初めて海外のダンスビデオを通販で買ってみた僕は、ワクワクしながらVHSビデオテープを、再生デッキに差し込みました。
ビデオテープがキュルキュルと音を立てながら回って、画面が再生されました。
オープニングは、とても不思議な感じでした。
僕がこれまで見てきた日本のダンスレクチャービデオとは、明らかに違います。
日本のレクチャービデオは、「先生と生徒が一緒に踊っているシーン」を短い時間でパッパッと切り替えながら、音楽に合わせて編集されている感じでした。
つまり、レクチャー内容のハイライトをまとめた感じです。
一方で、今回僕が買ったニューヨークのダンスビデオは、オープニングで先生っぽい黒人ダンサー1人が、ひたすら踊っているシーンでした。
画面の切り替えも独特でした。
ジワッとゆっくり画面が薄くなっていき、同時に次の画面がジワッと出てきて、2つの画像が重なりながら、画面が切り替わる感じです。
なんだか芸術作品を見ているような気分でした。
黒人の先生の踊りも、身体がの動きがあまりにしなやか過ぎて、「カッコいい」というより、「美しい」という感じです。
別世界を見ているような感覚
日本のダンスレクチャービデオのオープニングを見たときには、「自分もこんな風に踊れるようになりたいなぁ~」と感じました。
でも、今回のニューヨークの先生のオープニングは、まるで別世界を見ているような感覚でした。
へぇ~!こんな世界があるのかぁ~!美しい!
という感じで、「自分ごと」としては当てはめられない感覚でした。
あまりに世界観がかけ離れていると、「いつかは自分も!と憧れる」というよりも、「ステージショーを見る観客視点」で見てしまうのかもしれません。
お芝居やミュージカルを見る観客は、歌やダンスが上手な役者さんたちを見て、「スゴいなぁ~!」「カッコいい~!」とは思っても、「いつかは自分もあのステージに立てるようにガンバるぞー!」とは思いません。
僕がニューヨークの黒人ダンサーの踊りを初めて見た時には、それに近い感じでした。
字幕ナシの英語ビデオ
いよいよ本編が始まりました。
先ほどオープニングで踊っていた先生が、イントロのしゃべりを始めました。
買う前から分かっていたのですが、このビデオには字幕が一切ありません。
こういったマニアックなジャンルのレクチャービデオは数がさばけないので、日本語字幕をつけるコストをかける予算がないのでしょう。
僕が聞き取れたのは、Welcome to my ~まででした。
それ以降は、まったく聞き取れません。
当時の僕は、ただでさえ英語が分からないのに、先生の話す英語は早口で、ハッキリと発音していません。
さらに、撮影しているカメラのマイクが悪いのか、声がすごく遠くて小さいのです。
なんだか、先生個人が自分で買った安いビデオカメラを使って、自分の記録のために残したような音質と画質に感じました。
でも、画面はちゃんと定期的に切り替わるので、カメラマンがついているはずです。
僕はビデオ自体のクオリティーの低さに驚きました。
「これが、海外のレクチャービデオの標準品質なのか!」
と。
今まで見てきた日本のレクチャービデオは、先生の声がすごく近くで聞こえていました。
きっと、日本ではちゃんと音声収録担当者をつけて、長い棒の先についたマイクで、上から声を拾っていたのかもしれません。
でも今回の海外ビデオは、おそらくカメラの内蔵マイクだけで収録していて、声が遠く聞こえるんだと思われます。
動きだけ見ればわかる!と思っていたけど・・・
僕はこのレクチャービデオを見る前は、「先生の動きだけ見れば、分かるはず!」と思っていました。
でも、この先生のレクチャーは思った以上に「口での説明パート」が多くありました。
口でやり方を説明しながら、動きを見せているのですが、僕にはまったく聞き取れないせいで、動きもちゃんとマネできませんでした。
マネ出来なかった理由はおそらく、
①見たことのない新しい技術が多すぎたこと。
②僕自身のダンス技術が、「見て盗めるレベル」に達していなかったこと。
の2つがあると思います。
レクチャービデオを一通り最後まで見た僕は、思いました。
「こりゃ、今の自分にはムリだ・・・」
と。
その後も、せっかくの投資をムダにしたくない!という思いで何度か再チャレンジしてビデオを見返してみましたが、最初の5分ぐらいでつまらなくなって、やめてしまうパターンが続きました。
僕の初めての海外レクチャービデオ体験は、苦い思い出で終わりました。
今思い返すと、この時のくやしい気分が、その後の英語学習スタートのモチベーションにつながった可能性もあります。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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From 師範代Shinya(新村真也)
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