【東京スカイツリーで「カブトムシ&クワガタ触り放題」④】

from 師範代Shinya

(→前回の続き)

※スカイツリーの中で開催されている「大昆虫展」に、3才の娘と2人で行ってきた体験談の続きです。虫嫌いの方はご注意ください。

ふだんからセミを触り慣れている娘に、「人生初のカブトムシ&クワガタを触る体験」をした時のこと。

セミと同じ要領で、カブトムシ&クワガタを上手に扱っている姿を見て、僕は衝撃を受けました。

一度も教えたことがないのに、自然にカブトムシの身体の左右をやさしく持って、上手に木から引きはがしたのです。

たいていは、初めてこれをやるとカブトムシ足のトゲトゲが指にささって、カブトムシを落とした後に泣くことになります。

でも、娘はうまくトゲを避けながら持っていたようで、一度もカブトムシを手放すことなく、「痛い!」とも言いませんでした。

ノコギリクワガタのとがった大アゴも、うまく避けながら、指をはさまれないように持っていました。

セミの扱いで「基本技術」を身体に刷り込ませたことで、セミよりはるかに大きくて力の強いカブトムシも、上手に扱うことができたのです。

これは、英語学習にも言えることです。

英語も基本がしっかりしていれば、応用はできる

基本の中学英文法を学ばずに実戦(英会話)ばかりしていると、ブロークンイングリッシュから長年抜け出せなくなります。

でも、基本の文法を日頃からしっかり学んでいる人は、違います。

たとえ実戦経験が少なくても、基礎が固まっていると、いざという時に応用ができるのです。

このことを実感した、僕自身の体験をお伝えします。

僕は「文法をやらないんと伸びない」と気づいてから、最初に中学生用の教科書を1年生用~3年生用まで3冊買ってきて、最初から読みました。

大人になってから読む中学生用の教科書は新鮮で、学生に戻った気分で最後まで楽しめました。

読むだけではなく、「知識をスキルに変える」ための瞬間英作文トレーニングを同時並行で続けていきました。

そして1年半後、中学英文法が英会話の中で使えるようになったタイミングで、いよいよ「高校英文法」に手を出しました。

高校英文法は、「受験英語」を含みます。

日本の受験英語は、日常で使われないような、複雑な構文が登場するため、英会話スクール界隈では悪名高いです。

僕は受験英語をとても恐れていたのですが、中学英文法で基礎を固めた後に高校英文法を見たら、ビックリするぐらいその構造が透けて見えました。

「え?こんなもんなのか?これが悪名高いあの受験英語ってやつか?」

と驚いたのを、今でも覚えています。

ちなみに僕は高卒なので、学生時代に受験英語を勉強した経験はゼロです。

その後は、大手英会話スクールの講師に転職し、8年間教える中で、受験生を教える機会もありました。

中央大学や青山学院といった、有名大学の赤本を使って受験生を教えて、合格まで導くことができました。

当然、教えるためには自分自身が受験問題を100%理解している必要があります。

それができたのは、中学英語の基礎をガッツリ固めたからこそだと思います。

受験英語は一見、すごく複雑で難解に見えるのですが、実は基礎の応用に過ぎないことがわかると、とたんに身近に感じるようになりました。

知識は力になる

基礎の知識力は受験で使えるだけではなく、英会話の世界でも通じます。

僕は以前、本かネットの投稿だったか忘れましたが、どこかでこんなストーリーを読んだことがあります。

ざっくりした要約ですが、

①昔、高校の英語の先生で、無口で内向的な人がいた。

②その先生の授業は、従来型の「文法知識の詰め込み式」だったで、書き手の人(当時は生徒)は内心、「この先生の授業内容は、英会話では役に立たないだろう」と思っていた。おそらく先生だって、いざ英会話!となったら全然しゃべれないだろうと思っていた。

③そんなある日、学校の行事でキャンプに行った。現地で外国人と出会い、キャンプファイヤーを一緒にやることになった。

④外交的な生徒たちは、ブロークンイングリッシュで外国人に話しかけて、浅いコミュニケーションを取っていた。

⑤夜になって、先生とその外国人が2人で英会話している姿を、たまたま目撃した。

⑥先生は日本語を話す時と同じようなゆっくりした静かな口調で、なめらかな英語を繰り出していた。相手の外国人も、楽しそうに話していて、2人が明らかに深い会話をしているのが分かった。

⑦その姿を見た書き手は、度肝を抜かれた。英文法の知識なんてあっても、何の役にも立たないと思っていたけど、それは間違いだった。基礎英文法の知識は、実戦でも役に立つことが分かった。

⑧その先生の勇姿を見て、書き手の人は学校英語や英文法に対する見方が変わり、改めてしっかり勉強し直したくなった。

という内容です。

詳しい部分は記憶違いがあるかもしれませんが、ざっくりしたストーリーはこんな感じでした。

僕はこの体験談を一度読んだだけでしたが、今でもけっこう記憶に焼き付いています。

「英語を話せそうにない雰囲気の内向的な先生が、外国人と楽しく英会話している姿を見て、ビックリした!」

という体験談は、めちゃくちゃカッコいいですよね。

基礎固めは、後になって生きてくる

基礎を学ぶことは、時にたいくつに感じたり、本当に役立つのか、疑問に感じてしまうこともあります。

でも、基礎を固めた人だけが行ける世界があると思います。

TOEICなどの資格試験でも、700点台から先になかなか行けない人は、たいてい基礎がグラついています。

プライドを捨てて、もう一度中学英文法から勉強し直して基礎を固めるだけで、一気に800点台~900点台に伸びるケースも見てきました。

今回、僕は娘のカブトムシ&クワガタの上手な扱い方を見ながら、改めて「基礎ができれば、応用はカンタンにできるようになる」ことを実感しました。

(完)

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From  師範代Shinya(新村真也)

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