from 師範代Shinya
あなたは、ふだんの英語の勉強を、どの場所で、どの時間帯にやっていますか?
僕が今まで見てきた英語学習者の方々の学習パターンをまとめると、
①職場への通勤途中で勉強
②職場に早めに着いて、駐車場の車内で勉強
③職場の近くの、お気に入りのカフェで勉強
④職場の昼休憩中に勉強
⑤早起きして、家を出る前に勉強
⑥家に帰ってから、夜寝る前に勉強
⑦お風呂で勉強
⑧家事をしながら勉強
⑨散歩やジムなどで運動中に勉強
という9パターンでした。
どのパターンが一般的にベストということはなく、自分のライフスタイルに合わせた勉強時間と場所の確保ができれば、それが自分にとってのベストになります。
家に帰ると時間が取れない
一方で、「本当は家で落ち着いて勉強した方が集中できるんだけど、家にいると家事が多くて、終わったらぐったり。かといって、家事をしながら音読や瞬間英作文トレーニングをしても、頭に入ってこないんです・・・」という人も一定数います。
そういう場合は、やはり物理的に時間を作り出す工夫をするしかありません。
家にいる時間を取られることの多くは、やはり炊事洗濯などの家事が占めるようです。
内閣府の調査データによると、夫婦が家事にかける時間の平均は、
・平日5時間
・休日5.8時間
という結果が出たそうです。
(ちなみに夫婦の分担割合では、女性が圧倒的に多い比率になっています。)
もちろん、これはあくまで平均値なので、小さな子どもがいるかどうか等によっても大きく変動すると思います。
とはいえ、家に居る時間の多くが家事に取られていることは間違いありません。
この家事時間の中の、30分~1時間を英語学習に転換することができれば、その効果は年単位ではすごく大きなものになるでしょう。
家事のアウトソーシング
物理的な時間を作り出すためには、家事代行やベビーシッターなどのサービスを使って、アウトソーシングするのがベストです。
実際に、家事代行を使うことで「やりたいことに時間が使えるようになって、人生の質が上がった」という事例もよく聞きます。
とはいえ、日本では、家事代行サービスやベビーシッターを利用する習慣は、まだまだ少ない印象です。
需要が少ないうちは、どうしてもサービス単価が上がりがちです。
経済的な余裕がないと、なかなか日常的に家事や育児をアウトソーシングするという発想にはならないと思います。
日本に普及していない文化的理由
経済的なこと以外にも、日本に家事のアウトソーシングが普及していない理由があると思います。
日本は文化的に「手間暇かけて家事や育児をしてナンボ」みたいな風潮がある気がします。
これは、家庭に限らず仕事でも同じです。
①効率良く働いて、自分のタスクをさっさと片付けて、一切残業せずに誰よりも早く帰る人
②多少効率が悪くても一生懸命働いて、誰よりも遅くまでオフィスに残って仕事している人
③自分の仕事が終わっても帰らず、他の人の作業を手伝ったりして、みんなと同じ時刻に帰る人。
の3種類のタイプが同じ職場にいた場合、おそらく高く評価される順番は、
③→②→①ではないでしょうか?
もちろん、職場の方針や人間関係によっても違いはあると思いますが、少なくとも僕がこれまで経験してきた職場では、自分のタスクをさっさと片付けて一番早く帰る人は、上司からも同僚からも、「冷たいヤツ」とか「仕事を大事に考えていない」など低評価な印象でした。
日本では、仕事でも家庭でも、「効率を良くしてラクすること」より、「苦労してナンボ」みたいな風潮がまだ残っている気がします。
他人を家に入れることへの抵抗感
さらに日本では、他人を自分の家に入れることに抵抗を感じる人も少なくありません。
特に女性の場合は、散らかった我が家の部屋を他人に見せたくない・・・などの心理的抵抗感もあるでしょう。
そういう点で、まだまだ家事代行サービスが普及するには時間がかかる気がしています。
そこで注目されているのが、「家事を自動化するマシン」です。
抵抗なく家事をアウトソーシングするためには、家事マシンを使って自動化するのが一番手っ取り早いと思います。
日本人にとって、「家事を自動化するマシンを買うこと」は、「家事代行サービスを利用すること」に比べると、心理的な抵抗が少ない気がします。
この話を、オンライン英会話などでネイティブの先生にすると、けっこう驚かれます。
海外の人たちにとっては、家事代行サービスやベビーシッターを利用するのと、高価な家事マシンを買うのは、あまり違いは感じないようです。
目的としては、同じことにお金を使うことに変わりないからです。
日本では「家事をしない=手抜き・ラクをしている=ぜいたく=悪」と捉えられる風潮が、まだなんとなくある気がします。
もちろん、世代や個人の価値観によっても変わるとは思いますが、一般的にそんな感じです。
ではなぜ、日本文化では手抜きのための家事マシンを使うことに対する抵抗感が少ないのでしょうか?
僕は、それは日本のこれまでの歴史に関係があると思っています。
・・・つづく。
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