From 師範代Shinya(新村真也)
※毎週日曜日は、過去に投稿して好評だった「僕が31歳でカナダに留学した時の体験談」のブログ記事をお届けします。
高くそびえ立つビルの中に入ると、僕の目の前には、驚くほど広い開放的な空間が広がりました。
僕の足下の床には、ピカピカに磨かれた大理石が埋め込まれています。
その床をゆっくりと歩くと、こんどは奥の方に重厚感あふれるカベが見えます。
そのモダンな雰囲気と圧倒的なスケール感に、僕は驚きました。
ここは、バンクーバーで最も成功している企業のひとつと言われている貿易会社のビル1階です。
1階は一般解放されていて、会社の創業からの歴史が描かれた展示物が、頑丈そうなガラスケースに入ってズラっと並べられています。まるで博物館です。
まさに、「メガ企業」の風格が漂っています。
ここは、僕の留学先のカナダのバンクーバーの学校のビジネス遠足の立ち寄り場所です。
他にもいろんな企業を回りましたが、ここは圧倒的なスケール感でした。
30階立てくらいあるこの超高層ビルは、他のテナントは入っていなくて、その貿易会社だけのものらしいのです。
きっと、このビルの最上階には、いい匂いのする革張りのイスと高級な木製のデカい机があって、そこには「超デキる人」が座っているに違いない・・・
そんな想像をしていました。
大きなチャンス!
それからしらばくして、驚きのニュースが飛び込んできました。
なんと、あのビルの貿易会社のCEOが、僕らのクラスルームに来て講演会&質疑応答をしてくれるというではありませんか!!
CEOというのは、
Chief = 責任者
Executive = 取締役
Officer = 幹部
の略で、日本語で言うと「最高経営責任者」です。
主に大企業の経営方針などを決める立場にある人です。まさに、僕があのとき想像した「ビルの最上階で革張りのイスに座っている偉い人」です!!
英語圏は実力主義
英語圏の会社は日本の企業と違って「実力主義」を貫いているところが多いので、トップに立つためには目に見える結果を出さなければならない、と聞いていました。
日本では、創業者と血のつながった家族メンバーだけを幹部にして固めているところがけっこう多いですが、英語圏の企業文化では、そういう一族経営は一般的ではありません。
特に、大企業になればなるほど、周りからの監視がキツくなるので、本当に実力のある人だけをトップに据えるそうです。
ということは、そのCEOは、昇進のハシゴを駆け上ったデキる男というとでしょう。
それ以上に僕の気を引いたのは、なんとそのCEOは30代だという事実です!!
僕と同年代で大企業のトップに??
日本では、大企業は年功序列なので、トップになる人はだいたい50代後半~60代以上のオジサマです。話の内容も、社員に対してはどうしてもお説教っぽくなりがちです。
僕がそれまで勤めていた会社の社長の話を聞くことは、「学生時代に、朝礼で校長先生のありがた~い長話を聞かされる」ことに近い感覚でした。
でも、今回のCEOは若いから、話の内容も根性論や精神論とは違う展開になるはずです。
そして、今回は僕らはその会社の社員ではないので、上下関係や利害関係はありません。
対等な立場で話を聞くことができます。
それにしても、なぜそんな人が僕らの学校にわざわざ来てくれるのでしょうか?
ダメ元で行動したら・・・
どうやら、僕らの担任の先生がダメ元でその企業に電話して交渉してみたら、
「将来世界で活躍するビジネスリーダーを育てるクラスなら、ぜひお話させていただきましょう!」
ということで、超忙しい合間をぬって、1時間だけ僕らのために時間を割いてくれると打診があったそうなのです!!
先生もカッコいいなぁ!!よくそんな無謀とも言えるアポ取りに挑戦したもんだ!!
ということで、僕らはウキウキしました。
事前に先生が、ピリピリしたムードで僕らに注意事項を説明しました。
「CEOの人は超多忙な中、スケジュールの合間をぬって来てくれます。
1時間キッカリですぐ次の場所へ行かなければならないそうなので、1分たりとも時間延長はできません。みんな集中してしっかり聞くように!
私たちが質問できる数も限られているから、よく考えて質問してください。」
僕らは気が引き締まりました。
そして当日、いつもより少し広いクラスルームに集められた僕らは、緊張した雰囲気の中、彼の登場を待ちました・・・
・・・つづく。
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