from 師範代Shinya
(→前回の続き)
英文法地図の改訂バージョンに収録されている文法13項目のうち、これまでは、
①文型
②倒置
③動名詞(ing)
④不定詞(to do)
⑤時制
⑥比較級、最上級、原級
⑦前置詞
⑧関係詞
⑨分詞
⑩受け身
⑪助動詞
までをご紹介しました。
あなたが知っている文法項目は、いくつあったでしょうか?
今回は、いよいよ最終回として、残り2つをご紹介します。
⑫仮定法
仮定法は、ムズカしい英文法の代名詞のような存在です。
日本人が苦手な要素がたくさん詰まっているからです。
受験英語で習う仮定法の英文で有名なのは、
If I were a bird, I could fly to you.
(もし私が鳥だったら、あなたのところに飛んでいけるのに)
という例文です。
詩のような言い回しで美しいのですが、やはり実用的ではないというか、「自分の人生でこれを口にする確率は限りなくゼロに近いだろうな・・・」と感じさせます。
でも、仮定法は決して堅い言い回しとか、小説や詩の中だけに登場するわけではありません。
実際に仮定法は、日常会話でもバンバン登場します。
「もし宝くじで1億円当たったら、どうする?」
「もし僕だったら、今すぐ彼女に電話するかなぁ。」
みたいな言い回しは、日本語でもよく使いますよね?
こういう「現実とは違うけど、もし~だったら」という想像の話は、英語では仮定法を使うことで表現できます。
また、友達との会話だけではなく、ネイティブの先生に英語フレーズの質問をする時にも、
自分:「このシチュエーションでこう聞かれたら、何て返しますか?」
先生:「ここでは○○って返すよ。」
みたいなやりとりはよくあります。
これも実は、仮定法を使うのです。
だから仮定法は、特別でも何でもなく、覚えたら英会話で使い道が多い、便利な文法項目なのです。
ちなみに、先ほどの日本語文を英語にすると、
If you won the lottery, what would you do?
(もし宝くじで1億円当たったら、どうする?)
If I were you, I would call her right now.
(もし僕だったら、今すぐ彼女に電話するかなぁ。)
How would you respond in this situation if you were asked this?
(このシチュエーションでこう聞かれたら、何て返しますか?)
I would say ○○.
(ここでは○○って返すよ。)
というように、動詞の過去形と助動詞の過去形を使うのが、仮定法の特徴です。
この、助動詞の過去形が日本人にとってはムズカしく感じやすいので、仮定法は敬遠される傾向があります。
でも、使えるようになると便利です。
そして、ネイティブは会話の中に仮定法をめちゃくちゃ入れ込んできます。
英文法地図で復習しておくことは大事だと思います。
⑬話法
英文法地図の最後の項目は、「話法」です。(ちなみに、順番は僕が勝手に決めています。英文法地図は特に順番はありません)
これは、誰か第三者が言ったセリフを、目の前にいる人に伝える時の文法になります。
たとえば、
「トムが昨日、『明日は仕事を休む』って言ってたよ。」
みたいな感じです。
英語ではこの言い方が2パターンあります。
パターン1は、トムのセリフを丸ごと言う方法です。
Tom said yesterday, “I’m going to take a day off tomorrow.”
(トムが昨日言ってたよ。「俺、明日仕事休む」って。)
みたいな感じです。
これはトムのセリフをそのまま直接伝えているので、「直接話法」という名前が付けられています。
次のパターン2は、トムのセリフを自分視点(話者視点)に変えて伝える方法です。
Tom said yesterday that he was going to take a day off today.
(トムが昨日言ってたよ。彼は今日仕事を休むって。)
になります。
パターン1との違いは、that が入っていることと、2つ目の文の主語が he になっていること、そして次の動詞が was で過去形になっていること。さらに、tomorrow が today になっていることです。
この言い回しは、間接的にトムのセリフを伝えている感じがするので、「間接話法」と呼ばれます。
これもよく日常生活で使われるのですが、いざしゃべろうと思うと、なかなかうまく時制がコントロールできなかったりします。
ちなみに、英検2級の面接試験では、イラストを見てストーリーを描写する問題が出てくるので、この話法が必要になります。
すべての英文法を1枚で眺められるメリット
以上、英文法地図の13項目をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
これだけの文法を理解して、英会話で使いこなせるようになれば、かなり話せるようになると思いませんか?
英文法地図には、これらの13項目のルールがすべて1枚にまとまっています。
僕の知る限り、このようなコンセプトのアイテムは見たことがありません。
「唯一無二」と言っても良いでしょう。
しかも、本業が美術作家の山口先生が作っているので、インテリアとしての美しさも兼ね備えています。
英語学習者なら、1枚持っておいて損はないでしょう。
(完)
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From 師範代Shinya(新村真也)
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