
from 師範代Shinya
(→前回の続き)
今回のイベントで、僕はこれまでまったく興味がなかったTOEICのSWテストを受けてみたくなりました。
作り手の想いやこだわりが分かると、興味がわくものですね。
TOEIC協会が今後目指す方向性は、TOEICテストを英語のコミュニケーション力を測るモノサシとしての位置づけ。
まさにTOEICが生まれた原点に立ち帰ろうとしている、という印象を受けました。
だからこそ、英語を話す力を直接測るSWテストを、不採算ながらも切り捨てずに長年続けているのです。
今後のSWテストの普及は、「レベル分け」がカギになる
僕の予想では、今後SWテストを普及させるためには、レベルを分ける必要があると感じます。
SWテストは、現時点ではLRテストで700点台を取った人達が受ける位置づけです。
それ以前の状態でSWテストを受けると、ほとんどの問題で手も足も出ずに、撃沈する可能性が高いでしょう。
さらに手軽に、色んな人達にSWテストを受けてもらうためには、SWテストの初心者バージョンを作る必要があると思います。
現時点では、SWテストの内容のシーンがビジネス寄りになっているので、今後は別ラインで「日常英会話や旅行先でのレストランやホテルでのカンタンな会話のやりとり」にチューニングしたバージョンを出して欲しいな、と思っています。
そうすれば、趣味でやり直し英語を勉強している人達も、手軽にSWテストを受けられるようになるでしょう。
僕も色んな人にオススメしやすくなります。
現時点で僕が大人の英語学習者(仕事で英語を使わない方)には英検の方を勧めている理由は、英検が細かくレベル分けがされているからです。
しかも、筆記と面接スピーキングの両方でレベル分けがされています。
たとえば英検3級だと、イラストを見ながら、
How many people are sitting on the bench?
(ベンチに座っている人は何人?)
と聞かれたり、フリーの質問でも、
How long have you studied English?
(どのぐらいの期間、英語を勉強していますか?)
といったように、とてもシンプルで答えやすい設問が用意されています。
スピーキングのテストは、まずはこのぐらいのレベルから受け始める方が、ムリがなくて良いと僕は感じています。
まずは「話せる実感」や「スピーキングテストは楽しいと感じる体験」をすることが、英語学習のモチベーションにつながるからです。
テストでモチベーションが落ちるのは、本末転倒
僕がこれまで見てきた英語学習者の方々の中には、TOEICテスト(LR)を受けてへこみ、そのまま英語学習から離れてしまうケースもけっこうありました。
本来、英語テストは「受けた後にモチベーションが上がり、さらに勉強に打ち込めるようになる」ことだと思います。
でも、今だと逆パターンが多いのです。
その理由はやはり、「できた実感」だと思います。
TOEICは初心者~上級者まで、一斉に同じ問題を2時間で解くスタイルです。
これでは、初中級者が苦しい試験時間を過ごすことになるのは、避けられません。
僕も最初の頃は、本当に苦しい2時間だった記憶が今でもハッキリ残っています。
大人の英語学習者が、定期的に受けたくなる、楽しめるテストになるためには、はやり「レベル分け」や「目的別の種類分け」がキモになってくる気がしています。
現時点だと、少しレベルを落とした「TOEICブリッジ」がありますが、どうしても「学生向け」というイメージが定着しているのと、ブリッジというネーミングから「本番TOEICへの架け橋」とうような印象を受けてしまいます。
これだと、「ブリッジテストは、TOEIC本番のリハーサル」的になってしまい、せっかく良い点を取っても、価値が感じられない気がするのです。
今後もしTOEICをレベル分けするとしたら、「目的別に英語力を測るテスト」としてジャンル分けすれば、良いイメージを保ったまま、学習者が受けられて、結果の点数を誇れるようになると思うのです。
たとえば、
①「TOEICトラベル」でLRテスト○○点、SWテスト○○点の人
は、海外旅行でたいていのシーンを切り抜けられる。
②「TOEICデイリー」でLRテスト○○点、SWテスト○○点の人
は、海外の友達を作って、楽しく日常会話ができる。
みたいな指標です。
そうすれば、海外旅行好きな人はTOEICトラベルだけに特化して勉強することになります。
すると、試験対策で覚えた表現が、海外旅行で使える確率が圧倒的に上がることでしょう。
現場で英語を使えれば、嬉しくてまた勉強を続けるので、テスト本来の目的を果たせます。
学習者本人も、TOEICトラベルで900点以上取れたら、「1つのジャンルを極めた人」になれるので、自信が付くと思うのです。
「TOEICビジネス900点の人」と自分を比べてヘコむ必要もなくなります。
これからの時代は、「みんなが一斉に同じ問題を解くテスト」ではなく、「個人の興味や目的に合わせてカスタマイズされたテスト」が求められると僕は思うのですが、あなたはどう思いますか?
とりあえずSWテストを分析
今後の僕の方向性としては、今あるSWテストを、細かく分析してみたいと思っています。
そのための第一歩として、今回のイベントで「選べるプレゼント」の中から、SWテストのワークブックを、おみやげとしていただきました。
このワークブックでSWテストの問題形式に慣れてから、本番のSWテストを受けてみようと思います。
そして、できればSWテストのワークブックのレビューをさせていただけたら嬉しいなと思っています。
せっかく今回、TOEIC協会の中の人とつながれたので、僕からの打診もしやすくなりました。
今後、YouTubeでTOEIC公式問題集やワークブックをレビューできるようになれば、TOEICを敬遠していた人達や、LRは受けてるけど「SWテストはまだ自分には早い」と思っている人達にも、
「試しにやってみようかな」
と思ってもらえるかもしれません。
今後の動向にご期待ください。
(完)
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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