮮やかな色彩と流れるようなアニメーションが迫力満点!

この戦闘シーンのスゴさは、僕がいつも話すオンライン英会話の先生たちも感動しているようで、よく英会話ネタとして盛り上がります。

今回の映画で描かれるのは、物語の終盤にあたる「最終決戦」の始まり部分で、主人公と仲間たちがこれまでで最強クラスの敵に挑む重要なシーンです。

この戦いの中で主人公の炭治郎が到達する境地が、英語学習に置き換えると「理想の英会話ができている状態」にそっくりなんです。

戦いのクライマックスで、炭治郎がたどり着く「すべてが見える境地」が、僕には英会話の上達過程と重なって見えました。

(※以下、ネタバレを含みますので、もしあなたが鬼滅の刃の映画を見に行く予定の場合は、見終わるまで読まない方が良いかもしれません)

 力みすぎて相手が見えない

物語の中で、炭治郎は先輩剣士の義勇(ぎゆう)と共に、「武道の達人タイプの鬼」と、激しく戦います。

しかし、どんな攻撃もすべて先に読まれ、避けられ、反撃を受けてしまうのです。

相手の鬼は、炭治郎や義勇が攻撃する時に発する「殺気」や「闘気」を読み取って、次の行動を正確に予測しているのです。

義勇は、剣士の中でも最も強い部類に入る、柱(はしら)と呼ばれる実力者なので、鬼とほぼ互角に戦えています。

でも、戦いが長引くにつれて、だんだん息が上がってきます。

同じスピードとパワーで動いていても、鬼と人間では身体能力に差があるからです。

鬼は疲れを知らず、痛みも感じず、受けた傷も一瞬で修復してしまいます。

それはまるで、日本人の英語上級者とネイティブとの英会話に似ています。

2人が話しているのを見ると、互角に話しているように見えます。

でも、時間がたつにつれて、だんだん日本人の方が消耗してきます。

ネイティブにとっては母国語の英語で話すことは、そんなに気力も体力も消費しません。

でも、日本人英語学習者にとっては、脳のパワーを全力でフル回転させながら英会話をしている状態です。

最初はミスなくスピーディーに返答していても、時間が経つにつれて、だんだん疲れてきて、ミスが目立つようになってきます。

英語がだんだん出せなくなってくるのです。

この感覚は、僕も経験したことがあります。

大手英会話スクールの講師として働いていた頃、年に1〜2回ペースでネイティブ講師たちと一緒に受ける「英語だけの8時間研修」では、毎回後半でガス欠になっていました。

前半ではネイティブと対等にやりとりできるのに、後半では英語が聞けない&話せない状態になる悔しさを、何度も経験しました。

英会話の世界を鬼滅の刃に例えると、ネイティブは「鬼」です。

僕たちが英語力MAX状態でネイティブと互角に戦えるのは、せいぜい数時間が限界でしょう。

(海外の4年制大学を卒業している日本人は、長時間スタミナが続く傾向にありますが、それは特殊な環境です)

 無我から「透明な世界」へ

話を鬼滅の刃に戻します。

炭治郎はついに、戦いの中で気づきます。相手の鬼はこちらの「殺気」や「闘気」を感じ取っている。ならば、それを消せばいい。

炭治郎は深く呼吸を整え、心の中の怒りや焦りを手放します。

頭の中の雑音をすべて消し去り、ただ相手を見る。

すると、世界が変わりました。相手の筋肉が動く予兆、呼吸のリズム、足の重心の移動が、すべてゆっくりと見える。

これが「透明な世界」です。

すべてが透き通って見える世界。

「ああしたい、こうしたい」という自我を手放し、相手と自分の状態をありのままに見ながら、反応していく境地です。

 決定的な一撃と、英会話のスローモーション

炭治郎が「透明な世界」に入った瞬間、形勢は逆転します。

柱の義勇がついに疲れてきてピンチになると、炭治郎は最短距離で飛び込み、相手の鬼の攻撃を防ぎ、反撃を成功させるのです。

相手には、反応する暇すらありません。

炭治郎は相手の動きを完全に読み切り、ついに勝負を決めます。

このシーンを見た時に、僕はハッと思い出しました。

英会話しながら、僕はたまにこれと似た瞬間を経験することがあるのです。(本当にごくまれにですが)

全力を出しながら、エンジンフル回転で英会話している時とはまったく違う感覚です。

普通は文法ミスしないようにすればするほど、逆にミスが増えたりします。

でもある日、ミスしないようにする気持ちを手放した瞬間、突然、相手のネイティブの英語がスローモーションに聞こえるようになりました。

また、自分が話そうとした文の構造や意味がリアルタイムで頭に浮かびます。

返事が自然に出てくるのです。

自分の口から出てきた英語を自分の耳で聞くと、文法ミスもしていないし、発音もリラックスして良い音が出せているのがわかります。

ガンバっている感覚なしで、英会話がスムーズに進んでいるのです。

とはいえ、いつもこの状態でいられるわけではありません。

1〜2ヶ月に1回ぐらい、この状態を経験できるかどうか、という頻度です。

でも、一度経験すると、すごく気分が良くなります。

自信がわいてきます。

ただ、この透明な世界を経験するためには、一足飛びでは行けません。

その前に「試行錯誤しながら、もがく時期」が必要だと思います。

英語を話している時に、自分の文法ミスに気付いて、「あぁ、こんな凡ミスをするなんて!」と落胆したり。

エンジンフル回転でヘロヘロになりながらも、何とか会話を続かせたり。

相手の話す英語が突然聞き取れなくなって、うろたえたり。

そんなことを繰り返す中で、ふとした瞬間に「透明な世界」を経験するのです。

一度見えても、ずっとそこにいられるわけではなく、また元の世界に戻ってきます。

でも、一度でも透明な世界を経験すれば、「また味わいたい!」と思えるでしょう。

そして、日々の鍛錬を続けるモチベーションになります。

英語学習を続けていれば、あなたにも必ず英会話の「透明な世界」が見えてきます。

これは特別な才能ではありません。

剣士が修行で技を磨くように、日々の小さな英語練習でたどり着けます。

もし、くじけそうになったら、あなたも鬼滅の刃を見ると、勇気をもらえるかもしれません。

(今、ネットフリックスで第一話から見れます)

 

—————————————

※このブログに読者登録をしていただくと、最新の記事を1日1回、メールでお届けします。読者登録はこちらをクリックしてください。
    ↓↓↓

 

 

From  師範代Shinya(新村真也)

やり直し英語達成道場 師範代)

※もくじは、こちら

自己紹介は、こちら

こちらですアップ

 

 

 

 

師範代Shinyaの書いた本

↓↓↓