From 師範代Shinya(新村真也)
僕がカナダでの留学中に気づいたこと。それは、
「24時間完全に母国語を封じられた状態だと、人間の脳にはかなりのストレスがたまる」
ということでした。
実際に自分がその環境になってみて、初めて思い知りました。
そこで僕は、たまに同じビジネスクラスを受けていた日本人女性で、僕と同い年のTOEIC900点ホルダーの「Kさん」に、ある提案をしてみることにしました。
ストレス回避作戦
いつものように、休日に同じクラスメイトのヨーロッパ系の留学生たちと一緒に遊びに出かけたときのこと。
僕とKさんは、いつも通り日本語を封じて、英語オンリーで会話をしていました。
そうすることで、僕らの話を横で聞いている他のメンバーも会話に加わってきます。
グループの中には、ドイツ人が2人いましたが、彼女たちも僕らの前で決してドイツ語を口にすることはありませんでした。
僕らのグループは、徹底して「母国語を封じる」ことで、みんなが一緒に会話できる環境を維持していました。
この日は割と早く解散になったので、午後4時くらいから、僕とKさんのふたりだけになりました。
まだ日が出ていて明るかったのと、解散になった場所が広い公園みたいなところで景色が良かったので、「せっかく来たんだからもう少し見てから帰ろう!」ということになりました。
僕らは以前、「日本語を24時間封じられるとストレスを感じるよね」という話をしていました。
その流れで、僕は思いきって、Kさんに「ストレス回避作戦」を提案してみました。
もちろん、最初は英語です。
僕「Is it all right to speak Japanese?」
(日本語しゃべってもいい?)
K「Sure!」(いいよ!)
僕「ふぅ~!良かった!」
K「どうした?」
僕「いや~、前にさ、日本語を24時間封じられるとけっこうキツいよね、って話したじゃん?英語で(笑)」
K「したねぇ~!」
僕「実は俺、あれから何度かひとりで家でぶつぶつ日本語をしゃべるって作戦を実行してみたんだよね。」
K「そんなことしたの?(笑)どうだった?」
僕「けっこういい感じだよ。でもさ、やっぱりひとりでぶつぶつしゃべるのと、こうやって会話するのとは違うよね。」
K「そりゃ、違うよね。」
僕「てか、俺たち初めて日本語で会話したよね?なんか変な感じ。」
K「うん、変な感じ!」
僕「いや~!それにしても、久しぶりに日本語しゃべったなぁ。たぶん、1ヶ月ちょっとぶりくらいかな。」
K「私もそのくらいかも!」
僕「やっぱ、話しやすいねぇ!当たり前だけどさ。英語と違って、何も考えなくても言葉がスラスラ出てくる。母国語ってスゲーな!」
K「だねー!」
僕「あのさ、俺、考えたんだけどさ、今までふたりの時も英語だったじゃん?今日から、日本語解禁にしない?もちろん、みんなの前では今まで通り英語オンリーだけど。」
K「いいよ。私も日本語使えないストレスがたまってたから、いいガス抜きになるかも。」
僕「俺、ここに来るまでは、海外に行ってまで日本人同士で固まって母国語しゃべるなんてもったいない!俺は絶対にそうならない!って思ってたけど、今は日本人同士で固まる留学生の気持ち分かるわ!」
K「うん、分かる!私たちでさえもこんなにストレス溜まるなら、TOEIC300点くらいの状態で留学する人たちのストレスは、もっと何倍もあるんだろうなぁ。」
命づなプラン
その後、僕らはしばらく日本語で話して「ガス抜き」をしました。
思った通り、これはストレス発散にかなり効果がありました!
その後、僕らは、「命づなプラン」として、「ストレスがマックスになってヤバくなったら、電話して日本語で話し相手になる」というルールを作りました。
そして、カナダで短期契約していたレンタル携帯電話の電話番号を交換しました。
結局、その後、僕らは「命づなプラン」を発動することはありませんでした。
でも、いざとなったら「命づなプラン」があることで、精神的にだいぶラクになりました。
スパルタ留学
このときの経験から、僕は今、これから中期~長期の留学をしようとしている英語学習者に対して、
「定期的に日本語を話せる環境を用意しておくこと」
をおすすめしています。
日本の友達や家族と電話やスカイプで話す機会を作ったり、現地で日本人の友達を作るのもいいと思います。
留学を考えている人の中には、当時の僕と同じように、
「現地では絶対に日本人の友達は作らないぞ!日本語は絶対にしゃべらないぞ!」
と気合いを入れている人もいます。
留学期間が1週間~2週間程度なら、それは効果的だと思います。
でも、留学期間が3ヶ月~数年単位になると、逆効果になるかもしれません。
24時間英語漬けの「スパルタ留学」は、長期間の滞在には向きません。
気合いだけで乗り切れるのは、最初の数週間くらいです。その後は、うまくストレスを発散する仕組みを整えておかないと、危険です。
ダイエットと同じ
英語学習もダイエットと同じように「リバウンド対策」が必要です。
僕は今でも、「完全に英語から離れる日」を週に1日作るようにしています。
留学は、ダイエットで言えば、「断食合宿ダイエット」を長期間行うようなものです。
過激な方法では、後から必ずリバウンドが来ます。
適度にストレスを発散する時間を積極的にあなたの留学プランに組み込んでみてください。
そうすればきっと、現地で英語がキラいになって、アパートに引きこもりになってしまう事態を防ぐことができます。
・・・つづく
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