【日本のクリスマスを英語で説明する台本:中上級者向けバージョン】

from 師範代Shinya

先日、日本と海外のクリスマスの違いをシンプルな英語で言えるようにする台本をまとめた記事を書きました。

今日はそのアップグレード版です。

・なぜ日本でKFCが「クリスマスの料理」になったのか?
・なぜ苺ショートが「クリスマスケーキ」になったのか?

その歴史・心理・マーケティングの背景まで踏み込んで、英語で語れる大人の教養に変えましょう。

まず基本のフレーズから

海外との違いを説明するときの軸は、やはりこれです。

In Japan, Christmas is more like a romantic holiday than a religious one.
日本では、クリスマスは宗教的な日というより、恋人と過ごすロマンチックな日というイメージが強いです。

この一文を言えるだけで、
相手の興味が一気に引き寄せられます。

KFCがクリスマスに「染みついた理由」

実は KFC の「クリスマス=ケンタッキー」文化は、偶然でもノリでもなく、戦略×時代ニーズの一致が生んだ結果です。

背景にはこんな物語があります。

1970年代の日本は、まだ七面鳥が一般家庭に普及していなかった時代。
「キッチンオーブン」も高価で、アメリカのように丸鳥を焼く文化は根付きませんでした。

そこへ KFC が放ったキャンペーンが、

「クリスマスにはチキンを!」

というシンプルなコピー。

でも実は、その裏には、当時の日本人が持っていた、

・欧米文化への憧れ
・高度経済成長による「豊かさへの欲求」
・家族で食卓を囲む理想像

が絡んでいました。

つまり、「アメリカ風のクリスマスを体験できる象徴」として KFC が受け入れられたわけです。

この流れは英語でこう説明できます。

Fried chicken became popular because it symbolized a Western-style celebration that Japanese families could enjoy.
フライドチキンは、家族で楽しめる「西洋的な祝祭」の象徴として人気になったのです。

そして何より、KFC の広告が巧妙でした。

・予約制
・バーレル箱(巨大なカップ型の、カラフルな入れ物)を家族に持ち帰る喜び
・「あなたも特別な家庭の一員になれる」という演出

これが 「買う行為そのものが、クリスマスの儀式」 になっていきました。

クリスマスケーキが苺ショートになった理由

僕は以前、「日本のクリスマスケーキ=苺と生クリーム」が世界標準だと思っていましたが、実はこれも完全な日本オリジナル文化です。

背景には、戦後の「豊かさの象徴としての白と赤」がありました。

・白いクリーム → 手に入りにくい乳製品 → 富の象徴

・赤い苺 → 贅沢品 → 祝祭感

そして、「切り分けてみんなで食べる”」という日本人の団らん意識と相性がよかったのです。

さらに象徴的なのが、

・お正月が「家族の本番」だからこそ、クリスマスは軽やかなイベントになった。

ということです。

日本では正月こそが、宗教性・家庭性の強い行事でした。

だからクリスマスは、逆に、

● 明るい
● 西洋的
● ロマンチック

な演出がしやすかったのです。

英語ではこう言えます。

In Japan, Christmas cake became a symbol of prosperity and celebration, especially during the period of rapid economic growth.
日本では、クリスマスケーキは特に高度経済成長期に豊かさと祝祭の象徴になったのです。

この「象徴としての意味」が、
西洋の保存菓子やパン菓子とは決定的に違う点です。

海外の人に話せば、ほぼ100%「面白い!」と言われる話

ここで英語での説明を整理します。

In Japan, people don’t eat roast turkey at Christmas.
日本では、クリスマスに七面鳥は食べません。

Instead, many people eat fried chicken, especially from KFC.
その代わり、フライドチキンを食べる人が多く、特にケンタッキーが人気です。

It became a tradition after a successful marketing campaign in the 1970s.
1970年代の成功したマーケティングが習慣として定着したのです。

そしてケーキについてはこう言うといいです。

In Japan, Christmas cake usually means a sponge cake with whipped cream and strawberries.
日本ではクリスマスケーキと言えば、生クリームといちごのスポンジケーキです。

This style developed as a symbol of prosperity during Japan’s postwar economic growth.
このスタイルは、戦後の経済成長の中で「豊かさの象徴」として発展しました。

こういう話ができると、英語の深みが変わる

大人の英語は、単語力でも文法力でもなく、

「話題の深さ」で差がつきます。

日本文化の背景を語れると、相手はあなたを 「知的で魅力的な会話相手”」として見るようになります。

なぜなら外国の人は、

・日本がどうしてこうなったのか?
・何がその背景にあったのか?

を聞きたいからです。

今日の内容は、そのまま英会話のネタとして使えます。

試しに次の一文から始めてみてください。

“In Japan, Christmas is more like a romantic holiday than a religious one. And our traditions came from very interesting stories.”

きっとそこからあなたの話に耳を傾けてもらえるはずです。

 

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