【新登場:第二言語論をベースにした英語トレーニング本⑨3ます英語】

from 師範代Shinya

(→前回の続き)

主語と目的語を言わずに通じる言語は、世界でも珍しいようです。

やはり日本語は、島国の中で同一民族を相手に話すことだけに特化して進化し続けてきた言語なので、「空気を読む」「文脈を読む」ことを前提に作られているんだな、と実感します。

ネイティブがこれを聞いた時の衝撃

僕がネイティブの先生達に、

「日本語は主語だけじゃなくて、目的語も言わないケースがよくあるんだよ」

と言ったら、

「えーーー!!じゃあ、どうやって目的語を知るの?何をの部分が抜けた状態で、どうやって理解するの?」

と衝撃を受けていました。

続けて僕が、

「そこは、文脈で判断するんだよ。この話の流れだったら、絶対に目的語はこれだよね、って感じで。」

と説明すると、

「な、なんてことだ・・・ムズカしすぎる。日本人は超能力でもあるのかい?」

とあっけにとられていました。

そのぐらい、異文化の人たちにとっては日本語の感覚はハードルが高いのでしょう。

テキストとリアル会話の違い

僕たちが、外国人の話す日本語を聞くと違和感を感じるのは、彼らが日本語テキストに書いてある「主語と目的語をちゃんと言う例文」を口に出すからだと思います。

「私は、それが好きです」

を自然な日本語にすると、

「好きー!」

になります。

主語も目的語も抜くのが「自然な日本語」になるからです。

よく僕たち日本人英語学習者が「ネイティブの日常会話の発音は省略し過ぎていて、ぜんぜん聞き取れない」と愚痴をこぼすことがあります。

でも、ネイティブの日本語学習者からしたら、

「日本人の日常会話は、主語も目的語も言わないから、ぜんぜん聞き取れないし、読んでも理解できない」

となるのです。

このように、日本語と英語の違いを比較しながら覚えることで、英語の目的語をより意識できるようになるのです。

それができるのが、この「3ます英語」のテキストです。

「かざり」で、さらに長い英文も作り出せる

日常会話の英文を見ていると、3ますだけではなく、すごく長いものもあります。

長い英文には、かざりが付いています。

たとえば、

I read a book.
(私は本を読みました)

という3ますの英文にかざりを付けると、

I read a book yesterday.
(私は昨日、本を読みました)

というように、1語だけ加えるかざりパーツと、

I read a book in the morning.
(私は今朝、本を読みました)

のように、複数の英単語のかたまりパーツの2パターンがあります。

かざりパーツが表せる情報は、「時間、場所、理由、方法、人」の5種類に分けてこの本に紹介されています。

かざりを言う順番も、日本語と英語は逆

I read a book in the morning at the office because I don’t have time to read it at home.

みたいに、英語のかざり言葉は、3ますの英文「I read a book.」の後ろにどんどん付け加えていきます。

今のは、時間、場所、理由が付け加えられています。

一方で、日本語の場合はかざり言葉は最初に持ってきます。

「家で本を読む時間がないので、今朝、オフィスで読みました。」

みたいな感じです。

日本語は主語と目的語を言わないので、代わりに聞き手が主語と目的語を推測しやすいように、「場面設定」から入っていくのが普通だからです。

「家で本を読む時間がないので、」→(聞き手:じゃあ、家じゃない場所で読むって流れになるのかな?)

「今朝、」→(平日の朝だから、職場が登場するんだろうか?)

「オフィスで読みました」→(やっぱり職場か!読んだってことは、さっき言ってた本のことだよね。)

という感じです。

僕たち日本人は、これを無意識のうちにやっています。

話す時も、聞く時も、です。

これは日本語を学ぶネイティブからすると、曲芸のようにムズカしく感じるそうです。

違いを意識しながら練習することで、本当の英語が身につく

このように、日本語と英語の文化的な違い、言語的な違いを意識しながら学ぶことで、ただ丸暗記するのに比べて頭にスーッと入ってきます。

そして、自分が話す時にも、

「あっ!英語は主語を意識するんだったな!」

「目的語まで言ってから、初めて完結するんだったな!」

「かざりは最後に付け加えれば良かったな」

というように、思い出しながら話すことができるようになります。

それができるのが、この「3ます英語」のテキストなのです。

ちなみに、この本は最後の章では、これまで登場したすべての項目をすべてまとめた「多読用の英文」が何本も登場します。

これまでの学びを、復習しながら強化することができるのです。

このように、1つ1つのトレーニングが連動する素材を使って練習するのが、第二言語論的には理想の形になります。

第二言語論の専門家の川﨑あゆみ先生だからこそ書ける、珠玉の1冊と言って良いでしょう。

3ます英語を使ったセミナーを開催

今回、特別にあゆみ先生の許可をいただき、この本をまだ持っていない人でも参加できる「3ます英語Zoomセミナー」を開催することにしました。

11月30日(日)朝10時~

を予定しています。

この本の一部コピーを使わせていただきながら、3ます英語のコアになる部分を解説します。

セミナーでは、エクササイズも交えながら、「3ますを意識した英会話」ができるようになるための練習法を実際に体感していただきます。

本を持っている方も、持っていない方も、ぜひご参加ください。

詳細情報や申し込みページは、また後日シェアします。

忘れずに僕からのメールを毎日チェックしておいてくださいね。

(完)

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今回紹介した「3ます英語」の本はこちら↓↓↓

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