【英語にもあった!「本音とタテマエ」世界でバズッたイギリス英語の真の意味⑤】

 from 師範代Shinya

(→前回の続き)

※オンライン英会話レッスンで、20代のイギリス人男性の先生がシェアしてくれた、「イギリス英語のウラの意味を翻訳する表」の続きです。

⑬相手の発言に対する自分の意見を述べる

1.イギリス人が言うセリフ

I almost agree.
(私はほぼ賛成です)

2.他の国の人にはこう聞こえる

He’s not far from agreement.
(彼は、賛成から遠い位置にいない=賛成していると言って良いだろう)

※「almost = 90%以上」というイメージなので、かなり高い確率で賛成しているように聞こえます。

3.イギリス人の真意

I don’t agree at all.
(私はまったく賛成していません)

たとえ反対意見があっても、面と向かって相手を否定しないのは、とても日本的だと感じます。

アメリカ人なら、おそらく最後の3.のセリフをそのままストレートに伝えてくるでしょう。

言われた相手も、あまり気にしないというか、「ほぅ!では君の意見は?」みたいなリアクションになりそうです。

どちらが良いか?は一概に言えませんが、日本人にとっては、面と向かって否定されるよりも、イギリス式のソフトな対応の方が、ありがたい気がします。

⑭提出された書類を読んでチェックした後のコメント

1.イギリス人が言うセリフ

I only have a few minor comments.
(ほんの2~3カ所について、ちょっとした修正案があります)

2.他の国の人にはこう聞こえる

He has found a few typos.
(彼は、2~3個のタイプミスを見付けた)

※「typo = タイプミス / ミスプリント」です。最近は、パソコンの文書作成ソフトが進化して、typo を自動的にAIが検知して修正してくれるので、だいぶ減りました。

3.イギリス人の真意

Please re-write completely.
(すべて書き直してください)

タイプミスどころか、「全部ダメ!ゼロから書き直せ!」という強い言葉が込められているんですね。

これはさすがに、日本人にとっても察するのがムズカしそうです。

相手の声のトーンや表情から読み取るしかありません。

次が最後です。

⑮相手の提案に対する自分の意見を述べる

1.イギリス人が言うセリフ

Could we consider some other options?
(他の選択肢も考えることができたりしますか?)

Could ~?は、かなり丁寧な控えめ表現です。
consider は、じっくり時間をかけて考えるイメージがあるので、決断を先延ばしする時に使える動詞です。

2.他の国の人にはこう聞こえる

They have not yet decided.
(彼らは、まだ決めかねているのだろう)

※「賛成はしているけど、じっくり時間をかけてから決めたい」と聞こえます。

3.イギリス人の真意

I don’t like your idea.
(あなたの考えは気に入りません=100%ないわ~!)

これも、面と向かって否定するのを回避するためのフレーズですね。

日本人でも、会議の場などでは使われそうです。

特に、周りの人たちに向かって「意見を出してください」とお願いした後に出てきた意見に対しては、「気に入らない」なんて言えません。

「なるほど。他の案はありますか?」と言うのが、ちょうど良い感じだと思います。

以上、ネイティブの間でバズッたイギリス英語の15個のフレーズを、詳しく分析してみました。

 

皮肉屋っぽいイメージ

こうして見ていくと、「イギリス人は皮肉屋なのかぁ」と感じたかもしれません。

確かに、そういう側面もあるでしょう。

ただ、この表はあくまで「エンタメとして多少強調されている」ことも事実です。

これのフレーズ集を僕に教えてくれたイギリス人の先生も、「ちょっとジョークっぽくするために、あえて強めの表現で書かれてるけどね」と言っていました。

ただ、書いてあること自体は当たっているそうです。

つまり、「イギリス人は面と向かって相手を否定することに抵抗がある」ということです。

だからこそ、日本文化への理解も深まるのではないでしょうか。

実際に、僕が受けているオンライン英会話の先生たちのレビュー評価を見ると、イギリス人の先生は日本人生徒たちから高い評価を得ている傾向があります。

・アメリカ人で人気の先生=めちゃ明るくてポジティブ。典型的な「外国人キャラ」

・イギリス人で人気の先生=落ち着いていて、こちらの要望をくみ取ってくれる。日本人に近いキャラ。

というイメージがします。

もちろん、アメリカ人でも日本に長く住んでいる人であれば、日本人的なキャラになるので、一概に出身国で分類することはできません。

ただ、全体の傾向としては、そういう感じがします。

ちなみに僕は、アメリカ人とイギリス人、どっちも好きです。

個人的には、僕は色んな国の文化を自分の中に取り入れたいので、あえて好みを決めずに、ランダムに国を選んでいます。

今回ご紹介したイギリス英語の表は、ネイティブの間でかなり有名なようです。

もし、あなたも英会話レッスンを受けていたら、次回のレッスンのネタとして、この表を話題に出してみてください。

きっと盛り上がると思います。

また面白いネタを仕入れたら、シェアしますね。

(完)

 

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