From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
前回の記事では、僕が
「英語ストックを仕込んで英会話の中ですぐ出すようにしたら、ネイティブの先生との仲が深まった」
理由の1つ目として、
①僕の方から自己開示した
体験談をお伝えしました。今回は、2つ目の理由
「相手にも話を振る余裕ができた」
をお伝えします。
僕の中に生まれた変化
「家で仕込んできた英語ストックを、英会話が始まった瞬間にいきなり出す」という強引な作戦を始めたことで、僕の中に大きな変化が生まれました。
以前の僕はこんな感じでした。
↓↓↓
①「週末のことについて聞かれた時の答え方」を家で仕込む。
②英会話スクールに行く。
③ネイティブの先生から週末について聞かれるのを待つ。
④そんな時に限って週末のことは聞かれずに、ぜんぜん違う話題を振られてうまく答えられず、リズムが崩れる。
⑤せっかく仕込んだストックを出せないまま時間だけが過ぎていき、その場に集中できずに会話がぎこちない状態が続く。
⑥結局ストックを出せず、消化不良のまま家に帰る。
これが以前の僕のパターンでした。
でも、ネイティブの先生に話題を振られる前にいきなり自分から切り出すことで、こんな風に自分の気持ちが変わりました。
↓↓↓
①How are you? と言われた瞬間に、いきなり仕込みストック英文を口から出す。
②今日の目標が達成されるので、気分がスッキリする。
③気分がスッキリすると、心に余裕が生まれる。
④余裕が生まれると、相手の先生にもこっちから話題を振ってみようと思えるようになる。
⑤相手の話を集中して聞ける。
⑥最初にエンジンを暖めてあるので、アドリブの会話も割とスムーズに進む。
という流れです。
特に、⑥は新しい発見でした。最初にいきなりエンジン全開で突っ走ると、その後の会話がそのリズムのままいけてしまうことが多いのです。
逆に、自分の中でエンジンがかかるのを待っていると、なかなか難しいことが分かりました。
英会話スクールのレッスンは、多くは50分前後です。
50分という長さは、ボーッとしているとけっこうあっという間に過ぎてしまいます。
でも、最初にエンジンをかけておくと、レッスンが始まった瞬間から集中することができます。
これは意外な副次効果でした。
②相手にも話を振る余裕ができた
やはりこれが一番大きいです。ストックを出せないでいるうちは、気持ちがモヤモヤしているので、なかなか相手に話を振る余裕がありませんでした。
でも、最初に出し切ってスッキリすると、相手にも「How about you?」と同じ話題を振って会話を楽しむようになりました。
その結果、トピックをこちらで固定することができるようになりました。
「事前に下調べした範囲のトピックでのフリートーク」
は割と聞き取りやすくて、こちらも返しやすいです。
その結果、レッスン時間を有効に使えるようになりました。
考え込んだり沈黙したりといった時間がどんどん少なくなっていったのです。
#話せる相手の方が楽しい
これは僕自身が英会話スクールの講師になってレッスンをする側になってから分かったのですが、「自分(先生)からトピックを振る」よりも、「生徒さんからトピックを振られる」方が、レッスンとしはずっとラクです。
そして、断然面白いです!
こちらから話題を振ろうとすると、どうしても毎回同じようなトピックになってしまいがちです。
あまりプライバシーに突っ込んだトピックを振るわけにもいかないし、かといって、盛り上がらない話題もNGです。
話題選びはけっこう難しいのです。
でも、生徒さんの方から「実は先週、彼女と別れちゃいましてね。3年付き合ったんですが~」みたいな感じで話題を振られると、そこに関して突っ込んでも大丈夫だと分かります。
その結果、たとえ英語力がおぼつかない状態であっても、とても興味深くて楽しい会話ができるのです。
「あぁ、あの時の自分はこんな感じで生徒として話していたのか!だから先生は親しみを感じて友達扱いしてくれたんだな・・・」
と気付きました。
逆に、完璧な発音と完璧な文法で話す人でも、トピックが表面的なものだけで終わる場合は、印象に残らないことが分かりました。
道具より作品
これは、英会話スクールの先生と生徒の関係だけではありません。
外国人の会話相手は、「あなたの英語を聞きたい」のではなく、「あなたのストーリーを聞きたい」のです。
英語はあくまで話を聞くための「道具」です。
もちろん道具が美しいに越したことはありませんが、
「道具ばかりがピカピカで、完成した作品がイマイチ」
では、何のための道具か分かりません。
家で仕込んだストック(話題)を会話で強引に出し始めた頃の僕は、ネイティブの先生にとっては
「道具はボロボロだけど、興味深い作品を作る人」
に見えていたのかもしれません。
だからこそ、ネイティブ友達の集まるホームパーティーに僕を招待したり、お祭りに一緒に行こうと誘ってくれたんだと思います。
・・・つづく。
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