from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
イメージ刷り込み式英語鍛錬を続けて2年後、僕は自分の英語力が上がったことで、それまで考えてもみなかった新しい選択肢が生まれました。
それは、海外留学でした。
しかも、ただの留学ではありません。
「ビジネス留学をしたい!」と思ったのです。
僕は当時31才で、18才から働いていたので、社会人経験は13年間ありました。
これまでの日本での13年間の仕事経験と、海外での仕事経験を比べてみたいと思いました。
色々と調べた結果、カナダのバンクーバーの語学学校に、ビジネスプログラムがあることが分かりました。
そのプログラムはトータル3ヶ月の長さです。
最初の2ヶ月間で西洋ビジネス文化や英語の履歴書の書き方、英語の採用面接で受かる方法を学びます。
そして最後の1ヶ月で、実際に現地の企業に応募して、採用された職場で1ヶ月間インターン生として働く、という仕組みです。
インターン生として1ヶ月の間に良い働きをすれば、正式な社員に登用されて、そのままワーキングビザを取得してカナダに移住する人もいると聞きました。
僕はこのプログラムの存在を聞いた時、「自分にはこれしかない!」と思いました。
英語をやっていることを上司にカミングアウト
日本の会社員が3ヶ月仕事を休もうと思ったら、退職するしかありません。
もし海外と取引のある会社であれば、休職するための交渉の余地はあるかもしれませんが、僕の仕事はジーンズショップの店長でした。
それまでの7年間で、3連休以上を取れたことは一度もありませんでした。
僕は、辞表を出す決意を固めました。
実は、僕はそれまで、自分が英語を勉強していることを会社の誰にも言っていませんでした。
上司に仕事を辞めることを伝えると同時に、その理由として、
・実はこれまで英語を勉強してきたこと
・その成果を試すために、海外へ出て行くことにしたこと
・この先は、違う職業を目指すこと。
の3点を伝えました。
予想通り、相当ビックリされました。
周りの同僚にもカミングアウトしたら、またまたビックリされました。
「えーーー!おまえ英語がしゃべれたのかーーー!!全然知らなかった!!そんな素振りは全く見せなかったじゃん!でも、海外に行くってことは、自信があるんだよな~。スゲーな!!」
と、一気に色んなコメントをもらいました。
理想的なリアクション
僕が英語の勉強を始めた頃に、密かに心の中で、
「いつかこんな日が来たら良いなぁ」
と思っていたリアクションを、実際にもらいまくりました。
「スゲーー!!カッコいいーーー!!」
というリアクションです。
大人になってから英語学習を始めた日本人なら、一度はそう言われることに憧れた経験があると思います。
実際にポジティブなリアクションをもらってみると、不思議な気分でした。
(えへへ~!これまでの努力が報われたぞ!やったー!)
というウキウキ気分と、
(いや~実際はまだまだなんだけどなぁ・・・これからだよ。本当の修行は。そのために海外に行くんだから)
という冷静な気分が同居している感覚でした。
でも、これまでの自分の努力が、1つの形になったことを嬉しく思いました。
僕は、自分の人生が新しいステージに入ったことを実感しました。
英語学習を始めなければ、留学なんて決して選択肢として出てこなかったでしょう。
ここに至るまでにやったテキスト
僕がこのステージに至るまでにやってきたテキストは、そんなに多くありませんでした。
①NHKのWhat’s new? (音読用)
②英会話スクールのテキストの会話例文パート(音読用)
③中学英語で24時間話せる上下巻2冊(瞬間英作文用)
④高校英文法のテキスト(瞬間英作文用)
⑤DUO3.0(音読用)
⑥大西先生&ポール先生の「ネイティブスピーカーの英文法シリーズ」×3冊
以上トータル6種類です。(※加えて、勉強法ガイドとして、森沢洋介先生の「英語上達完全マップ」を読んでいました)
2年間毎日使ったテキストの冊数としては、決して多い方ではないと思います。
1冊のテキストを何周も回しているので、中身の英文はかなり刷り込まれていました。
英語テキストは、少ない冊数を何度も刷り込んで自分の血肉にしていく方が、効果があると、改めて思いました。
ビジネス留学のための必要条件
カナダのビジネスプログラムに応募するためには、2つの条件がありました。それは、
①日本にいる時点で、TOEIC730点以上持っていること。
②学校のカウンセラーからの電話インタビューで、しっかり受け答えができること。
つまり、「日本にいる間に、海外で働けるだけの英語力を持っていること」ということです。
僕は、とりあえず今の実力がどのぐらいあるのか?をチェックしてみることにしました。
そこで、2年ぶりにTOEICを受けてみることにしました。
音読&瞬間英作文トレーニングだけで行けるゾーン
前回の2年前のTOEICでは、超初心者レベルの300点台で、めちゃくちゃヘコみました。
あれから2年、「イメージ刷り込み式英語鍛錬」で音読と瞬間英作文トレーニングの2本柱をやってきて、どの程度の力がついているのか?
ちょっと興味があったので、早めにTOEICに申し込みました。
特にテスト対策などはせず、ぶっつけ本番で望みました。
2年ぶりに受けたTOEICのテスト問題は、まったく違って見えました。
明らかに、自信を持って答えられる問題が増えていました。
前回とはまるで違う感覚です。
英語はしっかり聞こえてくるし、文章も読めます。
もちろん、最後の問題まではぜんぜん間に合いませんでしたが、それでも前回とは比べものにならないほど自分の英語力が伸びているのを感じました。
結果は、650点でした。
2年で倍以上に増えたことを考えると、なかなか良い結果では?と思いました。
ここがスタートラインです。
目標点数の730点まで、あと80点アップしなければなりません。
自分の行きたい場所にすでに到達している人からのアドバイス
もし、期限があと半年~1年ぐらいあったら、このまま音読と瞬間英作文トレーニングだけでも730点を超えるだろうという予測ができました。
しかし、当時の僕には、期限は3ヶ月しかありませんでした。
そこで僕は、同じ英会話スクールに通うクラスメイトで、800点を持っているK君にアドバイスをもらいました。
こういう時には、自分の行きたい場所にすでに到達している人に聞くのが一番です。
その結果、K君からは、
①読みのスピードを上げること
②テストの問題形式に慣れること
この2点に絞って3ヶ月間で強化するように言われました。
僕はさっそく、この2点を強化するための練習を始めました。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)