From 師範代Shinya(新村真也)
僕がカナダ留学を始めて1ヶ月ほどたった頃のこと。この頃になると、僕もようやく他のクラスメイトの話す速い英語が聞き取れるようになってきました。
2ヶ月目になると、クラス替えがあり、それまでのヨーロッパ系やラテン系の生徒に加えて、インド、トルコ、タイ、韓国、オーストリア、(オーストラリアじゃありません)などの国の生徒たちが入ってきました。
ますます国際色が豊かになったクラスルーム内の光景は、圧巻でした。
ヨーロッパ勢
ヨーロッパ勢は、男女ともにモデル級のルックスです。みんな背が高く、スラっとしていて、彫りの深い顔立ちと、ビー玉のような青い瞳をしています。
髪は、「これ、染めてないんだよね?」と突っ込みたくなるくらいの真っ金色のブロンドヘアーです。
まるで、ファッション誌から出てきたようなヨーロッパ勢のルックスは、僕のような一度も日本を出たことのない田舎者にとっては、かなりのインパクトで、圧倒されました。
でも、文化的にはシャイでおとなしい人が多く、日本人の自分との相性が良いと感じました。
南米勢
ブラジルやメキシコなどの南米勢は、女性陣は彫りの深い金髪の人たちが多く、ヨーロッパ勢に近いルックスです。
男性陣は黒っぽい髪色に筋骨隆々のマッチョマンが多く、顔立ちもイカついです。
腕にタトゥーが入っていたりするので、第一印象はストレートに「怖い」です。
僕の目には、彼らがアクション映画に出てくる敵のマフィア役に見えました。
実際に仲良くなってみると、陽気で良いやつらでしたが、とにかく元気が良いので、ハイテンションなノリについていけないと感じたことも、たまにありました。
アジア勢
この時期から、ついにクラス内にアジア人が僕ひとりではなくなりました。
タイや韓国の人たちは、見た目的にも親近感を感じます。文化的にも近いせいか、話すペースやトピックも合うと感じました。
彼らの話す英語の発音も割と聞き取りやすく、僕にとっては安心感がありました。
インド勢
インド系の生徒の話す英語は、まなりが強く、めちゃくちゃ速いです!インドは英語が公用語になっているので、もともと使いこなせる人が多いようです。
とはいえ、なまりが強いので、かなり聞き取りには苦労しました。ただ、性格的には相性がいいと感じる人が多かったです。
国際色豊かなクラスルーム
僕のいるクラスの生徒の国籍は、
①日本(僕)
②韓国
③タイ
④インド
⑤ドイツ
⑥スイス
⑦チェコ
⑧オーストリア
⑨ブラジル
⑩メキシコ
⑪トルコ
⑫スペイン
でした。これだけの違う国の顔ぶれが集まると、ちょっとした「国際会議」みたいです。
そして、これだけたくさんの国のメンバーと、たったひとつの言語=英語を通してコミュニケーションを取れるということに、感動しました!!
もちろん、日本にいるときも、「英語は国際共通語だ」ということは、頭では分かっていました。
でも、頭で分かっていることと、実際にこうやって目の前で違う国の人たちと対峙しながら話すのとは、大違いです!!
それに、日本で僕が話した相手は、全員が「英語のネイティブ」でした。つまり、英語が母国語の人たちを相手に僕が英語で話していたのです。
でも、ここカナダに来て、僕は初めて、
「母国語が英語ではない人たち」
との会話を体験しました。
国際共通語のインパクト
僕らクラスメイト同士は、ふだんは英語でコミュニケーションを取っていました。
学校のルールで、「校内での母国語使用禁止」というルールがありました。
でもたまに学校の外で、同じ国出身のクラスメイト同士が母国語で会話しているのを聞く機会がありました。
すると、とたんに僕は彼らの言っていることが聞き取れなくなります。
それは当たり前のことなのですが、ふだん英語でコミュニケーションを取っていると、それを忘れてしまうことがありました。
お互い英語で話している間は、距離の近さを感じていました。でも、相手が同じ国出身のクラスメイトと母国語で話し始めたとたん、急に相手が「遠い存在」に思えてきたのです。
改めて、「僕らは、本来はまったく意志疎通のできない、異国の人間同士なんだな・・・」と痛烈に実感しました。
ということは、逆に考えれば、英語というたったひとつの「共通言語」があることで、その距離感を一気に縮めて、この空間をひとつにまとめている、とも言えます。
このことのインパクトは、口で説明されるのと、実際に体験するのとは、天と地ほどの差があります。
僕はこのとき、「留学の価値」は、そういう「体験ができること」だと気づきました。
予想外の収穫
僕がカナダに来た大きな目的は、
「英語のネイティブのビジネス社会で、自分の英語力が通用するのか?」
を確かめることでした。でも、それよりもっと大きな収穫を得られたことを、僕はこのとき実感しました。
文字通り、英語は「世界とつながるツール」なのだということを、自分自身で経験することができました。
2ヶ月目からは、僕は週末にも積極的にクラスメイト達と一緒に出かけるようになり、そのことをより強く実感するようになりました。
・・・つづく。
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