【初めてのバイオリン&ピアノコンサートで学んだこと④】

 from 師範代Shinya

(→前回の続き)

マイケルのバイオリンコンサートを見て学んだこと。

それは、楽器の演奏はスキルだけではなく、演奏者の服装や姿勢、表情、体型や顔の作りなどが、観客が受ける印象に大きな影響を与えるということです。

実はマイケルは、中間の休憩で僕の席に来て、
「今日はあまり調子が良くない。集中力が足りない。」

と言っていました。

でも、僕の目にはまったくそうは見えませんでした。

全部終わった後に僕の撮影した動画を送った時にも、「自分を見るのが恥ずかしい。もっとやれると分かっているから、悔しい!」と言っていました。

でも、正直言って、その違いは僕には分かりません。

おそらくマイケルが気にしているのは、本人にしか分からないレベルです。

もちろん、バイオリンの奏者としてバリバリ活躍しているようなプロの人が聞けば、「あの部分がまだ甘い」とか「集中力が足りない」とか、気付く部分もあるでしょう。

でも、観客のほとんどは素人です。

素人目には「マイケルはバイオリンがスゴい上手!さすがプロ!雰囲気がある!」としか映りません。

音楽に限らず、どんなスキルも磨ければ磨くほど、違いが小さくなっていきます。

マイケルの目指すバイオリン演奏のレベルを100点として、今回が本人の中で70点だったとしても、レベル0の僕の目には分かりません。

100点と70点を聞き比べて優劣を付けろと言われても、おそらく分からないでしょう。

でも、この小さな違いを埋めるための練習は、これまでの何倍も時間がかかったりするのです。

英語学習も同じ

これは、英語学習も同じだと思います。

英語学習をある程度長く続けていくと、同じ時間勉強しても伸び幅が小さくなってきます。

そして、自分の小さなミスが気になるようになるステージがやってきます。

最初の頃は、無我夢中で英会話の先生と話していて、ミスしまくっていても気にせず、「ちゃんと通じた!やった!!英会話できた!」と思えます。

でも、だんだん実力が上がってくるにつれて、「あっ!今、自分は文法を間違えた。なんでこんなカンタンなミスをしちゃうんだ!」と自分を責めるようになってしまうのです。

もちろん、上達のためのフィードバックは必要です。

でも、英会話をしている最中は、自分にダメだしするのはやめた方が良いと僕は思います。

英会話は、楽器の演奏で言うところの「発表会やコンサート」と同じです。

1度ステージに立ったら、「見ている人を楽しませる」ことに集中した方が良い気がします。

自分を見ている人たちは、細かいスキルのミスなどに気付きません。

僕は自分が外国人バーに通っていたときに、間違いだらけの英会話でも、止まらずに外国人と話し続けたら、それを見ていた日本人女性たちから、

「すごーい!!ペラペラですね!カッコいい!どうやって勉強したんですか?」

と聞かれて、嬉しくなりました。

そして内心、「やった!目標を達成した!」と思いました。

僕が英会話を始めた理由は、まさにこの「女性からの賞賛」が欲しかったからです。

もちろん、英会話の最中に自分の文法が崩れてめちゃくちゃになっているのは、自分で気付きました。

でも、それを聞いていた初心者女性たちの目には、僕は英語ペラペラに映ったのです。

もちろん、ネイティブ相手に話していれば、相手の方はミスには気付くでしょう。

でも多くの場合、ネイティブはこちらの文法ミスを気にしません。

こちらがミスをするたびに、いちいち止まって正しい文法で言い直すより、気にせずどんどん会話を進めた方が、相手のネイティブも気持ち良く感じます。

もちろん、相手に通じなかった時には、言い直す必要はあります。

ただ多くの場合、ジェスチャーや顔の表情などでカバーすれば、コミュニケーションは取れます。

だから、あまり英会話の時に細かい文法ミスや英単語のミスなどを気にする必要はないと思います。

英会話の中で「見た目」に相当するのは?

楽器の演奏者はステージ衣装を着ることで、素人目にも分かりやすくプロっぽさが伝わります。

どんなにスキルのレベルが高くても、オーケストラの演奏者たちがみんなアロハシャツに短パンで、キャップをかぶっていたら・・・きっとお客さんの目には素人っぽく映るでしょう。

では、英会話の中で「見た目」に相当するのは何でしょうか?

