from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
※音読トレーニングの素材として2年間使い続けていた本が、ついに最後のページまで仕上がった感想シェアの続きです。
前回までは、本の要約をお伝えしました。
今回は、この本を音読する中で新しく学んだ文法をお伝えします。
これを聞いて、
「え?まだ知らない文法があるんですか?」
と思われるかも知れません。
あるんです。
僕は自分が初心者の頃、TOEICで900点以上取ったり、英検1級に合格したら、知らない文法や英単語がほとんどなくなると思っていました。
でも、TOEICで975点を取っても、英検1級に合格しても、ネイティブ向けの書籍を読むと、知らない文法や英単語がゼロになることはありません。
ただ、英検1級&TOEIC900点以上の力があると、
「なぜこの言い回しでこんな意味になるのか?」
「なぜ、ここでこんな英単語が使われるのか?」
といった部分をネイティブの先生に質問できるようになります。
そして、その解説を理解して、腑に落ちる状態に持っていくことができます。
その意味では、英検1級&TOEIC900点レベルまで持っていくことで、その先の道をラクに進むことができるようになります。
ということで、僕がこの本を読んだ中で新しく学んだ文法表現をお伝えします。
聖書の難しさ
僕が今回音読した本「The 5 Love Languages」の中には、聖書の引用が多く登場します。
著者のチャップマン博士自身がとても信心深いクリスチャンで、マリッジセミナーも教会で行ったりしているようです。
聖書の文章は、現代の文法ではあまり見たことないような、古風な言い回しが使われていたりするので、理解しづらいことが多いです。
たとえば1つ例を挙げると、
For with the measure you use, it will be measured to you.
(直訳:自分が量るそのはかりで、自分もはかり返されるのです)
(意訳:他人に与える処罰は自分にも与えられるであろう)
という表現が、この本の中に何度か登場します。
僕はこういう格言ぽい雰囲気のトリッキーな言い回しを、以前に見たことがあります。
それは、「受験英語」です。
と言っても、僕自身は高卒なので、大学の受験勉強をしたことがありません。
僕が英会話スクールの講師に転職して、高校生を相手に受験英語を教え始めた時に、こういうトリッキーな言い回しの文章がよく出てきたのです。
まだ英語でスムーズに自己紹介することすら難しい高校生たちが、聖書や格言のような英文を読んで穴埋め問題をやったり、日本語訳を書いたりしているのです。
今思い返すと、「学ぶ順番が逆だよな~」と思います。
本来の言語習得は、
①まずは日常会話がスムーズにできるようになる(カジュアルな言い回し)
↓↓↓
②次にフォーマルな大人表現を学ぶ(敬語の言い回し)
↓↓↓
③ニュースでよく使われる表現を学ぶ(天気、事件、政治、社会問題など)
↓↓↓
④専門分野の学術表現を学ぶ(大学の授業を理解する)
↓↓↓
⑤古風な表現を学ぶ(聖書や格言、シェイクスピアなど)
という流れが自然でムリがないと思います。
僕たちが日本語を身に付けた過程も、そういう流れだと思うのです。
だいたい小学校3~4年生ぐらいになると、大人に対して敬語を使えるようになります。
これは文法レベルで言うと「ビジネス英語」ぐらいになると思います。
まずはそこまで行けば、文法的にはニュース英語なども理解できるようになるでしょう。
日常生活で必要な文法や単語レベルは、③までではないでしょうか。
その後、自分の専門分野を学ぶために④に進み、もし文系の分野であれば、⑤のレベルの文章にたくさん触れるようになるでしょう。
でも、大学受験英語では、いきなりレベル④と⑤が連発するのです。
もちろん、受ける大学のレベルにもよりますが、レベル④はまだしも、レベル⑤はさすがにやり過ぎ感があります。
わざと受験者をふるいにかけて落とすために作られた問題にしか見えませんでした。
僕自身は大人になってからのやり直し英語で①~⑤まで順番に進む道を通れたので、今回の本の中での聖書の引用文も、拒絶反応は出ませんでした。
とはいえ、けっこう苦戦しましたが・・・
そしてこの本を2年間音読する中で、今でも忘れられない、僕にとって最も難しいと感じた文法があります。
僕はこれまでの英語学習歴16年間の中で、これほど難解な英文を見たことはありませんでした。
それを次回、シェアします。
・・・つづく。
The 5 Love Languagesの原作はこちら
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