【文法に対する「誤解」が解けた瞬間】

from 師範代Shinya

(→前回の続き)

「日本で英語を身につけたと噂のDさん」が、外国人パブでネイティブと2人で英会話している姿は、とてもカッコ良く見えました。

近くで観察しながら、僕はDさんの英語ペラペラっぷりに感動してしまいました。

Dさんとネイティブの会話には、ほとんど間がないので、僕が「すみませ~ん!」と割って入り込む余地がありません。

僕がDさんの近くでもじもじていると、先ほど僕にDさんの居場所を教えてくれた日本人の常連客の人が、近づいてきました。

そして僕に笑顔で目くばせすると、大きな声で、

「はい!Dさん、ちょっといいかい?」

と、日本語でDさんとネイティブの間に強引に割って入っていったのです!

そして僕の方を見ながら、

「彼がDさんと話したかがっているから、ちょっといいかい?」

と言ってくれました。

Dさんは僕の方を見ながら、

「え?俺と話したいの?何?」

と驚いた様子です。

僕は、自分がここに来た理由を、Dさんに伝えました。

・別の外国人バーでDさんの噂を聞いて、会いに来たこと。

・自分は英語を学び始めてから、ちょうど1年たったところ。

・1年間、ひたすら実戦英会話や聞き流しを続けてきたけど、今は行き詰まりを感じていること。

・今、Dさんの英会話する姿を見て、「これこそが自分が理想とする状態だ!」と感動したこと。

などを伝えました。

すると、Dさんはとても嬉しそうにしながら言いました。

Dさん:「え?俺のウワサ?俺ってそんな有名なの?ウソ~!!恥ずかしいね~!」

僕:「はい!僕はいつも別の外国人バーに通っているんですが、そこの常連の日本人の人達の間で噂されていましたよ。スゴい人がいるって。」

Dさん:「ありがたいけど、俺そんなたいしたもんじゃないよ。それで、俺に何を聞きたいの?」

僕:「Dさんがどうやって英語を身につけたか?その具体的な方法を知りたいんです。Dさんは高卒なのに日本にいながら英語をマスターしたって聞いてて、本当かなと。僕も高卒なんで、なんか親近感を感じて。」

Dさん:「そうなのか~!そんなたいしたことしてないよ、俺は。まあ、知りたければ教えるけど。」

僕:「はい!ぜひ!」

Dさんの意外な発言

Dさん:「その前に、今、シンヤ君がどんな勉強しているのか教えて?」

僕:「はい、僕はこうやって外国人が集まる場所に週3回来て、実戦だけで身につけようとしています。後は英語の聞き流し教材を運転中に聞いたり、自分の職場がお店なんで、BGMを洋楽のバラードにして、意識して聞くようにしています。」

Dさん:「なるほどね。その心意気はいいよ。今の自分のレベルに関係なく、こういう場に出てきて英語で話そうっていう度胸がさ。ところで、文法と単語はどうしてるの?」

僕:「僕は机に座って勉強っぽいことをしたくなくて、文法は一切やっていません。単語は、ドラマのフレンズの中で気に入ったフレーズがあれば、そのフレーズごと暗記しています。」

Dさん:「あ~そうか・・・文法やってないんだね。」

僕:「はい。僕のこだわりは、勉強せずに英語を話せるようになることなんです。」

Dさん:「まあ、気持ちは分かるよ。俺も勉強キラいだったから。」

僕:「Dさんも高卒なんですよね?僕もそうなんです。それに、日本人は文法を勉強ばっかりしているから、英語が話せないってよく言われていますよね?」

Dさん:「あぁ、あれウソだから。」

僕:「え??」

Dさん:「文法を知らずに自然に話せるようになるなんて、帰国子女だけじゃない?日本で生まれ育った大人にはムリムリ!」

僕:「え?でも、さっきDさんがネイティブと楽しく話している時には、学校で習った堅い文法ルールを使っているように見えませんでしたけど・・・」

Dさん:「あぁ、まあね。でも、あれはあくまで応用だよ。まずはしっかりした土台の文法があって、そこから崩してカジュアルな言い方ができるようになるさ。」

僕:「え?じゃあ、Dさんも文法を勉強したってことですか?」

Dさん:「俺も最初は、文法をやらずに英語を話せるようになりたいと思ってたよ。だから、19才の時に、いきなりアメリカに行ったんだ。何も話せない時に。」

僕:「え?いきなりアメリカに?」

Dさん:「そう。で、向こうには2年住んでた。バイトしながら。」

僕:「どうでした?」

Dさん:「むこうでは日本人と絡まないで、現地人とだけ友達になって英語話しまくったけど、全然ダメだったね。2年たっても、全然聞き取れなかった。自分の口から英語が出てくることもないし。相変わらずジェスチャーとか単語のやりとりとか、そんなんばっか(笑)」

