from 師範代Shinya
(→前回の続き)
僕は洋楽をカラオケで歌えるようになるために、最初は難易度が低めのゆっくりバラード曲から始めて、次に少しテンポの速いポップソングに移りました。
そうやってだんだんステップアップしていき、僕はついに憧れだった「マイケル・ジャクソンの曲」に手を出すことにしました。
僕は21歳の頃からストリートダンスを習い始めたのですが、ダンスの世界では、マイケル・ジャクソンは神のような存在でした。
マイケルの曲が流れると、みんなテンションが上がるのです。
そんなマイケルの曲を、いつか僕はカラオケで歌ってみたい!と思っていました。
難易度の高い曲で、鍛えられる
でも、マイケルは超早口で、音のつながりが容赦ないレベルです。
歌詞カードを何度見ても、「いや、ぜったいこう言ってないよね?」と突っ込みたくなる部分がたくさんありました。
でもネイティブの先生にCDの音源を聞かせてみると、「歌詞の通りに聞こえるし、ちゃんとこの通りに歌っているよ。」と言われました。
僕は衝撃を受けました。
それからは、できるだけマイケルのマネをして音の脱落などをコピーしていきました。
僕の今のリスニング力と発音スキルは、マイケルの歌の練習のおかげではないか?と自己分析しています。
歌詞の意味も考えない
ちなみに、マイケルの曲の歌詞は、発音以上にムズカしく感じました。
日本語訳を見ても、ぜんぜんピンと来ないからです。
なぜ、この英文がこの意味になるのか?
辞書を調べても分かりません。
ネイティブの先生に聞いても、英語の説明が理解できません。
僕は完全にあきらめて、意味を考えずに発音だけに特化して練習しました。
今思い返すと、僕にとってはマイケルの曲が「意味を考えないリスニング練習」の究極形だった気がします。
洋楽ブームが追い風に
その後、日本に洋楽ブームが来ました。
ジャミロクワイの Virtual Insanityという曲が、日清カップヌードルのCM曲として使われ、日本でも大ヒットしました。
そこで僕は、この曲を歌えるように練習しました。
この曲のテンポは、マイケルの曲ほど速くはありませんでしたが、1つ1つの歌詞の発音が難しかった記憶があります。
次に、リッキー・マーティンの「Livin’ La Vida Loca」という曲が世界で大ヒットして、それを歌手の郷ひろみさんが日本語でカバーした曲「ゴールドフィンガー99」が日本で大ヒットしました。
そこで僕は、この曲も英語と日本語の両方で歌えるように練習しました。
この時期にはもう、「意味を考えずに何度も同じパートを繰り返し聞きながら、歌詞カードの英文と耳に聞こえる音を一致させる」という作業がスムーズにできるようになっていました。
当時の僕にとっては、洋楽の歌詞の意味のハードルが高すぎたからこそ、意味を考えることを手放せたんだと思います。
そして、意味を考えずに英語の音と英文を一致させる作業が、今の僕のリスニング力の土台力を築き上げてくれたんだと思うのです。
もちろん、当時の僕は、このリスニング訓練法メソッドを知っていたわけではありません。
ただ、英語の歌の楽しさにハマッていただけでした。
だから、勉強しているという感覚はありませんでした。
意味を考えないリスニングの効果
ということで、後半は僕のカラオケ練習の話が多くて、もはや最初の「虫の音色」の話とはだいぶかけ離れてしまったので、もう一度まとめます。
↓↓↓
・日本人は、英語を聞くときに左脳が強く反応している。(常に意味を考えながら聞こうとしている)
・この「左脳で聞くクセ」は、一見意味のなさそうな「虫の鳴き声」に深い意味や情緒を見いだそうとする日本の文化から来ている。
・ネイティブは英語を聞いている時に、右脳が活発になっている。(英語を音として捉えている)
・日本人も訓練をすることで、ネイティブと同じように右脳を活性化させた状態で英語を聞くことができるようになる。すると、これまで聞き取れなかった英語が、一字一句聞き取れるようになる。
・右脳を活性化させるためには、「意味を考えないリスニング練習」が有効である。
・僕の場合は、洋楽をカラオケで歌えるようにする練習が、「意味を考えないリスニング練習」として機能していたことに気付いた。
・歌が苦手な人でも、体系的に「意味を考えないリスニング練習」はできる。そのための教材も出ている。
ということです。
虫の音色1つに、こんな深い関連があったとは!
驚きですね!
(完)
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