【英語を読むスピードとリスニング力を同時にアップする「多読」④やった先にあるもの】

from 師範代Shinya

(→前回のつづき)(→この記事のシリーズを1話目から読む

前回の記事では、多読トレーニングの目的である「英文の流れに乗るスキル」について詳しくお伝えしました。

今回は、多読トレーニングを積んだ先で見える景色をお伝えします。

まず僕の体験談では、最初に多読トレーニングを経験したのは、カナダ留学する前でした。

当時受けたTOEICの点数は650点でしたが、僕が希望するビジネスコースに入るためには、日本にいる間に730点のスコアを提出する必要がありました。

しかも、期限が迫っていました。

3ヶ月後にはカナダに出発予定だったのです。

そこで僕は、TOEICの点数アップ作戦として、多読を始めました。

普通こういう時には、「TOEIC問題集を解きまくって正解を増やす戦略」を磨くことに力を入れることが多いです。

でも、僕は当時、まだTOEIC戦略を磨くことに抵抗がありました。

もともと学生時代から紙のテストが苦手だったので、本番以外でテスト問題に向き合いたくなかったのです。

「小手先のテクニックではなく、実力で730点取れないようであれば、現地に行っても通用しないだろう」

と考えていました。

とはいえ、これまで通り音読と瞬間英作文トレーニングを続けるだけでは、ちょっと時間的に間に合いそうもありませんでした。

そこで僕は、ついに多読トレーニングに手を出すことに決めたのです。

当時の僕の英語トレーニングメニューは、

①DUO3.0を音読で終わらせた直後で、復習として、速読速聴英単語Daily1500を音読している最中

②瞬間英作文トレーニングの第3ステージ(高校英文法のテキストの例文を使って、仮定法などのハイレベルな文法を会話で使えるように練習中)

という2本柱の状態でした。

ここに多読トレーニングを加えたのです。

半信半疑で始めた多読トレーニングでしたが、効果は劇的でした。

おそらく、僕がこれまで経験した英語トレーニングの中で、最も短期間で目立った効果を感じたトレーニング法が、多読です。

英文の流れに乗れるように!

多読を始めてしばらくすると、明らかに英文を読むときの目線の動かし方が変わってきました。

それまでは、分からない部分が気になって仕方なかったのに、気にせず先へ進むクセがついたのです。

分からない部分を飛ばしながら読んでも、全体像をつかめる体験を何度もしました。

その結果、目線を左から右に動かし続けるのが普通になってきました。

もちろん、英文のレベルは1から選んだので、理解度が高いのは当然かもしれません。

でも、当時の僕にとっては「英語だけで書かれた本がスラスラ読めること」が何よりも嬉しく感じました。

僕は通勤電車の中で、本にカバーをかけずに読んでいました。

僕は性格タイプ的に、注目されることでモチベーションが上がるので、あえてそうしていました。

本番TOEICで味わった、これまでにない感覚

多読トレーニングを2ヶ月半続けたタイミングで、次のTOEICテストを受けました。

正直、不安はありました。

なぜなら、これまで僕が多読トレーニングで使ってきた本は、どれもレベル1~2ぐらいの範囲だったからです。

でも、本番テストが始まってしばらくすると、そんな不安は消し飛んでいきました。

リスニングのパート3が始まった時、明らかにこれまでと違う感覚を味わったのです。

パート3&4では、問題文と選択肢が印刷されています。

それを読みながら、解答してくスタイルです。

この問題文と選択肢を読むスピードが、劇的に上がっているのを実感しました。

返り読みしなくても、何を書いてあるのかが一瞬で分かるようになっていたのです!!

このサクサク進む感覚が、何とも楽しくて、僕は思わずニヤニヤしてしまいました。

さらに、リーディングに突入した後も、僕は多読をしている時と同じ感覚で、英文の波に乗ることができました。

英文を左から右方向に、止まらずに読み続けることができたのです。

パート7の長文読解では、本文も選択肢も、どちらもスピーディーに読み進めていくことができました。

これには自分でもビックリしました!

軽やかに英文に乗る感覚

以前のTOEIC長文読解は、「泥の池の中に腰まで浸かった状態で、手足を取られながら、かき分けるように進む」ような重い感覚でした。

でも、今はボートに乗って水面を素早くサーッと進んでいくような感覚です。

僕は、スピードをゆるめてまた泥に手足を取られることがないように、「水面に居続けること」を最重視しました。

もちろん、スピード重視で進めば、取りこぼしもたくさんあるでしょう。
英文の理解度が上がったというより、理解度が低い状態でもあきらめずに読み進められる耐性がついた、と言った方が正しいかもしれません。

そして実際にやってみて気付いたのですが、TOEICのリーディングに出てくる質問文は、ざっくりした内容を問う問題がけっこう多いということです。

英文を隅々まで理解していなくても解ける問題だけを拾っていけば、ストレスなく進めていくことができると分かりました。

僕はテスト中、分からない部分は飛ばしながら「ざっくり質問の問題」だけをすくい取っていきました。

その結果、初めて最後の問題までたどり着けました。

これまでは「どうせ読んでも分からないだろう」と思って塗り絵していた後半20問ぐらいが、実はそんなに難しい問題ばかりではない
ということが分かりました。

前半の問題と同じように、ざっくり質問も入っていて、それらを取りこぼさずに拾っていくことができました。

TOEICテストの結果

この時の本番テストの結果は、735点でした。

僕が必要としていた730点をギリギリで突破することができました。

無事、希望のビジネスコースでカナダに留学することができたのです。

2ヶ月半で85点アップというのは、かなり良い結果だと思います。

600点を超えてからの点数アップには、普通はもっと時間がかかるからです。

これが、僕が初めて体感した、多読トレーニングの効果でした。

 

・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む

 

 
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