from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
「今ある英語力で、深い話がしてみたい!」
そんな要望を満たしてくれる英語テキストが、今年の春に発売されたばかりの、
です。
このテキストは、以前に僕がレビューした「英単語Issue 環境編800」の続編になります。
著者は、このブログで何度かレビューしている「速読速聴英単語シリーズ」でおなじみの、松本茂先生です。
松本先生は、NHKラジオの英語番組の監修&出演を長年されているので、まさに「英語教材製作のエキスパート」です。
前作の「環境編」が出たときには、松本先生と奥様の祥子(なかこ)さんのご夫婦で、僕のYouTubeチャンネルに出演していただきました。
実は、祥子さんは前作、今作ともに英単語Issueの企画・構成を担当しています。先日レビューした「速読速聴英単語Basic2400 Ver.4」も、祥子さんが執筆強力しています。
・松本先生の長年の英語教育の経験を元にした、緻密なテキスト設計
・祥子さんの「読者視点」を大事にした、新鮮で柔軟な発想
この2つが組み合わさることで、テキストの完成度が増していると感じます。
まさに、お二人のパートナーシップの力で出来上がったテキストと言って良いでしょう。
パートナーの力
僕もサヤと一緒に教材やレッスン、月イチセミナーの構成を考えていますが、やはり1人で考えるより2人で考えた方が、バランスの取れた内容にブラッシュアップできると実感しています。
もちろん、本を出版する時には編集者の方と一緒に作るので、一人で考えるわけではありません。
ただ、僕の感覚では「著者に一番近くて、強みも弱みもすべて理解していて、ズバズバ意見を言える存在」がパートナーだと思うのです。
実際、海外で数千万部を超える大ベストセラーになった本の多くは、よく見ると夫婦での合作です。(クレジットにパートナーの名前を入れる、入れないに関わらず)
ただ、パートナーとは感情的なぶつかり合いも多いので、なかなか一緒に仕事を続けられる人は多くありません。(実際、僕とサヤはよくぶつかり合っています。)
でも、だからこそ、それを乗り越えてできた時の完成度が増すと思っています。
今回、松本夫妻の経験値と才能とスキルが組み合わさった最新作が、今回の「英単語Issue キャリア・学び編800」なのです。
前回の「環境編」が出たのが、去年の3月10日。
今回の「キャリア・学び編」が出たのが、今年の3月10日。
ちょうど1年の時を経て、新作が登場しました。
(環境編をレビューしてから、もう1年経つんですね。個人的には、半年ぐらい前のような感覚でいました。時の流れが早いです)
基本のコンセプトは環境編と同じ、「ジブンゴト化学習法」です。
ジブンゴト学習法
英語テキストを音読していると、どこか他人事として捉えがちです。
その英単語やフレーズを自分が使って話すシーンを想像できないと、どこか別世界の言葉のような感覚で声出ししてしまいがちです。
この方法では、正直、あまり身に付きません。
英文が本当に自分の身体にスーッと染みこんでくる感覚を味わうためには、
「自分がこの英文をそのまま外国人に話している姿」
をリアルに想像しながら音読する必要があるのです。
英単語やフレーズを「自分事」として捉えることができた時に、音読の効果が何倍にもなり、長期記憶として定着します。
これが、松本先生が提唱する「ジブンゴト学習法」です。
英文を「ジブンゴト」として捉える2つの方法
僕はこれまで16年間の音読を続けている中で気付いたことがあります。
それは、音読している英文を「ジブンゴト」として捉える方法は、2つしかないことです。
①自分が役者になったつもりで、場面を描いて没頭する
②自分が外国人と話したいと思っているトピックの題材を選ぶ
この2つのうち、カンタンなのは②の方です。
自分が「こんなこと話せるようになりたい!」と思っているトピックの英文を探して音読すると、自然に気持ちが乗ってきます。
僕が音読初心者にいつも言っている「英語教材は、自分が興味を持てる内容のページを優先して、ランダムに選んで続けましょう」というのは、この考え方から来ています。
逆に、「自分がこの内容の英文を口に出すことは、一生ないだろうな。だって、日本語ですら話したことないんだから・・・」という内容の英文を音読する時は、①の手法が有効です。
僕は自分が英検1級を目指して音読していた時には、「速読速聴英単語 Advanced 1000」の内容を、自分がニュースのアナウンサーになった気持ちで音読していました。
僕は演技の学校に通ったことがあるので、この「自分とはまったく違うキャラになりきる」練習をした経験が生きています。
ちなみに今は、②のパターンでやっています。
自分が興味あるジャンルの教材を選んで学んだ方がラクだからです。
そしてこの「英単語Issueシリーズ」は、②のパターンをコンセプトに作られています。
日本人が「いつか英語でこんな内容を話せるようになりたい!」を叶えてくれる本なのです。
もちろん、人によって興味のあるトピックは違います。
だからこそ、1冊まるごと同じトピックで統一した英単語Issueシリーズは、ハマる人にはバチッ!とハマる、究極の1冊になり得る可能性を秘めています。
そして今回のテーマは、「キャリア・学び編」です。
英語学習をしている人であれば、自分のキャリアについて深く考えた経験がある確率が高いです。
また、英語学習をしていること自体が「学び」です。
学生時代の頃に学校で受けた英語の授業に、一言もの申したい人も多いでしょう。
そんな人にもピッタリなトピックが詰まっているのです。
次回の記事では、このテキストのトピックがどんな内容かを見ていきます。
・・・つづく。
p.s.この本を音読で仕上げたい場合は、自分の好きなテキストを用意して受ける、こちらの動画セミナーがおすすめです。無料で受講できます。
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