【「自分の発音が通じない、何度も聞き返されてしまう」を解消する方法③】

from 師範代Shinya

(→前回のつづき)

※大人が英語のリズムを身に付けるのに最適な本「英語はリズムで伝わる」のレビューの続きです。

この本には、日本語と英語のシラブル(音節)の違いが詳しく解説されています。

たとえば、日本語で「おにぎり」と言う場合、手を叩きながら、

お・に・ぎ・り

と4つに分けて発音できます。

実際に小さい子どもに日本語の発音を教える時には、この手拍子の手法が使われるそうです。

日本語は1つの音につき、1つの手拍子で表せます。

この1つの音節のことを、「モーラ」と呼ぶそうです。

日本語はモーラ

「お・に・ぎ・り」は、4モーラです。

このモーラがあるおかげで、似た発音で違う意味の単語も聞き分けることができます。

たとえば、

・ビールとビル

・チーズと地図

・ハートと鳩

などです。

ビ・ー・ル=3モーラ
ビ・ル=2モーラ

チ・ー・ズ=3モーラ
ち・ず=2モーラ

ハ・ー・ト=3モーラ
ハ・ト=2モーラ

という感じです。

僕たち日本人にとっては、この2モーラと3モーラの違いはカンタンに区別できます。

でも、英語のネイティブにとっては、このモーラの違いはほとんど聞き分けられないそうです。

日本語を勉強している人でも、自分が発音する時に「地図」と「チーズ」を言い間違えたりして、苦労します。

僕も自分が英会話レッスンを受けている時に、ネイティブの先生に「日本語単語のリスニングテスト」を即興でやってみました。

そしたらやっぱり、モーラの違いはまったく聞き分けられませんでした。
「おじいさん」と「おじさん」

「おばあさん」と「おばさん」

は、ネイティブの耳にはまったく同じに聞こえるそうです。

「まったく聞き分けられない!何が違うの?」と言われて、驚きました。
僕たち日本人が英語のLとRが聞き分けられないのと同じですね。

英語はシラブル

一方、英語の音節は、シラブルです。

シラブルは、音のかたまりです。

日本語のように、細かく分かれません。

たとえば、「ロンドン」という単語は、日本語では、

ロ・ン・ド・ン

で4モーラです。

でも英語では、

Lon・don

で2シラブルです。

手拍子で表すと、

ロン=1回

ドン=1回

という感じになります。

また、先ほど登場したカタカナ英語と比べると、

ビール=3モーラ
beer = 1シラブル

になります。
beer は、最初の「ビ」だけが強く発音されて、後は弱く、早く発音されるので、1シラブルなのです。

他にも、

チーズ=3モーラ
cheese = 1シラブル

ハート=3モーラ
heart = 1シラブル

になります。

手拍子で表すと3回と1回の違いです。

僕たち日本人にとって、「英語のネイティブは発音スピードが速い」と感じる理由は、モーラとシラブルの違いから来ているのかもしれませんね。

モーラに慣れている僕たちの耳には、ネイティブが発音した時に、

「ビ」しか聞こえないのに、「ビール」なの?

「チ」しか聞こえないのに、「チーズ」なの?

と感じます。

実際にはネイティブは beer と発音する時に後半の eer も言っているのですが、僕たち日本人の耳は反応できないわけです。

モーラの音に慣れているせいで、シラブルが聞き分けられません。

さっき、ネイティブの先生が「おじいさん」と「おじさん」が聞き分けられないと言いましたが、あれと逆のことが僕たちの耳に起こるわけです。

モーラがないと聞き分けられない日本人の耳には、シラブルはとても速く、あいまいに聞こえます。

訓練すれば聞き分けられるようになる

でも、それはあくまで慣れてないだけなので、訓練すればシラブルを聞き分けられるようになります。

訓練のコツは、ふだん音読する時にシラブルを意識しながら声に出すことです。

つまり、音のかたまりをイメージするのです。

「ロンドン」を発音する時には、Lon・don というように、2つのシラブルを意識しながら発音します。

英単語ごとのシラブルの数が分からない時には、辞書を引くと上記のように真ん中に・が入って分かれているので、すぐシラブルを知ることができます。

ただ、個人的には僕は「シラブルがいくつあるか?」を細かく英単語ごとに調べることはしていません。

メインはそこではないからです。

シラブルは、頭で覚えるより身体で覚える部分が強いと感じます。

慣れてくれば、シラブルを毎回頭で意識しなくても自然にできるようになるからです。

では、慣れるにはどうすればいいか?

そこで役立つのが、この本「英語はリズムで伝わる」です。

この本には、音楽に乗ってシラブルを言い分ける練習ができるエクササイズが用意されています。

「1シラブルだけの英単語を練習するユニット」

「2シラブル以上の英単語を練習するユニット」

というように、ページごとに分かれて練習できるようになっています。

まずはこの本でシラブルを意識しながら声に出す練習をして、身体に覚え込ませるのがオススメです。

それが終われば、後はふだん英文を音読する時にも、自然にシラブルを言い分けられるようになるでしょう。

毎回、英単語ごとのシラブルを調べるような手間は必要ありません。

「まずは音楽に合わせてリズムに乗って練習してみる」

それが気軽にできるのが、この本のコンセプトである「チャンツトレーニング」です。

どんな感じか聞いてみたい場合は、このYouTube動画をご覧ください。

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次回の記事では、2つ目の要素「アクセント」を解説します。

 

・・・つづく

 

今回紹介した「英語はリズムで伝わる」はこちら

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