from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
音読で確かな効果を感じた僕は、さっそく瞬間英作文にも取りかかりました。
届いた本の「中学英語で24時間話せる:上下巻」の2冊は、とてもシンプルな例文がメインだったので、文法初心者の僕のレベルにピッタリでした。
さっそく上巻の短いフレーズを日本語文から瞬間英作文してみました。
すると、びっくりするほどミスを連発しました。
Do you play golf? (あなたはゴルフをしますか?)を、
Are you play golf?
と言ってしまったり。
Does he work overtime every day? (彼は毎日残業しますか?)を、
Do he work ~?
と言ってしまったり。
他にも、a と the が抜けたり、名詞の単数形と複数形がめちゃくちゃになってしまったり・・・
読めば「あっ!そうだった!」と分かることでも、いざ自分で作文すると、めちゃくちゃになってしまうのです。
(そうか・・・これが、「頭で分かること」と「実際にできること」の違いか・・・)
僕は改めて、知識と技術の違いを痛感しました。
こんな状態で実戦英会話をいくら繰り返しても、上達しないのは当たり前です。
口から英語がスラスラ出てくる快感
僕は初めて、瞬間英作文トレーニングを体験しました。
最初の1週間は、同じ範囲の英文を何度も瞬間英作文して、口に慣らしていきました。
その効果は、音読の時以上に早い段階で感じられました。
1日12回ペースで始めてから、2~3日でだんだん正確さとスピードが増してきました。
4~5日目には、口から英語がポンポン飛び出すようになりました。
これはスゴい!!
使っている例文は音読とは比べものにならないぐらいカンタンで、短いものです。
でも、初日にあれだけ苦戦していた例文が、わずか5日後には自分でも驚くようなスピードと正確さで言えるようになったのです!
僕は仕上げに、最後の6日目にもう1日分回してから、1週間の範囲を終わりにしました。
積み上げればいける!という予感
瞬間英作文トレーニングも、音読の時と同じ興奮を感じました。
「これを積み上げていけば、いける!」という実感が持てたのです。
しかも、瞬間英作文トレーニングはしゃべりに直結します。
この短い例文の「型」を積み重ねていけば、いずれは自分が言いたいことを「型に乗せて話せる」予感がしました。
個人的には、瞬間英作文は空手やカンフーなどの武道に似ていると思いました。
瞬間英作文は、例文が型ごとに並んでいます。
Do you ~?から始まる、一般動詞の現在形の疑問文の型。
Are you ~ing? という型を使う、現在進行形の型。
などなど、型がハッキリ分かれているところが、空手やカンフーに似ていて、僕の好みでした。
しかも、それらの型を組み合わせると、コンビネーション技が繰り出せます。
小学生の頃からジャッキー・チェンのカンフー映画が大好きだった僕は、瞬間英作文トレーニングにロマンを感じました。
今週は「現在進行拳」を習得だ!
来週は「一般現在疑問拳」を習得だ!
というように、最後に「拳」をつけて、気分を盛り上げました。
最初は弱いキャラのジャッキー・チェンが、最強の拳法の「極意書」を手に入れて、毎日少しずつ技をマスターしていき、最終的には少林寺を脅かすような強敵ですら追い払うほど強くなる・・・
そんなストーリーが、ジャッキー・チェンのカンフー映画のお決まりパターンでした。
僕にとっては、その極意書が、瞬間英作文のテキストでした。
瞬間英作文トレーニングは、僕の性格に合っていました。
毎週、新しい技を身に付けて、それがスムーズに口から出てくるのが快感で、すっかりハマってしまいました。
瞬間英作文用のテキストの弱点
ただ、1つだけ僕にとって瞬間英作文トレーニングがやりづらい要素がありました。
それは、本を開いた状態で机やイスなどの平面に置けないことです。
必ず片手か両天を使って、本を広げておく必要があります。
それが、僕にとっては面倒なポイントでした。
また、今自分がやっている範囲がすごく狭いのに、常に本1冊を持ち歩くのが面倒でした。
そこで僕は、1週間で回すユニットの範囲のページだけを、コンビニのコピー機で印刷して持ち歩いていました。
最初だけコピー作業の手間がかかりますが、その後は持ち歩きがラクになります。
紙は軽いし、たたんでポケットに入れることもできて、快適でした。
使いづらさを改善する
しばらく使い続けるうちに、例文のレイアウトが使いづらいと感じるようになりました。
どうしても、答えの英文がチラ見えしてしまうのです。
そこで僕は、コピーの紙を切って、百均で買ってきた小さめのリングノートに貼り付けて使い始めました。
リングノートなら、紙と同じ感覚で開いた状態で使えます。
今までよりさらに手間が増えましたが、その手間のおかげで1週間のトレーニングが快適に行えるなら、悪くない投資だと思いました。
ただ、その手間は英語力アップとは関係ありません。
できれば、ない方が良いと思います。
僕が今、自分の作っている動画コースのテキストをすべて「A4用紙を印刷するタイプ(もしくはスマホアプリ)」にしたのも、この頃の自分の体験があったからです。
今の動画コースで使っている巻物タイプや横開タイプのテキストは、当時の僕が「こんなのあったらいいな」と思ったことを、形にしたものです。
瞬間英作文の効果
瞬間英作文の効果は、毎週確実に積み上がっている感覚がありました。
ただ、実際の英会話で効果を実感するまでには、けっこう期間がかかりました。
英会話では、自分が習った文型ばかりが相手の口から出てくるわけではありません。
自分が話す時にも、習った文型だけを使ってすべてを表現することは、かなり難しく感じました。
多くの人は、英会話の中で瞬間英作文トレーニングの成果を測ろうとします。
でも、それだとどうしても成果を感じられるまでに時間がかかるので、途中で不安になってしまうのです。
それよりも、「先週の自分より、今日の自分が成長している!できることが増えている!」という実感を持って進む方が大事です。
瞬間英作文トレーニングの成果を感じられた時の体験談は、また先の記事でお伝えします。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)