【TOEIC730点への2つの秘策 ②】

From  師範代Shinya(新村真也)

※毎週日曜日は、過去に投稿して好評だった「僕が31歳でカナダに留学した時の体験談」のブログ記事をお届けします。

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【TOEIC730点への2つの秘策】

「TOEIC730点のカベ」を突破すべく、僕はこれまでまったく興味のなかった、あるトレーニング法を新しく取り入れてみました。

それは・・・

「多読」です。

多読とは、「多く」「読む」トレーニングです。

ひたすら英語の本を読みます。

たったそれだけの、シンプルなトレーニング法です。でも、これもまた、音読トレーニングと同じように昔からある方法で、その効果は世界中で証明されています。

ただ、僕の場合は英会話スクールに通い始めた当初は「会話一本の実戦派」でした。

「英語で外国人とカッコよく会話ができるようになりたい!」

という思いが強かったので、発音やスピーキングを強化できる「音読トレーニング」に出会ったときは、「これだ!!」という直感がありました。

しかし、同じ本(英語上達完全マップ)に紹介されていた「多読」というコンセプトは、当時の僕の心にはあまり響きませんでした。

 

日本語の本でさえ・・・

というのも、僕は日本語の本でさえ、読むのがかなり遅いのです。そんな自分が英語の本を読みこなしている姿は、とても想像できませんでした。

しかし!今は事情が違います!!

これまでは、会話一本で問題ありませんでした。でも今の僕は、3ヶ月後のTOEICテストで730点を突破しなければなりません!

そのためには、「読みのスピード」を上げることが急務です!!

おそらく、この先も音読トレーニングを続けていけば、ジワジワと英語力は伸びていくでしょう。730点を越える日も来るでしょう。

しかし、僕に与えられた期間は3ヶ月です。

 

プライド

TOEICテストの問題集をカリカリと解いて、「試験対策」をする、という選択肢もあります。

しかし、僕はそれをしたくありませんでした。

なぜなら、「紙のテストの上でだけ良い点数を取っても、海外へ行ったら何の役にも立たない!」と思っていたからです。

僕は3ヶ月後には、カナダで生活することが決まっています。さらに、5ヶ月後にはむこうで働くのです!そうなったら、付け焼刃は通用しません。「本当の英語力」が問われます。

仕事で英語を使うとなると、英語を話すだけでなく、読み書きの力も求められます。

だったら、ここのタイミングで読みのスピードアップトレーニングをする価値はあるのでは?と思いました。

そして、「多読トレーニング」を始めました。

 

多読トレーニングのやり方

ただ本を読むだけといっても、ある程度のコツがあります。

多読の目的は、「読みのスピードアップ」です。学校のテストを解くようにじっくり読んでいては、スピードは上がりません。

とにかく、理解度が落ちてもいいからスピーディーに目を動かしていく必要があります。そのために必要なコツが2つあります。

 

コツ① 6割わかれば良しとする

100%理解したい!という脳の欲求を抑えて、「6割」の理解を目指します。だいたいこんな内容が書いてあったな、くらいでいいのです。

慣れないうちは、どうしても分からない英単語や文法、フレーズなどが出てくると、そこで目が止まってしまいます。

でも、そこをグッとこらえて、そのまま先へ目を走らせてみると・・・あら!不思議!!なんと、先にある文章のおかげで、なんとなく全体がボヤっと理解できるのです!!

これは、実際に体験してみないと分からない感覚ですが、慣れてくると楽しいです!!

もう「分からない英単語」に出くわしても、ビビらなくなります。

 

コツ② 本のレベルを「スライム」レベルにする

いくら6割の理解を目指していても、本の英語レベルが高すぎれば、理解度は落ちます。

もし、「じっくり読んでも理解度50%」レベルの本を速く読んだら、理解度は1割以下です。それでは「読んでいる」ことにはなりません。ただ、「文字を眺めている」だけです。

速く読んでも理解度6割を保つには、本のレベルを「スライム」レベルまで落とします。つまり、「ザコ敵レベル」の英文と戦うのです。

あなたの今の英語力が「レベル10」だとしたら、「レベル1」くらいの英文で書かれた本を読みます。そうすればかなりラクに読み進めていくことができます。

 

そんな本あるの?

英語で書かれた本で、そんなカンタンなのがあるの?と思われるかもしれませんね。

それが、あるんです!!

それは、業界では

「語彙制限本(ごいせいげんぼん)」

と呼ばれています。

大きめの本屋さんに行って、

「英語の『ごいせいげんぼん』のコーナーありますか?」

と聞けば、案内してもらえると思います。

 

語彙制限本の3大ブランド

「ブランド」と言う表現が正しいのかどうか分かりませんが、語彙制限本には3つのシリーズがあります。

・ペンギンリーダーズ

世界的に有名な語彙制限本のシリーズです。

Penguin Readers: Level 1 20000 LEAGUES UNDER THE SEA (Penguin Readers, Level 1)

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レベル1~6まであります。

レベル1は、中学1年生レベルの英文法で書かれています。驚くほどカンタンです。まさに「スライム」レベル!!

レベル6は、かなり手強いです。「エリミネーター」並の強さです。

日本語は一切ありません。

 

・ブックワーム(オックスフォード)

こちらも、世界的に売れているシリーズです。

Oxford Bookworms Library: Level 1: The Wizard of Oz400 Headwords

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ペンギンリーダーズとは会社が違いますが、レベルや作りはほぼ一緒です。

レベル1~6まであります。

見た目の違いは、こっちの方が少し厚めのしっかりした作りの本が多い気がします。

ペンギンリーダーズは、レベル1~3くらいまではけっこうペラペラの薄さの本が多いのですが、こっちのブックワームシリーズは、レベルに関係なく少し厚めな印象です。

日本語は一切ありません。

 

・ラダー

こちらは、日本の会社が作っているものです。

恋と仕事にスグ効く英語100 Signposts For Balance In Love And Work (ラダーシリーズ Level 2)

(↑クリックするとアマゾンの販売ページに行けます)

レベルは1~5まで。

ラダーシリーズもレベル分けされていますが、「ペンギンリーダーズ&ブックワームシリーズ」とは明らかに毛色が違います。

ペンギンリーダーズとラダーシリーズが「英単語レベル&文法レベル」の両方をレベルに応じて制限しているのに対し、このラダーシリーズは、あくまで「英単語」のみに制限をかけているようです。

なので、レベル1でもけっこう難しい文法が出てくることがあります。

ただ、こちらは後ろの方に重要英単語の意味が日本語で書かれていたりして、理解を助ける仕組みがあります。

このシリーズのレベル5には、歴史を超えた名著「武士道」もあります。武士道の本の英語レベルは「キラーマシン」並の強さで、手を出した僕は撃沈しました・・・

以上が、語彙制限本の3大シリーズです。

次回は、これらの本を使った僕の多読トレーニング体験談をお伝えしますね。

 

・・・つづく

 

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