【ドキドキ!英語で仕事の面接:本番編①】

 
From  師範代Shinya(新村真也)
 
※毎週日曜日は、過去に投稿して好評だった「僕が31歳でカナダに留学した時の体験談」のブログ記事をお届けします。
 

(→前回の続き)(このシリーズを最初から読む場合はこちら

僕がカナダに留学してから、2ヶ月目の後半に突入した頃のこと。
 
学校のビジネスコースのクラスメイトが次々と就職試験を受け始める中、いよいよ、僕の番が近づいてきました。
 
僕の希望した職種は、「マーケティング」でした。なぜマーケティングにしたのか?その理由は、「これまでやったことのない職種を体験してみたい」というシンプルなものでした。
 
僕はこれまで、イトーヨーカードーの服飾売場を2年半&ジーンズショップの店長を7年間やってきて、「接客業」の世界に長く身を置いてきました。
 
人と接するのは楽しいのですが、カナダへ来てまで「May I help you? (いらっしゃいませ!)」とかやるのはイヤだったのです。
 
僕は変化を求めていました。
 
接客業以外で、英語を使う場面の多い仕事が希望でした。
 

オフィスで働く人

当時の僕の中で「デキる男」イメージは、なんとなくオフィスで働いているイメージでした。
 
僕はこれまでに、一度もオフィスで働いた経験がありませんでした。
 
接客業をやる前は、鉄鋼場の現場で働いていました。そこは、体力勝負の世界でした。
 
なので、なんとなく「オフィスで働いてみたい!」という漠然とした願望があったのです。
 
そして、カナダで僕の通っている学校の職業カウンセラーの人から勧められた職種の中に、「マーケティング部門」があったのです。
 
僕は、接客販売の世界に長く身を置いてきましたが、実はマーケティングの「マ」の字も知らない状態でした。
 
でも、なんとなく「マーケティング」という言葉の響きがカッコいい!という理由で申し込みました。
 
今思えば、いいかげんな志望動機ですが、「海外のマーケティング部門で働くなんて、デキる男のイメージにピッタリだ!」と思ったのです。
 
とはいえ、高卒で31歳の自分が、未経験の職種の仕事を海外でゲットできる自信なんか、まったくありません。
 
とりあえず面接の体験ができればいい!そこまで行ければ大成功だ!という感じで、面接自体は「落ちる前提」でトライしてみることにしました。
 

僕が応募した企業

その会社は、まだできたばかりの1年目のスタートアップ企業でした。その点もまた、僕の好奇心を刺激しました。
 
僕がこれまで働いてきた会社は、「創業○○十周年」みたいにやっている古い企業が多かったので、なんとなく「守りの姿勢」が見えていました。
 
「新しいチャレンジ」とか口では言っても、中身のルールはまったく変わってないとか、年功序列の厳しい上下関係が続いているところがほとんどでした。
 
そんな中で今回、新しくできたばかりの会社の記念すべき1年目の立ち上げを一緒に経験できるチャンスなんて、そうありません。
 
僕の目には、この会社はとても魅力的に映りました。
 

カレッジ VS ユニバーシティー

その会社は、できたばかりの民間の「カレッジ」でした。
 
「college = カレッジ」というのは、日本で言うところの、「短大」みたいな感じです。
 
カレッジに2年間通って、その後は就職するか、4年生大学(university = ユニバーシティー)に編入するかを選べます。
 
僕が応募した会社は、できたばかりのカレッジのマーケティング部門でした。
 

ドキドキの書類選考

先生に何度も訂正してもらった履歴書とカバーレターをメールで送り、返事を待ちました。

待っている間は、かなりドキドキしました。
 
返事は長くて1週間くらいかかると言われていましたが、実際には割と早くて、2日後には「書類審査が通ったので、面接に来てほしい」というメールが返ってきました。
 
やったー!!とりあえず、これで「英語で仕事の面接試験を受ける」という経験が積めることは確定したぞ!このチャンスを精一杯楽しもう!
 
そう心を決めると、さっそくメールに返信して、一番近い日程で面接の予約を入れました。
 

クラスメイトの現状

僕はこれまで、自分よりずっと流ちょうに英語を使いこなしているなと感じていた、スペインやブラジルなどのラテン系の国出身のクラスメイトたちが、次々と面接試験に落ちているのを見てきました。
 
彼らは、僕より早く就活を始めたにもかかわらず、まだ就職先が決まっていない状態でした。
 
ラテン系の生徒たちでさえそんな状態なので、僕は自分もそうなる確率が高いと思っていました。
 

僕の2つの武器

そんな中で、あえて自信があるポイントを探すなら、それは2つありました。

職業経験値

僕の考える自分の強みは、ラテン系のクラスメイトたちに比べて「年上で、日本での職業経験が長い」ことでした。
 
「即戦力」を求める新規参入企業ではきっと、「体力と勢いがウリの若者」だけでなく、職業経験値の高い「いぶし銀のような人材」もほしいはずだと推測していました。
 
果たして僕がいぶし銀かどうか分かりませんが、とりあえずカバーレターでも、職業経験値の高さをアピールする内容にしていました。だからこそ書類審査が通ったのかもしれません。
 
日本企業では、従業員に「積極性」よりも「従順さ」を求めるので、新卒のうちから採用して、他の考えに染まる前に我が社色にしようとします。
 
でも、海外ではそもそも「新卒採用」というシステムも考え方も存在しません。
 
積極性と専門性を重視する西洋文化の国の企業では、僕の経歴はもしかして日本にいた時よりも高く評価されたりして?
 
という期待を密かに抱いていました。
 
 

英語の発音スキル

そしてもうひとつ、僕が英語のスキルの中で唯一、ラテン系の生徒よりもうまくできるのでは?と思ったのが「発音」でした。
 
ラテン系の生徒たちは、ものすごいスピードでガンガンしゃべるのですが、発音がかなり「母国語なまり」が強く聞き取りづらいと感じました。
 
もちろん、僕の英語もネイティブからすれば日本語なまりがあるとは思います。
 
でも、僕は日本で音読トレーニングを始めたときから、発音をできるだけ意識してネイティブに近づけるようにするためのトレーニングを積んでいました。
 
自分の声をICレコーダーで録音して、ネイティブの話すCDの音と聞き比べたり、英単語の発音を電子辞書を使って何度も練習してきました。
 
その甲斐があってか、これまでにネイティブの人たちと話していて、「何度も聞き返される」という経験はほとんどありませんでした。
 
カナダで一緒に住んでいるホストファミリーにも、「シンヤの発音は聞き取りやすい」と言ってもらえました。
 
なので、「話すスピード」ではラテン系のクラスメイトにはかないませんが、その分、
 
「ゆっくりでもいいから、しっかりした発音で正しい文法で丁寧に話す」
 
ことを心がけようと思っていました。
 
とはいえ、ふだんの練習ではそれができても、緊張する本番でそれができるとは限りません。
 
僕は、ドキドキしながら面接会場に向かいました・・・
 
・・・つづく
 
 

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