from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
※音読トレーニングの素材として2年間使い続けていた本が、ついに最後のページまで仕上がった感想シェアの続きです。
(本の内容の要約のつづき)
僕達は自分の話す母国語は何か知っていますが、自分が話す「愛の母国語」は知りません。
また、自分のパートナーがどんな言語を話すかも知りません。
その結果、「言葉は通じているのに、気持ちは通じ合えない」という現象が起こるのです。
「サービス行為」が母国語のパートナーに対して、心からホメたり感謝の言葉をかけても、
「もう、うわべの言葉だけでご機嫌を取ろうとして!口を動かすヒマがあったら、少しは手伝ってよ!」
という反応が返ってきたり。
パートナーに心のこもったプレゼントをあげても、
「ふだん私のことをさんざん放っておいて、たまにこんなモノでご機嫌を取ろうなんて!」
と捉えられてしまったり。
お互いに相手のことを想っているのに、「愛の母国語」が違うために、わかり合えないのです。
自分が期待していることを、相手がしてくれない状態が続くと、だんだん気持ちが冷めていきます。
これは、自分の心を守るための自動装置です。
その結果、夫婦はあきらめモードになって、表面上だけで一緒に暮らす生活になってしまうのです。
愛の言語を知れば、一気に人生が変わる
この本の著者のチャップマン博士は、数十年以上に渡って夫婦のカウンセリングを続けるうちに、「5つの愛の言語」を発見しました。
そして、5つの愛の言語に沿ったカウンセリングを始めたところ、それまで以上の目覚ましい効果が出たそうです。
この本の多くの部分は、「実際の夫婦のストーリー」で構成されています。(洋書によくあるパターンです)
仮名を使って、「ある日、ジェニーとマークが私のところにカウンセリングにやって来ました。二人はすでに冷め切っていて、もう関係を修復するのは難しいと感じていると、私に言ってきました。そこで私は2人にこんな質問をしてみました。」というように、ストーリーが始まるのです。
実際にチャップマン博士がどんな言葉をかけながらカウンセリングを進めるのか?その一部始終をのぞき見ることができるのです。
チャップマン博士は本の中で、
「あなたが実際に私のオフィスに来て私の隣に座って、他の夫婦の悩み相談を一緒に聞いてもらうことで、あなたにも私の目から見えるものを感じ取って欲しいのです。
人は自分のこととなると冷静さを失ってしまいますが、他の夫婦の話を聞いている時には、2人の間に何が起きているのか客観的に見れるからです。」
と言っています。
チャップマン博士のメソッド
たくさんの実例の中で、チャップマン博士のカウンセリングの手順はこの流れで進みます。
①カウンセリングに来た人(たいていは女性1人)の話をじっくり聞いて、パートナーである旦那さんへの不満をすべて吐き出してもらう。
②不満を聞く中で、その人自身の「愛の母国語」を探っていく。
③5つの愛の言語のコンセプトを丁寧に伝える。
④チャップマン博士が感じ取った、その女性にとっての愛の母国語が何か?を伝えて、合っているか確認作業をする。
⑤これまで旦那さんとケンカになった原因や、相手の反応などを元に、その女性の旦那さんの愛の母国語が何かを、一緒に予測していく。
⑥ある程度見えてきたら「旦那さんの愛の母国語はこれかもしれない」という仮説を立てて、その仮説に従って具体的なアクションプランを奥さんに提示する。
⑦定期的に奥さんのカウンセリングをしながら、プランの進み具合と旦那さんの反応を報告してもらう。
⑧旦那さんの反応によって軌道修正したり、仮説を立て直したりする。
⑨成果が出始めると、旦那さんの反応が変わる。その結果、旦那さんもカウンセリングに来てくれるケースもある。
⑩旦那さんと奥さんの2人が来た場合、より深く愛の母国語を探りながら、お互いのアクションプランを練っていく。
という流れです。
すべてのカウンセリングは、この基本の流れに沿って行われていることが分かりました。
もちろん、旦那さんが来ないパターンも多くあります。
でも奥さんの報告を通して、旦那さんの反応を見ながら、プランを進めていきます。
毎回同じ流れで行われるカウンセリングを、毎回違う夫婦の実例でストーリーにしてくれるので、分かりやすいのです。
それぞれ違う「愛の母国語」を持つ夫婦が、全5パターン登場するので、必ず読者にも当てはまって、共感できるストーリーがあります。
実話は感動して泣ける
僕はこの流れを見ながら、毎回のストーリーで感動してしまいました。
中には、読んでいるうちに涙がこみ上げてきて、泣いてしまったストーリーもあります。
不思議なことに、日本語翻訳版を読んだ時には、泣くほど感動することはありませんでした。
どこか冷静な自分がいて、「ほぉ~、そうなんだぁ!」という感じでした。
でも、英語版を読んでいると、「そうか!ジェニー良かったね!!本当に良かったね!!」と泣けてくるのです。
なぜなのか?
自己分析した結果は、これです。
↓↓↓
①おそらく日本語で「ジェニー」とか「マーク」とか書いてあると、どこか遠い国の、自分とは関係ない人たちの物語のように感じられる。
でも英語で読むと、実在する身近な存在として感じられるのではないか。
②英語の原書には、チャップマン博士の情熱が込められている。言葉のはしばしに、チャップマン博士自身が感動している状態が伝わってくる。
どんなに正しい日本語に翻訳しても、この情熱までを再現するのは難しい気がする。
③オーディオブックを併用して読んだ。オーディオブックとは、本の全文をチャップマン博士自身が読み上げた音声データ。著者本人が読み上げる朗読は、プロのナレーターにはない感動がある。
滑舌やイントネーションが完璧なナレーターより、著者本人の声を聞くと感動の度合が違う。
ということです。
この2年間を通して、僕はチャップマン博士と同化したような気分になりました。
以上が、本の要約です。
次回は、
②この本を音読する中で新しく学んだ「ネイティブ表現、英単語、文法」など。
をお伝えします。
・・・つづく。
The 5 Love Languagesの原作はこちら
ちょっと英語はハードルが高いな・・・と思った方へ。この本を翻訳した日本語版は「愛を伝える5つの方法」として出版されています
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