from 師範代Shinya
(→前回の続き)
もしあなたが、今年2024年に英検を申し込んで受験するなら、新形式の問題を解くことになります。
第一回(5月実施)から、新しい問題形式が採用されることが決定しているからです。
今年の英検合格を狙うためには、新しい作文問題で合格点を取る必要があります。
合格点を取るためには、採点基準を予想する必要があります。
もちろん採点基準は公開されていません。
でも、英検協会がどんな狙いで今回の改訂をしたのか?そこが見えれば、採点基準を予測することができます。
そこで今回は、英検協会のホームページの特設サイトの内容を、できるだけシンプルに要約してみます。
英検特設ページの内容を要約
リニューアルの目的(要約)
これまで英検は、時代に合わせた問題内容を作ってきました。
今の時代は、昔のように「学校の教科としての英語ができればいい」という流れではなくなってきました。
考える力、判断する力、表現する力を合わせた、コミュニケーション力が求められています。
今後の学校教育もそういう方向に向かおうとしているので、英検も早いタイミングで、コミュニケーション力重視の問題を作ることにしました。
リニューアル内容(要約)
・作文問題が1つ増えます。
・対象級は、3級、準2級、2級、準1級、1級です。
・2級以上のレベルでは、これまでの「自分の意見を言う」内容に加えて、「英語の長文を読んで、中身を要約する英文を書く」内容が加わります。
・準2級&3級の問題では、これまでの「自分の意見を言う」内容に加えて、「英語でEメールを書く」内容が加わります。
・準1級の面接問題の面接官のセリフが一部変わります。内容に影響する程の変化ではないので、無視して良いレベルです。(←僕の個人的解釈)
・作文問題が1つ増えたことで、試験時間の調整が行われます。
3級は、試験時間を10分延長します。
準2級は、試験時間を5分延長します。とはいえ5分では足りないので、他のセクションの問題数を減らして、作文に使える時間を捻出できるようにします。
2級以上の級では、試験時間の延長はありません。
その代わりに、他のセクションの問題数を減らして、作文に使える時間を捻出できるようにします。
ここまでが、リニューアル内容の全体像です。ひとことで言えば、
「英語力だけじゃなくて、コミュニケーション力も測りますよ。」
というのが、リニューアルの目的なのです。
これまでは、2次試験の面接でコミュ力を測ってきましたが、1次試験の筆記問題の中でも測れるようにしていきますよ、というのが狙いなのです。
つまり、英検を受ける人にとっては、「自分にはコミュ力があるぞアピール」が上手にできれば、点数が上がる可能性が高いのです。
ボキャ問題が苦手な人には、嬉しい改訂
「英検は、最初のボキャ問題が苦手」という人も多いと思います。
そういう人にとって、今回の改訂は嬉しいものになるでしょう。
今回の作文問題追加によって、3級以外はボキャ問題の数が削られるからです。英検特設ページによると、
・準2級=5問減らす
・2級=3問減らす
・準1級=7問減らす
・1級=3問減らす
と書かれています。
特に準1級は7問も減らされるのは、大きいですね!
これまでボキャ問題がネックでなかなか準1級に受からなかった人も、今年からはチャンスです!
再挑戦する価値はあるでしょう。
長文読解の問題数も減る
ちなみに、長文読解問題も減ります。
・準2級=3問減らす
・2級=4問減らす
・準1級=3問減らす
・1級=3問減らす
と書かれています。
ただし長文読解が苦手な人にとっては、手放しで喜べない部分もあります。
なぜなら、「新しく加わる作文問題=要約問題」こそ、長文読解力が求められるからです。
読んだ英文の内容を深く理解していないと、要約の作文は書けません。
読解問題が苦手だった人には、むしろ不利に働く可能性もあります。
ただ、要約問題への対策をバッチリ行うことで、要約問題で点数を稼ぐことも可能になります。
次回は、どんな内容なのか?その例を見ていきましょう。
・・・つづく。
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