【英語学習の誤解① 文法はムズカしい&会話はカンタン】

From  師範代Shinya(新村真也)

今日から、日本の英語学習の世界にはびこる誤解を解いていくシリーズを連載します。

第一回目は、

「文法は難しくて、会話はカンタン」

という思い込みです。

これは、初心者の英語学習者の方からよく聞くことです。

「文法とか難しいことは置いといて、まずは日常会話から・・・」

というのが、典型例のフレーズです。

実は、僕自身も28才で英会話スクールに入学したときは、そう思っていました。

たしか、英会話スクールのスタッフにも最初にそう言ったような記憶があります。

そして、自分自身が英会話スクールの講師になってからも、新規入学希望の方々からよくこのフレーズを聞く機会がありました。

なので、英語初心者の間では、割と広く「文法は難しくて、会話はカンタン」というイメージがあるような気がします。

なので、

「会話が普通にできるようになったら、TOEICテスト用に文法をやろっかなぁ」

くらいに考えている人が多いのです。

 

実は逆

でも、実は逆です。

難易度の順番で言うと、

ステップ①文法

ステップ②会話

の順番です。

「会話が普通にできるようになったら、文法をやる」

という考え方は、

「750CCの大型バイクに乗れるようになったら、自転車に乗る練習をする」

と言っているようなものです。

自転車に乗れない人が、いきなり大型バイクに乗ろうとしたら、かなり危険ですよね?

英会話も同じです。

文法ができなければ、会話はめちゃくちゃになります。

なぜ、文法は難しいと思われているのか?

「文法は難しい」という先入観の原因は、学校教育にあります。

学校教育の目的は、「テストで良い点を取ること」です。

そして、そのテストで問われる内容は、「文法ルールの知識だけ」です。

本当は、文法は会話の習得をラクにするためのツールです。

でも、そのツールそのものがテストの目的になってしまっています。

だから、こんな変な問題が作られるのです。

Q:次の文の中での不定詞の用法を答えよ。

I have 3 books to read.

①形容詞的用法

②副詞的用法

③名詞的用法

 

こんな問題がテストで出るので、ふだんの授業もこのテスト問題を解くような進め方になります。

これでは、とても文法を「会話のためのツール」だなんて感じることはできません。

だから、日本人は文法嫌いになってしまう人が多いのではないでしょうか。

でも、文法なしでは会話は上達しません。

これは、僕自身が「会話一本やり」で上達しなかったので、分かります。

 

会話の経験だけでは限界がある

僕は、英会話スクールに通い初めて最初の1年間は、まったく文法をやらずに、ひたすら会話のみの練習をしていました。

英会話スクールでは「フレーズ丸暗記型」のテキストを使って、場面別で会話するレッスンをしていました。

「今日はレストランで注文フレーズ」

「今日はホテルでのチェックインのフレーズ」

みたいな感じです。

そして、それ以外の日には週3日、外国人の集まるバーに行って、ひたすら「フリートーク」を繰り返していました。

最初の3ヶ月くらいは、「場慣れ」してく中で上達実感がありました。

「外国人相手に英語を話している俺、スゲー!」

という実感もありました。

でも、すぐに限界が来ました。

フリートークをいくら繰り返していても、相変わらず自分の口から単語は出てこないし、語順はめちゃくちゃでした。

リスニング力もあまり大きな変化は感じません。

バーで知り合う外国人たちは、僕の英語の間違いをいちいち正してきたりしません。

ただ笑顔で聞いてくれます。

そして、言葉を選びながら、ゆっくり分かりやすくしゃべってくれます。

これでは、いくらフリートークを繰り返しても、自分が上達している実感はありませんでした。

 

海外赴任経験者の英語

ここで、時間を早送りします。

僕は自分が大手英会話スクールの講師になったことで、毎日たくさんの英語学習者のタイプを知ることができました。

その中のひとつに、「海外赴任経験者」があります。

仕事の関係で海外に数年間赴任していて、返ってきたパターンです。

英語力を落としたくないために英会話スクールに通い始める、という人がけっこういます。

このタイプの英語学習者には、大きく2パターンに分かれます。

①文法を学んだタイプ

②会話の経験だけでやってきたタイプ

です。

どっちのタイプかは、2~3分英語で会話をするだけで、すぐ分かります。

①のタイプは、正しい語順で英語を話します。

②のタイプは、めちゃくちゃな語順で英語を話します。

 

どちらも経験値は豊富なので、英単語はたくさん知っているし、反応スピードも早いです。

でも、両者の間には明らかに開きがあります。

②のタイプの英語学習者は、会話をしていてこちらが疲れます。

なぜなら、語順がめちゃくちゃなので、相手が言いたいことを推測しながら聞くことになり、意思の力を大量に消耗するからです。

 

文法=会話

「会話力」というのは、知っている英単語を正しい語順(文法)にして相手の前に並べる力です。

なので、文法ができないと、スムーズな会話はできないのです。

文法とは、「大人が英会話を身につけるプロセスをラクにするために生まれたツール」なのです。

次回は、文法がどれだけ会話の習得をラクにするか?を一緒に細かく見ていきましょう。

・・・つづく。

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