僕は、それは「発音」だと思います。

発音が良いと、それだけで英語が上手に聞こえることがあります。

英語は日本語と音の周波数がまったく違うため、聞いてる人の耳に分かりやすく伝わってきます。

英語の発音が良くなるだけで、日本人の耳には違いが際だって聞こえて、「スゲー!!あの人英語ペラペラだ!」というリアクションを引き出すことができるのです。

日本人だけではありません。ネイティブ相手でも同じリアクションを得ることができます。

僕は自分の調子が良い時と悪い時で、発音が大きく変わります。(以前、たしかブログでもこの話を書きました)

調子が良い時には舌と口周りの筋肉が思い通りに動くので、けっこうネイティブに近い発音で話せます。

一方、調子が悪い時には、自分でもがっかりするほど舌が回らず、日本語っぽい発音になってしまいます。

僕は調子が良い時には初対面のネイティブから「英語圏に住んでいるんですか?」とか、「英語圏に長く住んでいた経験がありますか?」と聞かれることが多いです。

たいして長いやりとりをする前の段階で言われることが多いので、まだ文法的なボロが出る前の段階です。

やはり発音は、コンサートで言えば「ステージ衣装」」に相当する、見た目を印象づける大事なパートだと思います。

今回の学びのまとめ

ということで、今回僕がマイケルのコンサートに行って感じたことは、

①ステージ衣装などを含めた見た目は、けっこう大事(英会話ではステージ衣装は「発音」に相当)

②スキルレベルが高くなると、わずかな違いは素人目には分からない。気になるのは本人だけ。(英会話では、意味が通じる範囲での文法ミス&英単語の選定ミスに相当)

ということです。

これまで僕が経験したことがない「楽器演奏」というジャンルで、一定のレベルまでスキルを高めた猛者たちの姿を見れたことは、僕にとって大きな学びとなりました。

(完)

 

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2件のコメント

シンヤ先生、興味深いお話をありがとうございます。夢中になって読み進めてしまいました。まとめの①と②も、とても参考になりましたし、シンヤ先生の授業でも実感していました。
以前、他のオンライン授業では、発音をしっかり教えてくれませんでした。日本人だから、諦められているのかなと思ってました。

①シンヤ先生の瞬間英作文授業では、しっかり発音を教えてくださっていて感激しました。それも最後までずっと何度でも!前のバイリンガルの外国人の先生で発音を教えてくれる方がいましたが、章が進むに従って「自分で気づくように!」と言われました。
今は以前の自分に比べればマシになってきたと思いますが、気を抜くつもりはないけれど気を抜いてしまって、日本語発音になったり、全く別の言葉に聞こえたりしてしまい、Speak TutorのFrancescaに通じなかったりして反省したりしてます。それでも、瞬間英作文の発音の授業や音読のシンヤ先生のキレイなRの入った発音などを聞いて、憧れて、やる気になってます。

②音読の授業で喋っている時には、あとでビデオで見直すと前置詞が間違っていたりひどい発音だったりしても、シンヤ先生が楽しく大らかに受け止めてくださるので、「英語を喋るのが恥ずかしい!」という気持ちになることなく、アウトプット練習させていただけております。

本当にありがとうございます。よくぞ私の前に現れてくださいました。心より感謝しております!

Kyokoさん

素敵なコメントありがとうございます!

①Kyokoさんの英語学習歴には、そんな過去があったんですね。

気を抜くと日本語発音になるというのは、すごく分かります。

僕も、今でも気を抜くと、発音が崩れるのが自分で分かります。

Francescaが良い発音チェッカーになっていますね!

僕のレッスン動画がKyokoさんの発音トレーニングのモチベーションになれて、嬉しいです(^^)

②Kyokoさんはいつも堂々と英語を発音しているので、聞こえやすくて伝わりやすい英語になっていると思いますよ。細かいスキル以前に、声の大きさやトーンの方が、コミュニケーションに大きな影響を与えると思います。そこがクリアできているのは、Kyokoさんの大きな強みです!

そう言っていただき、とっても嬉しいです!!
これからもよろしくお願いします。

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