from 師範代Shinya
(→前回の続き)
「もう耐えられない!何としても、これで終わりにする!!」
緊張を上回る闘志が、自分の中にメラメラと燃え上がってきました。
僕は、英検1級の面接会場までの移動距離&待ち時間の長さに、ガマンの限界を迎えていたのです。
すでに時刻は夕方4時半を回っていました。
ラーメン屋の行列に15分並ぶのでさえも苦痛に感じる自分にとって、3時間半の待ち時間は、無限に感じました。
最初はドキドキしていたのものの、自分の番が回ってくる頃にはもう、怒りの炎の方が上回っていました。
心理学の世界では、怒りの感情というのは悪いものとしては見られていません。
実は怒りの感情は、うまく活用すると「行動のエネルギー」になります。
ふだん穏やかな人でも、怒ると声が大きくなり、行動も荒々しくなったりしますよね。
映画やドラマなどの戦いのシーンでも、
「主人公が怒りでブチ切れてから一気にパワーを開花させて、格上の悪者をやっつける」
というシーンが多いです。(例:ドラゴンボールの孫悟飯)
人は強い緊張や恐怖を感じると、防衛本能が働いて行動ができなくなってしまいますが、怒りは逆に行動を促すのです。
そういう意味では、今思うとこの長い待ち時間は、僕にとって有利に働きました。
僕の中にある怒りの感情を引き出してもらえたからです。
自分が教室内に呼ばれた時には、緊張は完全に吹き飛んで、怒りのパワーでズンズン進んで中に入っていきました。
僕が本番で使ったスキル
英検1級の面接に向けて、僕が強化してきたスキルは、この2つでした。
↓↓↓
①自分が得意なトピックに強引に持っていく
②英語で語れるトピックの範囲を広げる
どちらもメリットとデメリットがあります。
①のデメリットは、最初のスピーチが「こじつけ」っぽくなることです。一方でメリットは、その後の質疑応答パートがラクになります。
②のデメリットは、知識が広く浅くなるので、質疑応答パートで苦戦する確率が高くなります。一方でメリットは、最初のスピーチがやりやすく、不自然さがないことです。
①はハイリスク&ハイリターン。
②はローリスク&ローリターン。
それぞれタイプが違います。
僕は、どちらも対応できるようにしてきたのですが、怒りを感じている今の気分では、①の攻めプランでガツガツ戦いたい!と思いました。
面接官から受け取ったカードに書かれた5つのトピックのうち、自分の得意分野に引き込めるものを探しました。
その結果、経済のトピックを選びました。
質問文はハッキリとは覚えていませんが、
「日本の経済は、今後回復していくか?」
的な内容だったと思います。
そこで僕は、1分間の考え時間を使って、自分の得意トピックに強引に結びつける流れを考えました。
ちなみに、現時点で僕が最も英語で流ちょうに語れるトピックは、「婚活」でした。
現場で経験した婚活
英検1級を受ける3年前(31才の時)から婚活パーティーに行き始めました。
そこでは、色々な経験をしてきました。
婚活の本を読んだだけでは分からない、「現場の空気感」も直に味わっていました。
・婚活市場では、女性の方が数が多い。
・日本の男性の平均年収が下がっているのに対して、女性の結婚相手への希望年収は上がっているため、ミスマッチが起きている。
・男性側も自分の年収や年齢を無視して、若くてルックスの良い女性を希望している人が多く、ミスマッチが起きている。
ということがよく本に書いてあります。
でも、文字で読むのと、実際に現場に出て婚活女性たちと話すとでは
リアルさが違います。
・最初に僕のプロフィールカードの年収欄を見た瞬間に、相手女性から笑顔が消えてそっぽを向かれ、3分間のトークタイムを沈黙で過ごした経験。
・やっとカップリングされてデートに持ち込み、そこで相手女性から将来のビジョンを聞かれて「40才までには独立起業するつもり」というプランを伝えたら、翌日から音信不通になった経験。
・なんとかカップリングされた相手女性とのデート中に、理想の結婚生活を聞いてみたら、「結婚したらすぐに新築一戸建を買って、車は新車のランドクルーザーで、車庫付き。この条件だけは譲れない。それが私の夢だから。この3つの条件を満たせない人とは結婚できない。」と言われて、ドン引きした経験。
などなど。(この時点ではまだ、ツラい経験の方が多かったです)
英語で対談した経験
女性=相手の年収重視
男性=相手の年齢重視
という数字で判断する価値観は、日本では今でも一般的です。
一方、西洋文化ではあまり重視されていないようです。
・男性が年下で女性が年上のカップル
・女性の方が年収が多いカップル
・40代~50代以上になってから結婚するカップル
などはけっこう多いようです。
西洋文化(特にアメリカ)でのキーワードは、「多様性」です。
結婚や恋愛にも、この多様性の文化が色濃く反映されています。
そのため、当時僕が一緒に働いていたアメリカ人の同僚に僕の婚活体験談を話すと、とても興味深く聞いていました。
そして、当然、あれこれ深掘り質問されます。
日本人の結婚観に反論してくることもあります。
それに対して、僕は英語で返します。
婚活トークは、僕が普段からランチタイムにアメリカ人の同僚と話していることでした。
もしそれを英検1級の面接に持ち込めたら・・・確実に自分の土俵で戦えます!
そこで僕は、男性の年収や未婚者数の増加と、日本の経済を結びつける方向性を思いつきました。
そのロジックを組み立てるのに、考え時間の1分間をフルに使うことに決めたのです。
・・・つづく。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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