From Shinya (新村真也)
書店に行くと、単語帳がたくさん並んでいます。どれも「これこそが最強の単語帳だ!」と表紙で叫んでいるようです。
これだけたくさんあると、どれを選んでいいのか、迷ってしまいますよね?
そこで、あなたにピッタリな単語帳を選ぶ「基準」を持っておくと、迷いがなくなります。
この「3つの基準」をおさえておけば、本屋さんでパラパラと数ページめくっただけで、それが自分に合うかどうかを数分でジャッジすることができるようになるでしょう。
基準① 例文が短い
単語トレーニングは、「英単語→日本語訳」で機械的に丸暗記するのではなく、「例文の中」で覚えていきます。
そうでなければ、会話でもTOEICなどのテスト上でも「使える単語」にはなりません。(詳しくはこちら)
そのためにも、例文は短い必要があります。単語帳の中には、TOEICテストの問題を意識して作られたものが多いのが現状です。
そういう本の例文の中には、TOEICのパート5と同じレベルの英文になっているものがあります。
※ 例文が長い例
たとえば、
military(軍隊)
という単語が見出し語にあったとします。それを覚えるための例文が、
The phrase “war against terrorism”has been used as a pretext for military intervention.
(訳:「対テロ戦争」という表現は、軍事介入の口実として使われ続けてきた。)
なんて長いものがあったりします。もうこの時点で、肝心の「military」がかすんで見えますよね?
使われている文法はパッと見で「うっ!・・・」となりがちな、「現在完了の受け身型」だし、他の単語も難しくて、「pretext」とか、「intervention」とか、知らない言葉が混ざってくるわけです。
この例文を何度音読しても、見出し語の「military」が脳内に定着する確率は低いでしょう。
※ 例文が短い例
それよりも、もっと短い文章、たとえば、
The tough guy joined the military.
(訳:そのタフガイ(強い男)は、軍隊に入った)
という文章を音読した方が、ずっとラクに覚えられる気がしませんか?
前半の「タフガイ=強い男」と軍隊のイメージが結びついて、記憶に残りやすくなりますよね。
文法も、シンプルな「SVO(主語+動詞+目的語)」の型を取っていて、意味を込めながら音読しやすいです。こういうシンプルが例文が載っているものを選びましょう。
TOEIC用の単語帳で一番例文がシンプルで覚えやすいのは、「新TOEIC TEST 出る単特急 金のフレーズ」という本です。
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他にも、アルクが出版している「キクタン」シリーズも例文がシンプルでいい感じです。
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【新形式問題対応/CD-ROM付】 改訂版キクタンTOEIC TEST SCORE 800
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僕が「最強の単語帳」としてオススメする「DUO 3.0」は、「ひとつの例文にたくさんのターゲット単語をちりばめる」というコンセプトから、例文によってはけっこう長くて難しいので、この点は不利です。
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基準② 例文全体を読み上げるCD付き
「例文を音読すること」を前提に単語帳を選ぶので、当然、それについてくるCDも例文を音読してくれるものがベストです。
例文全体を読み上げるCDがあれば、音読練習がグッとやりやすくなります。
クルマの運転中や散歩中などの時間に、シャドーイングしたりして復習することもできます。今、ご紹介した3冊の付属CDはどうなのか?というと・・・
・「新TOEIC TEST 出る単特急 金のフレーズ」の方は、例文も読み上げてくれます。(この本はCDはなく、本の中にあるURLにネットでアクセスして、音声データをダウンロードするタイプです)
・アルクの「キクタン」シリーズは、CDが単語しか読み上げてくれないのが残念なポイントです。
・「DUO 3.0」の場合は、とてもクオリティーの高い例文読み上げCDが付いてきます。CDは別売りです。「基礎用」と「復習用」の2種類があるので、買うときは、必ず「復習用」の方のCDを選んでください。
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※それ以外の単語帳を本屋さんで選ぶときは、最初の方のページにある「この本の使い方」の部分を読んで、例文全体を読み上げるCDが付いているかどうか?をしっかりチェックしましょう。
基準③ 分からない単語が30%~60%くらい
全体の収録単語の半分程度は、あなたがすでに知っている単語が入っているものを選びましょう。
もし、全く知らない単語ばかりのを選ぶと、負荷が高すぎて間違いなく途中で心が折れて、挫折します。
知らない単語の中に、知っている単語が半々くらいで混ざっていると、脳を「快」の状態に保つことができます。
本屋さんでの立ち読みジャッジの仕方
本屋さんでのジャッジの仕方はカンタンです。見開きページに10個の単語があったとします。適当にページを開いて、10個の単語をパッと見ます。
そのうち、自分が知ってる単語=すぐ意味が思いつく単語がいくつあるか数えます。
仮に、あなたの知ってる単語が5個あったとしましょう。そしたら、またパラパラめくって、適当なページを開きます。そこには、あなたの知ってる単語が3個ありました。
また別のページで同じことを繰り返します。こんどは7個知ってる単語がありました。
これを5回~7回繰り返します。
「知ってる単語」
1回目:5個
2回目:3個
3回目:7個
4回目:4個
5回目:6個
———————-
トータル:25個
これを回数の5で割ると、「平均5個」です。なので、この単語帳はあなたにとって、50%の負荷だということになります。
これは、厳密に計算する必要はありません。ザックリでOKです。
以上、3つの基準で単語帳を選べば、「最初の10ページでイヤになって挫折して、そのまま本棚へ直行!パターン」は防げるでしょう。
英単語帳を手にれたら、いよいよそれを活用する時です!
あなたの選んだ英単語帳を使った「超具体的なトレーニング方法」は、この記事をご覧ください。
From Shinya (新村真也)
(英語の達人養成ジム 師範代)
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