(→前回の続き)
受験生のプライベートレッスンをするために、僕がこれまでずっと避けてきた、従来式の英文法書を読まなければならない時が来ました。
僕は、おそるおそるその文法書を手に取ってページをめくりながら読み始めました。
すると・・・
読める!スラスラ読める!!
感動するぐらい、スムーズに読めてビックリしました。
確かに、本の中には漢字が多く、ムズカしい専門用語が並んでいます。
でもルール自体は、どれも理解&納得できるものばかりでした。
「確かに、こういう言い方するよね。なるほど!この言い回しのシリーズを、まとめてこう呼ぶのか!」
という感じで、どんどん理解が進みました。
文法書に書いてある文法そのものは、どれもすでに僕の脳内にイメージでインストールされているものだと、気づいたのです。
文法の表面的な部分を法則化して、用法ごとに色んな名前が付けられているのが、従来式の英文法学習なんだと分かりました。
この時点で僕が覚えなければならないのは、ただ「その用法の名前だけ」だったのです。
僕はこの時、感動してしまいました。
自分には一生縁が無いと思っていた、こういうムズカしい本を理解できるなんて!
文法の山を登るルートは1つではない
僕はこの時、自分が「文法の山」をかなり高いところまで登っていることに気づきました。
そして、山を登るルートは1つではないことも実感しました。
最初の頃は、ルートは1つだけ、学生時代の「ルールや法則の暗記」しかないと思っていたので、苦しかったのです。
でも、もう1つのルートである「イメージ英文法」でネイティブの視点だけを追い続けた結果、いつの間にか、かなり高いところまで登っていました。
そして、今になってルール暗記方式のルートで登り始めたら、すごく負荷が軽く、スイスイ登ることができたのです。
これは、新しい発見でした。
僕は、新しく「漢字で書かれた文法の専門用語」で知識武装した状態で、受験生とのプラベートレッスンにのぞみました。
思ったのと違う展開
いざレッスンが始まってみると、思っていたのと違う展開になりました。
僕の生徒たちは、文法ルールや専門用語について一切質問してこなかったのです。
僕は、拍子抜けしてしまいました。
始める前には、
「この英文の中にある不定詞の用法は何に分類されますか?」
みたいな、分析っぽい質問が来るのかと思いきや、全然そんなことはあ
りませんでした。
これは、以前マネージャーが言っていた通りでした。
英会話スクールに通う高校生は、「学校の授業が合わないから英会話スクールに来る」というケースが多いのです。(個人差はありますが)
だったら、僕がやり直し英語を始めたばかりの頃と同じじゃないか!
と気づきました。それが分かった後、僕は
「いかに専門用語を使わずに、過去問の英語を解説するか?
「いかに生徒たちが自力で正解を選べるような方向に持って行くか?」
に全力投球しました。
せっかく覚えたばかりの文法用語をあえて封印して、イメージ英文法を使ってレッスンをし始めたのです。
生徒たちにも身体の動きや顔の表情、声のトーンなどをマネしてもらいながら、「英語のネイティブ視点」を伝えていきました。
その結果、「受験レッスンなのに笑い声が聞こえる」という状況になりました。
英語に苦手意識があった高校生たちが、楽しみながらテストの点数をアップするという状態が実現したのです!
もちろん、レッスン内でできることは限られています。
レッスン時間の50分以内に、英語力が劇的にアップすることはありません。
でも、英語に対する苦手意識が減ることで、日常的に英語に接する機会が増えていきます。
僕は、フォーマルな受験英語の英文こそ、いかにカジュアルな視点で見ていくか?を考えながら、毎回のレッスンを組み立てていきました。
最終的には、僕が担当した生徒たちは、中央大学や青山学院、学習院大学などの志望校に合格していきました。
僕はこの経験を通して、「イメージ英文法は、大学受験英語にも通用する」ことを実感したのです。
僕は学生時代に塾や予備校に通ったことは一度もありませんが、おそらく有名な予備校講師の人達は、イメージ英文法と同じような手法で、数学などの他の教科を教えているのかもしれません。
そして、生徒が志望校に受かった時の喜びが、講師側にとっても、こんなにも大きいものだということを、僕は身をもって体感しました。
新しい挑戦
その後、僕は新しい興味がわいてきました。
「大学受験に通用するなら、もしかして英検1級にも通用するのかも?」
という興味です。
僕が勤めていた英会話スクールの規定では、TOEIC満点を取っても何も報酬は出ませんが、英検1級を取ると時給がアップするのも、モチベーションになりました。
時給アップは、短期的には報酬としては少なめですが、長い目で見るとかなり効いてきます。
イメージ英文法で身につけた英語力は、英検1級に通用するのか?僕は自分自身を実験台にして、試してみたくなったのです。
・・・つづく。
P.S.
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