from 師範代Shinya
(→前回の続き)
ここしばらく話題になっているネットフリックスの日本映画「シティーハンター」を見て気付いたこと。
それは、「好き」という感情の持つパワーです。
この映画のヒット要因は色々あるとは思いますが、僕が見て一番に感じたのは、「出演者や演出スタッフが本当にシティーハンター好きなんだろうな」ということです。
シティーハンターは、今40代~50代で、当時リアルタイムでアニメを見ていたにとっては、記憶に強烈に残っていると思います。
その記憶を呼び起こさせるのに十分な、演出と演技でした。
特に主演の鈴木亮平さんが、主人公の冴羽リョウを見事に演じ切っています。
別に顔の形が似ているわけではないのに、見始めてしばらくたつと、冴羽リョウに見えてくるのです。
ストーリー自体はちょっと雑にも関わらず、鈴木亮平さんの演技が強烈すぎて、強引に感動させられてしまいました。
1つ1つの動作、表情、アクションシーンでの立ち回り、華麗な銃さばきなど、どれを取っても冴羽リョウのイメージそのものなのです。
本当に、アニメから飛び出してきたかのような仕草に、驚きました。
さらに言うと、おちゃらけモードになった時の声さえも、本物の声優さんに似ているのです。
最初、僕は自分の耳を疑いました。
一瞬、吹き替えか?と思いましたが、何度か巻き戻して聞いているうちに、鈴木亮平さん本人の声だと分かりました。
好きじゃないとできない徹底ぶり
この完全コピーの役作りは、シティーハンター好きじゃないとできないと思います。
単に「役者の仕事としての役作り」では到達できない、細かい部分が徹底して再現されているのです。
気になって後から調べたら分かったのですが、鈴木亮平さんは子どもの頃からシティーハンターを見ていて、冴羽リョウのモノマネをしていたそうです。
つまり、子どもの頃から役作りの練習をしていたと言えます。
だから、こんなに完成度の高い演技が披露できたのです。
僕は今回、シティーハンターを見て改めて「好きのパワー」を思い知らされました。
英語も「好き」が一番大きな上達要素
これは、英語学習にも通じる部分があります。
僕がこれまで見てきた大人の英語学習者の中には、大きく4パターンいます。
①英語が好きで、英語が中上級レベル
②英語が好きではないけど、英語が中上級レベル
③英語が好きだけど、英語が初心者レベル
④英語が好きではなくて、英語が初心者レベル
この中で、勉強を長く続けられる人はどのパターンの人だと思いますか?
答えは、①と③です。
英語が好きではない人は、たとえ一時的にガンバって英語力を高めても、会社に要求されるTOEICスコアをクリアしたり、必要な英語力を手に入れた後は、英語学習から離れてしまうパターンが多いです。
逆に好きで英語を勉強している人は、欲しい結果が手に入っても入らなくても、とにかく英語を続けます。
勉強自体が楽しければ、結果が出なくても辞める理由にならないからです。
英語が大好きな人の中にも、すぐ上達を感じられる人と、長年勉強してもなかなか上達実感が持てない人がいます。
「英語は好きだけど、何年も上達しないから、自分には才能がないんだろうな・・・」
と思っている人も多いです。
日本のことわざにも、
「好きこそものの上手なれ」
「下手の横好き」
という、2種類の相反する表現があります。
僕は、これはどちらも正しいと思っています。
「下手の横好き」というのは、「上達する過程にいる人」のことを指すと思うのです。
始めたばかりの頃は、誰だって初心者です。
英語を好きになることはすぐできますが、上達はすぐできません。
だから、英語が好きな人たちの中から「まだ発展途上の人たち」を切り取って見れば、下手の横好きに見えるだろうし、「発展しきった人たち」を切り取って見れば、「好きこそものの上手なれ」に見えます。
でも、「英語が好きな人たち」に共通することは、勉強を続けられるパワーがあることです。
僕は、これが一番大事だと思うのです。
僕は英語学習を始めてから、今年で19年目になります。
19年続けられたのは、やはり英語が好きだからです。
そして、僕の周りにいる英語好きな人たちも、スピードの差こそあれ、最終的には自分が欲しい英語力を手に入れています。
そして、手に入れた後にも、英語学習を続けるのです。
だから、自分が想像していなかったレベルまで到達できています。
ゴールの先にある英語力
英語学習はどうしても効率を追い求めるあまり、いかに最短でゴールに到達するか?を考えてしまいがちです。
でも、本当に世界が開けるのは、「ゴールに到達した後にも勉強を続けた後に得られるもの」だと思います。
それこそが、英語で世界へのドアを開くカギになると思うのです。
自分が最初に設定したゴールの先・・・想像できなかった英語力の高さに自分が到達した時に、本当の意味で「自分の世界が広がった感覚」が味わえると思います。
もしあなたが「英語が好きだけど、なかなか上達しない」と思っていたら、英語が好きな時点で、すでに大きな強みを持っているのです。
そして、今は英語があまり好きになれない場合でも、上達する過程で楽しくなってきて、すっかりハマッてしまう・・・なんてこともあります。
大事なことは、今英語が好きか?好きじゃないか?に関係なく、「いかに楽しく英語を学ぶか?自分を飽きさせないか?」を工夫し続けることです。
答えは、十人十色だと思います。
英語を楽しみながら勉強している人たちと交流することで、自分に合う勉強スタイルが見えてくることもあります。
もし他の英語学習者の方々と交流したい場合は、僕が開催している月イチZoomセミナーにご参加ください。
次回は、6月に「半年に1度の音読大会」を企画しています。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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