【子どもが母国語を身に付ける過程の観察日記:爆速で伸びる時期③】

 from 師範代Shinya

(→前回のつづき)

僕が今つけている記録を見ると、娘は2歳半ぐらいから急激に言語能力が発達してきました。

特に、これまで単語レベルだった発話が、急に長い文章で言えるようになってきたのです。

しかも、その文法がけっこう正確で驚くことがあります。

僕が雨の日に外へ行く時に、

「パパ、濡れないように気をつけてね。」

と言われた時には、度肝を抜かれました。

まるで大人のセリフのようです。

「気をつける」という動詞と、「濡れないように」という副詞を組み合わせて、命令形を作った上で、最初に「パパ」という呼びかけを入れてくるのです。

これは、かなり高度な文法項目だと思います。

いったい娘はどういう感覚でこの文章を組み立てているのか?

本人に聞いても、当然伝わりません。

考えられる方法としては、

①フレーズ丸暗記型で、大人から聞いた言葉をストックしておいて、適切なタイミングでフレーズ全体を丸ごと口から出している。(旅行英会話フレーズ本の中身を暗記するような感覚)

②自分が知っている名詞や動詞などの各パーツのストックを、場に応じて瞬時に組み合わせて、口から出している(瞬間英作文トレーニング的な感覚)

このどちらかしかありません。

①だったとしたら、かなり長いフレーズなので、丸暗記できること自体がスゴすぎます。

②だったとしても、それは真の言語能力でしゃべっていることになるので、スゴすぎます。

子どもの言語習得過程は、観察すればするほど、大人の英語学習への応用がムズカしく感じるようになってきました。

子どもに対して幼児言葉を使わない

ところで僕は、娘に対して幼児言葉をほとんど使いません。

犬=わんわん

ネコ=にゃんにゃん

車=ぶーぶ

などの幼児言葉は、小さい子どもがいる親だったら、頻繁に使うと思います。

でも僕は、そういう幼児言葉のボキャが自分の頭に入っていないので、娘との会話でほとんど使いません。

そしてもう1つ、僕が幼児言葉を使わない理由としては、

「賞味期限が短く、2回教えるのが面倒」

というのがあります。

もし、娘が1度「クルマ=ぶーぶ」で覚えた場合、そのボキャが会話の中で使えるのは、せいぜい2~3年ぐらいでしょう。

その後はきっと、周りの同年代の子達も幼児語を卒業し始めるはずです。

その時になってから、娘に「そろそろクルマって言えるようになろうね」などと言わなければならないのが面倒です。

だったら最初から、「クルマ」という発音を教えてしまった方が、僕も娘もラクだと思うのです。

たとえ今、「クルマ」という発音がカンペキに言えなくても、まったく違う発音の「ぶーぶ」で覚えるよりはマシな気がしています。

発音の上書きは労力2倍以上

1度覚えた発音を、また書き換えて記憶の上書きをするのは、新しく覚えるより労力がかかります。

これは、僕自身が英語学習を通して感じたことです。

たとえば、「シュークリームを食べる」や「トレーナーを着る」など、日常生活で使うカタカナ語があります。

カタカナ語の中には、かなり高い確率で「和製英語」が含まれています。

和製英語は、一見英語っぽく聞こえますが、実はそのまま言っても通じません。

どんなに発音良く言っても、まったく違った意味に取られてしまうのです。

先ほどのカタカナ語を英語発音で言った場合、ネイティブの耳には

・シュークリーム=靴クリーム

・トレーナー=教官

という意味に聞こえます。

意味がここまで変わると、使いどころも全然違いますよね。

英語では、

シュークリーム = cream puff

トレーナー = sweat shirt

になるのです。

これらの英単語を、脳内に上書き保存するのは大変です!

僕の経験上、

①まったく知らない英単語の発音と意味をゼロから覚える

②カタカナ語としてすでに頭に入っている英単語の発音を大幅に書き換える

の2つを比べた場合、②の方が2倍以上時間がかかりました。

これと同じことが、幼児語にも言えるような気がするのです。

ぶーぶ=クルマ

わんわん=イヌ

にゃんにゃん=ネコ

というように、まったく違う発音に脳のデータを書き換えるのは、いくら子どもとはいえ大変な気がします。

ネイティブでも同じ

ちなみに、英語でもこういった幼児語があるそうです。

wawa (ワワ)= water (水)

tummy (タミー)= belly (おなか)

boom-boom (ブームブーム)= car (車)

などです。

車が「ぶーぶー」に近いのは、日本語との共通点を感じますね!

僕が受けているオンライン英会話のネイティブの先生は、娘さんが生まれた時から、一度も幼児語を使わないようにしながら、育てたそうです。

その結果、娘さんが6歳になった現在、「大人と変わらないレベルの会話が成立するようになった」と言っていました。

僕も、その先生の体験談を聞いて改めて、娘に対して幼児語を使わないことに決めました。

子どもは耳コピーの能力が高いので、それを楽しみながら、「あえて大人しか言わないようなムズカしい言葉」を教えています。

格言をマスターする

最近、僕が娘に仕込んでマスターさせたのは、中国発祥の格言です。

「綸言汗のごとし」

というフレーズです。

読みは、

「りんげんあせのごとし」

になります。

この言葉は中国歴史上の格言で、

「皇帝が一旦発した言葉(綸言)は、取り消したり訂正することができない。」

という意味です。

1度出た汗を身体に戻すことができないように、言葉も戻せないよ、というメッセージなのです。

3才の娘は、言っていることがコロコロ変わります。

娘:「○○が食べたい!」

(僕が○○を準備してから、)

僕:「はい、どうぞ。」

娘:「食べなーい!」

僕:「え?せっかく用意したんだから、食べて!」

娘:「やだー!」

といったやりとりが、よく繰り返されるのです。

僕はこういう気まぐれに振り回されるのがイヤなので、この「綸言汗のごとし」の格言を、娘に教えました。

その結果、娘はカンペキに発音できるようになりました。

最初は、「にんげんあせのごとし!」と言っていましたが、ついに最近、「りんげんあせのごとし!」と言うようになりました。

でも、まだ意味までは分かってないようです。

娘:「○○が食べたい!」

(僕が○○を準備してから、)

僕:「はい、どうぞ。」

娘:「食べなーい!」

僕:「なにぃ?覚えてるか?綸言!」

娘:「りんげんあせのごとしー!」

僕:「そう!はい、食べて!」

娘:「やだー!」

僕:「こらー!」

というやりとりが続いています。

意味理解はともかく、子どものフレーズの耳コピー能力&リピート能力は、かなり高いです。

これは、大人にはない力だと思います。

現時点では、早くも英語学習への応用を断念しかけていますが、今後も娘の言語習得を観察して、大きな発見があった時には、また報告しますね。

(完)

 

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