僕:「え~!そうなんですか!実は僕も、今の生活を1年続けても、同じ状態なんです。このままの生活をあと1年続けても、たぶん変わらない気がしていて・・・」

Dさん:「でしょ?1年で気づけたなら、早いほうじゃない?少なくとも俺よりはずっと早いし(笑)」

僕:「で、日本に帰ってきてから英語力を上げたんですか?」

Dさん:「そう。俺がやったことは3つだけ。文法、音読、英単語。これだけやったら、今の状態になった。」

僕:「そうなんですか!!意外です!さっきみたいなカジュアルな会話って、文法を勉強している人にはできなくて、何か別の秘訣のようなものがあると思ってました。」

Dさん:「確かに、俺も最初はそう思ってた時期があったよ。だからシンヤ君の気持ちも分かる。でもね、どんなカジュアルな会話にも、文法がある。文法を無視した会話は、相手に通じない。会話が成り立たないんだよ。」

僕は、これまで自分が外国人バーで感じてきたジレンマを思い出しながら、自分でもうっすら気づき始めていたことを、Dさんに言語化された気分になりました。

文法に対する誤解が解けた瞬間

Dさん:「俺さ、日本に帰ってきてから文法を勉強し始めたんだけど、その時に、『これを知らなきゃ、そりゃ話せるわけないわ!』って気づいて、モーレツにやる気が出た。今までの疑問が、どんどん解けていく感じ。」

僕:「そうなんですか。文法ってなんか大学受験とか、勉強のための勉強ってイメージしかなかったんで。」

Dさん:「確かにね。でも、やってみると分かるよ。文法は、堅い英文を読む時だけじゃなくて、こうして飲みながら英語でワイワイやる時にも、めっちゃ使えるから。」

僕:「そういえば、Dさんは英検1級持ってて、翻訳の仕事をしているとか?」

Dさん:「よく知ってるね!そうだよ。○○(←地元の有名大企業)で技術翻訳してる。」

僕:「スゴいですね!英検1級も技術翻訳も、専門的でフォーマルな英語ですよね。そういうのが得意な人は、こういうカジュアルな場でジョークを交えた会話とは苦手なイメージありましたが、Dさんは両方いけるんですね!」

Dさん:「うん。どっちも同じ英語だからね。むしろ、こういうとこで話される砕けた英語の方が、省略が多くて難易度は高いよ。文法の基礎ができてないと、理解できない。」

僕:「そうでしたか・・・なんだか僕、今、文法に対する考え方が変わった気がします。」

Dさん:「とりあえず、文法を勉強してごらん。その後は、またその時に考えればいいよ。」

僕:「ありがとうございます!とりあえず食わず嫌いせずに、文法をやってみます!」

英語がペラペラな人の言葉の持つ説得力

この時のDさんとのやりとりは、僕の中でかなり衝撃的でした。

さっき僕の目の前で、Dさんがネイティブ相手にカジュアルな英語をペラペラと話している姿を目撃したばかりです。そして、Dさんの仕事内容は、フォーマルな英語もしっかり使いこなせることを証明しています。

そのDさん自身の口から、

「まずは文法をやってごらん」

と言われたのは、ネット上の匿名の人たちが書き込んだ意見を読むのとは、説得力が段違いです。

この瞬間に、僕のこれまで自分の中にあった「文法に対する誤解」が解けていきました。

そして、「勉強せずに英語ペラペラになるぞ!」というこだわりが、大きく崩れ去るのを感じました。

この1年間、僕は遠回りした気分になっていました。でも今振り返ると、Dさんに出会うまでの1年間、自分なりに「勉強なしで英語を話せるようになる工夫」を試行錯誤して、うまくいかなかった経験があったからこそ、今こうしてDさんの言葉をすんなり受け入れられたのかもしれません。

そういう意味では、一見遠回りに見えることも、決してムダではないと思います。

・・・つづく。

 

P.S.

今回の話を読んで、

「文法って、やっぱり必要なのかもしれない…」

と、少しでも感じたなら、その感覚はとても大事です。

ただ、ここで1つだけ注意があります。

それは、

「学校の文法のやり方に戻る必要はない」

ということです。

僕も実際にそうだったのですが、

ルールを暗記して、問題を解いて、正解する…

このやり方だと、会話で使える感覚にはなかなかつながりません。

Dさんが言っていた「土台の文法」というのは、

ルールではなく、「ネイティブがどうイメージしているか」という感覚の部分です。

ここがつながった瞬間に、

・なぜその表現になるのか

・なぜその単語が選ばれるのか

・なぜネイティブの会話が聞き取れるのか

が、一気に見えるようになります。

今回のブログで書いた「誤解が解けた瞬間」を、

あなた自身の中でも体験できるように作ったのが、

こちらのセミナーです。

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