from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
「瞬間英作文トレーニングの成果を、英会話の中で感じられるようになるのはいつ頃ですか?」
という質問をいただくことがあります。
僕自身の体験と、僕がこれまで見てきた800人以上の英語学習者の方々のケースを合わせると、「人によって全然違う」というのが、答えになります。
人によっては、瞬間英作文トレーニングを始めてわずか1週間程度で、
「練習した文型が、英会話の中で使えました!成果を感じています!」
と報告してくれる人も一定数います。
一方、瞬間英作文トレーニングを始めて1年近くたっても、「なかなか成果を実感できていません」という声も聞きます。
違いはどこにあるのでしょうか?
ちなみに、僕はどっちのタイプだったかというと、後者のタイプです。
毎週の瞬間英作文トレーニングで確実に上達実感はあったのですが、英会話の中で成果を発揮できた!と感じられるようになるまでには、けっこう時間がかかりました。
具体的に言うと、瞬間英作文トレーニングを始めて1年半経った頃に、いきなり会話で使える実感を味わいました。
これは、僕のこれまでの16年間の英語学習歴の中でも、数少ないブレイクスルーの中の1つです。
僕が瞬間英作文の第一ステージ卒業までに時間がかかった理由
僕は瞬間英作文トレーニングの第1ステージ修了までに、けっこう時間がかかりました。
理由は以下の3点です。
↓↓↓
①最初のスタートで、あまり飛ばしすぎないよう、徐々にトレーニング時間を増やしたこと。
②自分がやったテキストが、「中学英語で24時間話せる」の本で、上下巻あるため、例文の数が多かったこと。(約2,000本!)
③同じ例文を何度も回して、熟成度を高めたこと。
以前の記事にも書いたとおり、僕は通勤の運転中の車の中が瞬間英作文トレーニングのメイン場所だったので、信号待ちの時ぐらいしか文字が見れませんでした。
だからこそ、スイスイ進められる、慣れた英文を何度も回すようにしていました。
1冊の本を一気に進めるのではなく、数十ページごとにパートに分けて、1パート終わったら、また最初のページに戻ってそのパートをグルグル回すスタイルでした。
その結果、手持ちの文型の数を増やすのに時間がかかりました。
瞬間英作文トレーニングで身に付けた文型は、最初の頃はあまり会話で登場する機会がありませんでした。
でも、ある日急に「あ!!いける!!」と感じる時が来たのです。
あの日のことは、今でも忘れません。
僕が瞬間英作文トレーニングでブレイクスルーを感じた日
その日は、いつものように、週に1度の英会話スクールレッスンの日でした。
少し早めにスクールに着いた僕は、ロビーのソファーに座って待っていました。
すると、カナダ人男性の先生が、ロビーに出てきて僕に挨拶してきました。
How are you? 的なあいさつをひとしきり終えた後、その先生が僕に週末の予定を聞いてきました。
僕は、すかさず瞬間英作文トレーニングでやった、
I’m going to ~
の文型を使って答えました。
その時、僕は自分でも驚くほどスムーズに英文が口から出てきました。
そして、先生からまた次の質問が来ました。
週末のことなので、とりあえず全部 be going to ~を使って答えればいいだろうと思い、続けてみました。
すると、また口からスルスルと英文が出てきたのです!
次に、ちっと違う文型を使ってみようと思って、
Have you ever ~?の経験を聞く構文を使って、僕が週末に行こうとしている場所に先生が行ったことがあるかどうか?を聞いてみました。
すると、この質問文も驚くほどスムーズに口から出てきました。
(あれ?何かが違う・・・理由は分からないけど、何かが違うぞ!)
その時には、わずか10分程度の会話でしたが、僕はそれまで味わったことのないほど気持ちの良い英会話ができたのを実感しました。
自分の中で何かが「開通」したのを感じました。
確かめるために、外国人バーへ!
僕はその日、家に帰った後も、さっきの10分間のスムーズな英会話の感触が忘れられませんでした。
この感触がたまたまだったのか?それとも本当に英語回路が開通したのか?を確かめるために、久しぶりに外国人バーに繰り出してみることにしました。
ここしばらくは、ずっと瞬間英作文トレーニングと音読トレーニングでストックを積み上げることに時間とエネルギーを注ぎ込んでいました。
久しぶりに行く外国人バーは、まったく変わっていなくて懐かしい光景でした。
しばらく離れていたとはいえ、外国人の知り合いもまだ何人かいて、「久しぶり~!」という風な感じで声をかけてきてもらえたので、そのまま近況報告をしました。
(ここでは全部過去形か現在完了だな)
と、ある程度使う文型を事前に決めてから、会話に望みました。
すると・・・
また、僕の口からスルスルと英語が出てくるのを感じました。
(な、なんだ?この感触は?不思議だ!!なんか急にどの文型を使って話せばいいか、見えるようになってきた!しかも、その文型が口からすぐ出てくるぞ!)
僕は嬉しくなりました。
この快感をいつまでも味わっていたくて、その日はバーに3時間以上粘り続けて、色んな人と会話しました。
相手を変えても、話題を変えても、僕の口からは英語がしっかり出てきました。
自分でゼロから英作文しながら、話せる状態になったのです!
「やっぱり開通したんだ!これは本物だった!!」
そう思うと、嬉しくなりました。
僕がやった瞬間英作文トレーニングの第1ステージ用のテキスト「中学英語で24時間話せる」は、本当にタイトル通りの効果がありました。
言いたいことを、知っている文型に当てはめる感覚
この時の感覚は、今でもハッキリ覚えています。
急に英語が無意識レベルで口から出てきたわけではありません。
ただ、言いたいことが頭の中に浮かんで、「その内容を伝えるのにどの文型を使えばいいのか?」が、ハッキリと見えるようになったのです。
相手が話し終わる前に、すでに「どの文型を使って言葉を返すか?」が頭の中で決まっています。
そして、決まった文型の英単語の一部を変えて、自分の言葉として話すのです。
この発想が浮かぶようになったことと、頭の中での作文スピードが急に上がった感じがしました。
今振り返ると、これができるようになった理由には、いくつかポイントがあります。
そのポイントを知ることが、瞬間英作文トレーニングですぐに成果を感じやすい人と、何年やっても成果を感じにくい人の差を分ける気がします。
次回の記事では、そこを深掘り解説していきます。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)