from 師範代Shinya
(→前回の続き)
今年2024年に英検を受けるなら、改訂版の試験問題を受けることになります。
これは、けっこう大きな改訂だと思います。
今までの時間配分が通用しなくなり、今まで必要なかったスキルが必要になるからです。
何が必要になるのか?
それは、「要約力」です。
そう、今回の英検の改訂ポイントは、
「英文の要約を書く作文問題」
が追加されることです。
この要約問題が、3級~1級までの級の筆記試験に追加されます。
日本の英語教育のすきまを埋める
要約は、日本人が苦手とするジャンルだと思います。
日本の中学&高校の英語の授業では、正解の選択肢を選ばせる問題形式や、英文を読んで正確な和訳をさせる問題形式が主流です。
長文の要約を「読む」問題はけっこうあります。
「次の英文を読んで、内容を正確に表しているものを選べ」
みたいな出題形式です。
でも、「自分で要約を書く」という作業は、あまり行われていません。
これはおそらく、採点のしやすさと効率が関係していると思われます。
英語の先生たちが大量のテストを採点するにあたり、選択問題の形式の方が採点しやすいからです。
先生1人が数百人の生徒全員分の要約文を読んで採点するのは、かなり大変です。
だから、あまり行われていないのではと思います。
でも、英文を読んでその真意を理解できているかどうかを知る一番良い方法は、本人に要約させてみることです。
理解度が低ければ、要約はできません。
すごく曖昧な言い回しでごまかしたり、間違った内容を書いてしまったりするからです。
選択問題のように、適当に「エイヤッ!」で選んで、たまたま正解になるなんてことは、100%起こりません。
ある意味、要約問題は究極の出題形式だと思います。
①高い読解力
②高いアウトプット力
この2つが備わっていなければ、要約問題で高い点数を取ることはできないでしょう。
逆に言うと、要約問題の練習を通して、①&②のスキルを身に付けることができるとも言えます。
要約は母国語でも難しい
要約は、日本語でも難しいです。
僕はよく、英語の本のレビューをします。
YouTube動画やブログ記事でのレビューはある意味、本全体の要約です。
そのためには、本を最初から最後まで読み込まなければなりません。
「要するにこの本は、誰のために書かれていて、読むとどんな効果があるのか?」
その答えを見付けるために、読み込む感覚です。
英語の本の場合、僕が欲しい答えはたいてい著者のまえがきを見ると分かることが多いです。
その上で、本文に入っていって、「あ、なるほど!こういう工夫がされているのね!」と確認していく作業になります。
でも、英検の要約問題の場合は、いきなり本文を読む形になります。
だからこそ、より高い読解力と要約力が要求されるでしょう。
従来の作文問題はそのまま継続
以前からあった「自分の意見を書く作文問題」は、これからも変わらず継続されるようです。
つまり、2024年からの英検の1次試験では、
①自分の意見を書く作文
②長文を読んで要約する作文
の2つが入ることになります。
つまり、作文に割く時間が圧倒的に増えるということです。
もちろん、改訂に合わせて試験時間を長くしたり、他のパートの問題数を削ったりといった調整はされています。
でも、作文が苦手だった人にとっては、かなり苦戦する確率が上がるでしょう。
今年の5月スタートの第一回検定から、この新形式が採用されるようです。
まだ対策本などは出ていないようですが、英検協会のサイトでは、詳しい情報が出ています。
これまで速報扱いだった新形式の情報が、今では特設サイトとして掲載されていて、より細かい情報を知ることができます。
次回の記事では、この特設サイトにある情報を僕が読み込んで、要約する形でお届けします。
パッと読んだ限り、けっこうお堅い雰囲気の文章で書かれているので、分かりづらいかもしれません。
僕が勉強しているコピーライティングの世界でよく言われる
「小学校5年生でも理解できる文章に落とし込む」
という作業をしてみたいと思います。
・・・つづく。
p.s.いつか英検を取ってみたい!と思っている場合は、ぜひこのブログを読んでみて下さい↓↓↓
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