【海外版のTVゲーム「セガ・ジェネシス・ミニ2」で英語リスニング練習②】

from 師範代Shinya

※先日、妻のサヤから誕生日プレゼントで買ってもらった「セガ・ジェネシス・ミニ2」のレビューの続きです。

手のひらサイズの本体に、30年前のセガのゲームが61本も収録されているセガ・ジェネシスミニ2。

当時は1本のソフトの値段が高すぎて、そんなにカンタンに買えませんでした。

また、セガ・ジェネシスミニ2は、当時北米で売られていたこともあり、僕がそれまで見たことがないものがたくさんありました。

その収録ゲームの中に、「英語リスニングにピッタリなゲーム」を見付けてしまいました。
それは、「インタラクティブ・ムービー」と呼ばれるジャンルのゲームです。

洋画を見る感覚で楽しむゲーム

インタラクティブ(interactive)というのは、「双方向性の」という意味の形容詞です。

inter = 間

active = 行動的な

という意味の語源が組み合わさって、

「お互いの間で行動する→対話的な」

という意味が生まれています。

要するに、「一方通行ではない」という意味です。

普通の映画の場合は、視聴者は画面を見みながら音声を聞くだけです。

最近は3Dや4Dなどの体感型の映画館も増えていますが、それでも一方通行であることは変わりません。

でも、インタラクティブ・ムービーは、視聴者が積極的に物語に関わっていくスタイルです。

映画を見ながら、ストーリーを左右する分岐点で自分が操作をします。

敵を倒したり、主人公の行動を決めることで、その後の展開が変わっていくのです。

今となってはそんなに珍しいスタイルのゲームではありませんが、30年前の当時は画期的でした。

しかも、おそらく本物の役者さんたちとセットを使って、映画を作成していたようです。

役者さんたちは全員、外国人です。(たぶんアメリカ人)

当時のアメリカ映画のリアルな雰囲気が漂っています。

もちろん、今に比べてテクノロジーは雲泥の差があるので、映画と言っても画面はドットが粗くて、かなり見づらいです。

かろうじて人の表情が確認できる程度の粗さです。それでも、実写で撮影しているのが伝わってきます。

目を細めて画面を見れば、実写の洋画っぽいです。

ですが、それがまた味があって良く感じます。

そして何より、音声がクリアで聞きやすいのです。

当時は、従来のカセット型のソフトから進化して、CDを使ったゲームソフトの技術が開発されたばかりでした。

それまでのコンピューターの合成音声から、「生の人間の声を録音したデータ」をゲーム中に再生できるのが画期的でした。

画面は粗くてよく分からなくても、音声さえちゃんと聞こえれば、なんとかストーリーにはついていけます。

英語音声と日本語音声

そしてポイントは、音声の切り替えです。

セガ・ジェネシスミニ2は、北米用にセガが作っていたゲーム機です。

当然、ソフトもすべて英語です。

僕が今回もらったモデルは、英語と日本語どちらも選べるので、ムービー音声を日本語吹き替えにすることもできます。

日本語吹き替えの音声は、僕が小中学生時代によく見ていた「日曜洋画劇場」や「金曜ロードショー」で吹き替えをしていた声優さんたちだと思われます。声に聞き覚えがあるのです。

そしてこのソフトは、CDの技術を使っているので、音声がとてもクリアに聞こえます。

英語音声もかなりクリアです。

とはいえ、英語のセリフは洋画と同じスピードとカジュアル英語で話されます。

まったく下地知識がない状態で聞いても、ほとんど聞き取れませんでした。

ただ、一度日本語吹き替え版でプレイしてクリアした内容であれば、英語版でプレイしても内容についていけるはずです。

下地知識が、英語の理解度を助けてくれるからです。

しかも、ゲームの場合は、自分の手を動かしてコントローラーを操作します。

英語の指示に従ってゲームキャラを操作するのは、もしかしてかなりのリスニングトレーニングになるのでは?という可能性を感じています。

操作をミスすれば、主人公が死んでしまいます。

このゲームならではの緊張感が、リスニング力を上げる要素になると思うのです。

英語で映画を見る VS 英語でゲームをすることの違い

英語で映画を見ている時、セリフが数カ所聞き取れなくなったら、そのままストーリーについていけなくなることが多いです。

映画は一方通行なので、自分の理解度が低くてもストーリーは進んでいきます。

ボーッとしてまったくセリフを聞き取れなくても、エンディングまで見ることができます。

でも、今回のインタラクティブ・ムービーのゲームは違います。

ボーッとしていたら、主人公が死んでしまうかもしれません。

大事な指令を聞き逃したら、ストーリーが進まなくなるかもしれません。
①何としてもキャラを生き残らせるために必死になる。

↓↓↓

②そのためには、英語の指示をしっかり聞いて動く。

↓↓↓

③英語の指示を理解できないと、ゲームオーバー。

↓↓↓

④もう一度やり直して、何度も同じセリフの英語を聞く。

↓↓↓

⑤ついに1イベントをクリア!

という作業を繰り返すことで、英語のリスニング力が上がっていくのでは?と感じています。

まだ本格的にプレイしていないので、どのぐらい効果があるのか分かりませんが、少なくとも映画を見るだけよりも効果がありそうです。

好きなことを英語で学ぶ

僕が今まで重視していることは、「好きなことを英語で学ぶ」ということです。

音読教材を選ぶ時にも、自分が好きで興味の持てる内容の文章を選んできました。

初心者の頃は、選択肢が少ないのですが、それでもできるだけ自分が興味が持てる内容の英文をランダムに選んで進めてきました。

今は自由に英文の種類を選べるレベルにたどり着けたので、ネイティブ向けの書籍の中から、自分が学びたいジャンル(ビジネスと心理学)を選んで音読しています。

そして今回、北米版のゲーム機、セガ・ジェネシスミニ2をゲットしたことで、エンタメと英語学習を融合することができそうな予感がしています。

「ゲームをしている時間さえ、英語を学ぶ」

というサイクルを作れれば、とても効率的になると思います。

学生にも有効

ちなみに、最後に1つの成功例をご紹介します。

僕の甥っ子は今、高校生ですが、中学の頃から筋金入りのゲーマーです。

父親(僕の弟)はゲームを禁止するのではなく、むしろハイスペックなゲーミングPCを与えて、世界のプレーヤーと張り合えるスキルを磨く環境を整えました。

甥っ子は学校で英語を学び始めたばかりの頃から、海外のプレーヤーとゲーム上で英語でやりとりを繰り返すようになりました。

今のパソコンゲームは世界中のプレーヤーとネットでつながった状態でプレイするため、クリアのためには、仲間とのコミュニケーションが必要だからです。

そして、甥っ子は高校生になる頃には、普通に英語だけでリアルタイムのチャットでやりとりができるようになったそうです。

その英語力が大学受験のような堅い英文理解に通用するかまでは分かりませんが、

「好きなことを英語で学ぶ」

というのは、学生が英語を身に付ける時にも通用するメソッドだと思います。

(完)

 

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