from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
※50代でやり直し英語学習を始めて、60才の定年後に同時通訳者になった、元エンジニアの男性が書いた本のレビューの続きです。
「英語力×知識」をかけ合わせた四角形の面積を広げること。
そして、その「四角形の中」で英会話をすること。
それが、英語のコミュニケーション力を最短で高めることになります。
僕も含めて、おそらく多くの英語学習者は「英語力だけを高める」ことに意識が向きがちです。
広く浅く、色んなジャンルの英単語を覚えて、タテ軸の英語力を伸ばすことで、あらゆる話題に対応できるようにしようとします。
でも、どんなに知っている英単語の数を増やしても、ヨコ軸の知識がなければ、会話はできません。
科学分野の知識がない状態で、科学の話題で話し続けるのは大変です。
聞き取りも、スピーキングも苦労するでしょう。
僕は、今でも自分がよく知らない分野の話題で英語でコミュニケーションするのは苦手です。
だから、もしオンライン英会話の先生に苦手ジャンルの話題を振られたら、「話題を変えてもいいですか?」と、自分から強引に得意ジャンルに持っていきます。
英会話レッスンの先生相手であれば、話題を変えることを断られることは、まずありません。
先に英語力を高めるのもアリ
前回の記事でもお伝えした通り、僕自身は英検1級を取るまでは「英語力を高めること」に特化して、幅広くやっていました。
それはそれで、悪くなかったと思っています。
僕の場合は、田代さんのように仕事でバリバリ英語を使う環境ではなかったので、「英語力を高めることへの興味」だけでガンバれました。
英会話スクールの講師に転職した後にも、初心者クラスを教えるのに必要とされる英語力と、自分が外国人とコミュニケーションをする時に必要な英語力には開きがありました。
だから自分の勉強メニューは、個人的な興味でやっていました。
僕の場合は、先にタテ軸の英語力を伸ばしてから、徐々にヨコ軸の知識を伸ばしていった感じです。
先に英語力を高めることで、それまで興味がなかったジャンルの知識を仕入れたくなることもあります。
最初は興味がないジャンルでも、英語で読むと意外にすんなり頭に入ってくるという、不思議な経験をしました。
また、英語で知識をたくわえるにつれて、日本語の記事が読めるようになりました。
それまでチンプンカンプンだったジャンルの日本語記事が、読んで理解できるようになったのです。
そういう点では、好きなことや専門分野がないからといって、落ち込む必要はないと思います。
英語を通じて、知識を仕入れることもできるからです。
「英語を学ぶ」という期間を終えたら、「英語で学ぶ」というステージに入っていくことができるのです。
最終的には、興味があるジャンルでないと深い会話はできない
そして、英検1級を取った後は、僕は自由な世界に入っていきました。
自分が興味がある本や素材を、興味がおもむくままに読んで、「これは英語で話せるようになりたい!」と思ったジャンルを音読していく、という世界です。
これは、勉強している感がないので、とても楽しいです。
僕が英検1級に合格した後に英語教材として選んだのは、
・お金との上手な付き合い方を学ぶための本
・コピーライティングの本
・カメラやマイクなどのガジェット系のレビュー動画(YouTube)
・男女のパートナーシップ心理学の本
などです。
これらのジャンルについては、僕はネイティブの先生とかなり深い会話ができるようになりました。
各トピックの中で使われるボキャブラリーや言い回しを覚えているだけではなく、知識も増えているからです。
つまり、タテ軸の英語力とヨコ軸の知識のバランスが良くなって、正方形に近い形のパネルを形成しています。
正方形のジャンルでは、深い会話ができます。
逆に、会話相手も選ぶ必要があります。
各ジャンルでの知識や経験がなければ、いくらネイティブの先生とはいえ、深い会話はできないからです。
そのため、僕は会話相手として「英語を教える以外の仕事もしている先生」を優先的に選んでいます。
・フォトグラファー(写真専門)
・ビデオグラファー(ビデオ専門)
・ウェブ記事ライター
・心理カウンセラー
・キャリアコンサルタント
・スポーツのコーチ
・個人投資家
など、色んな職業をしている、あるいは過去に経験がある先生たちを、自分のお気に入りリストに入れています。
これらの先生たちと専門的な話をすると、とても盛り上がります。
先生たちも、ふだんは普通のテキストを使ったレッスンがメインなので、自分の専門分野の話題で自由に話せるレッスンを僕が希望すると、とても喜ばれます。
「シンヤとの会話は、1日の中で良い息抜きになるよ」
と言われたことが、何度かあります。
逆に、共通する仕事や趣味の知識がまったくない先生を選んだ場合、お互いにあまり話がかみ合わずに終わることが多いです。
僕も相手の英語をリスニングしづらく、むこうもこちらの話す英語を聞き取りづらいという状況になります。
僕自身の英語力はまったく変わっていないのに、トピックや相手が変わるだけで、こんなにも聞けない、話せない状態になるものかと、毎回驚きます。
もしあなたが今後、英会話レッスンでヘコむことがあったら、「英語コミュニケーション力の四角形」を思い出してください。
「タテ軸の英語力が足りない」と嘆くのではなく、「知識のヨコ軸が足りなかっただけかも?!」と思うようにしてみてください。
そして、もしあなたの中に「英語で話したいジャンル」が決まっているなら、僕のように英検1級まで取ってからヨコ軸を伸ばす必要はありません。
今すぐ、「そのジャンルの範囲内」でタテ軸の英語力を伸ばすようにしてください。
そうすれば、英語でコミュニケーションが取れる楽しみを、早く味わうことができます。
それがモチベーションとなり、また次のジャンルのパネルを増やしていこうかな、と思うようになるでしょう。
その考え方をインストールするには、この本はオススメです。
エンジニアでなくても、一読の価値アリです。
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(完)
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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