from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
「羽化」という言葉を辞書で調べると、
① eclosion
② emergence
という英単語が出てきます。
実際に英会話で使ってみたところ、①は専門用語らしく、通じませんでした。
②の方が一般的らしいのですが、実際に使ってみたところ、人によって通じる場合と通じない場合がありました。
特に虫に興味がない(というかむしろキラいな)若い女性ネイティブには、②も通じないケースが多くあります。
さらに、②emergence の場合、日常的に使われるのは「出現」という意味なので、どこから出現するのか?まで言わないと通じないケースが多いのです。
そのため、動詞バージョン emergeを使って、
It emerged from its cocoon.
※それは繭から出現(羽化)した。
まで言わないと、僕が何を言っているのか相手に通じないケースが多いと分かりました。
説明型の文章は面倒
でも、この文章で話すのがけっこう面倒なのです。
どうしても説明っぽくなってしまいます。
何か一言の名詞で「羽化」を言い表せて、しかも100%通じる英単語はないものか?
そこで僕は、違う英単語を使ってみました。
「羽化」という言葉にこだわらず、「変身」という意味を表す、
transformation
という言葉を使ってみたのです。
この単語の動詞は、
transform
です。語源を分解すると、
trans = 超える
from = 姿
で、姿を超えて違う外見になることを表しています。
僕が子どもの頃に見ていたアニメ「トランスフォーマー」は、車が変身してロボになり、悪と戦うというストーリーでした。
海外でもヒットして、実写版映画が何シリーズか作られているので、ネイティブ男性であれば知っている率が高いです。
よく知られている英単語で言い換える
そして、「羽化」の代わりにこの英単語 transformation を使ってみたところ、通じる確率が一気に上がりました。
もともと昆虫に親しみがない西洋文化では、専門用語にこだわらずに一般的に使われている英単語で代用した方が、よく通じることが分かりました。
日本語でも、子どもから「羽化って何?」と聞かれたら、「形が変わることだよ。」と答えると思います。
それを英語でやった感じです。
ちなみに僕は、この transformation という英単語を初めて見たのは、海外の自己啓発本の中です。
自己啓発本の中での意味は、「自己改革」です。
自分のマインドを変えることで、行動が代わり、人生も変わる。
それを「transformation」という英単語1つで表現していました。
その本は、「アメリカ家庭のトイレに1冊必ず置いてある」と言われるほどのベストセラーです。(アメリカではトイレに本を置いておいて、用を足しながら読む習慣がある、とアメリカ人から聞きました)
今後も僕は、「羽化 = transformation」 で使っていこうと思います。
ものすごく美しい羽化
ところで、ここまで読んであなたは、なぜセミの羽化なんて観察したいの?
と思われたかもしれません。
理由は、「この世のものとは思えないほど、美しくて感動するから」です。
セミが羽化した瞬間は、どの種類でも身体の色が真っ白で、羽根も白もしくは透明です。
さらにミンミンゼミの場合は、白にほんのり緑がかった色になり、神々しい美しさを放ちます。
まるで、天使か妖精のように見えるほど、色が美しいのです。
こんな色をしている地上の生き物は、他に見たことがありません。
そして、この色が見れるのは羽化直後の1~2時間程度です。
(ブログの最後に写真を載せているので大丈夫な方は見てみてください。)
その後は、だんだん色が深くなってきて、ミンミンゼミであれば軍隊が着る迷彩柄のような、深みのあるモスグリーンになります。
アブラゼミであれば、最初は真っ白だったのが、翌朝には真っ黒になります。
僕は毎年、夏になるとこの美しい羽化の姿を観察するために、セミの幼虫狩りに出かけていきます。
そして今年、ついに2才の娘を連れて、幼虫狩りに出かけました。
これがけっこう衝撃的でした!
・・・つづく。
ミンミンゼミの羽化直後の様子です↓↓↓
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