From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
前回は「1億人の英会話」の1周目の使い方を解説しました。
今回は2周目の使い方を解説します。
まず前回のおさらいをすると、
・1日に進める範囲を決めて、少しずつ進める。
・途中で完全に理解できない項目が出てきても、あまり執着しすぎずにそのままにして進んでOK。
・音声データを使って音読する。
ということでした。
ちなみに音声の読み上げ回数は、最初は1~3回程度で良いと思います。
1周目は全体像をサラッと見るのが目的なので、あまり1つ1つのユニットを深くやり込む必要はありません。
(もちろん、最初から深くやり込みたい場合は1ユニットにガッツリ時間をかけてやってもOKです)
1周目はこんな感じで「ユニット数を区切ってちょっとずつ進めるペース」で最後まで行ったら、また最初に戻ります。
そこから2周目のスタートです。
2周目は範囲を広げて全体を回す
2周目に入ったら、1日の範囲を少し広げます。
たとえば、もしあなたが1周目に3レッスン分やっていたとします。
2周目は読むペースが上がるので、4~6レッスン分進めてみてください。
流れは、こんな感じです。
①日本語の解説をサラッと読み直す。
②例文を声に出して読み上げる。(音声データは使わずにスピーディーに英文だけを1回ずつ読み上げる)
③すきま時間や移動中に音声データを聞きながら、復習として同じ範囲の例文をリピートする。
という3ステップです。
1周目では、
・テキストの例文を読む作業
・音声データを聞きながら例文を読み上げる作業
を同時にやっていました。でも2周目からは、この2つを切り離すことで、1回の所要時間が減ると思います。
たとえばもしあなたが1周目の時に1日30分をこのテキストに費やしていた場合。2周目では、
・30分間で6ユニット分を読み進める。
・散歩中や家事をやりながら、音声データを聞いてリピートする。
という感じで分けることで、負担感が減ると思います。
もちろん、余裕があれば1周目と同じようにテキスト読みと音声データ再生を同時にやっても大丈夫です。
「反復」が大きな効果を生む
実はこの「反復」が記憶の定着にすごく役立ちます。
テキストの内容が本当に身になり始めるのは、実は2周目以降です。
1周目は準備運動ぐらいに考えておいた方がいいです。
新しい本を2冊読むより、同じ本を2回通しで読んだ方が記憶の定着率が高くなります。
1回目ではあまり理解できなかった項目も、最後まで行ってから読み直すと、案外すんなり理解できてしまうことがあります。
なぜかというと、一度最後まで読んで英文法の「全体像」が捉えられるようになると、細かい部分の理解度がアップすることがあるからです。
文法というのは1つ1つが独立したルールとうわけではなく、それぞれがつながっています。
なので、1つのルールの理解が難しいと感じた時には、あえて先へ進んで別の文法ルールを学ぶことで、
「あっ!あれはここと関係しているのか!」
とふと「腑に落ちる瞬間」がやってくることがあります。
だからこそ、1周目は1つの場所にとどまってウンウン悩んでいるよりも、とりあえず先へ進んだ方が効率が良いのです。
2周目で分からない部分を解決する
1周目では、分からない部分があっても気にせず先に進みましょうとお伝えしました。
2周目でそこがクリアできることが多いのですが、全部クリアできるとは限りません。
もどうしても理解できない部分が残ることがあります。
その時には、しっかり調べても良いと思います。
とはいえ、周りに英文法に詳しい人がいなくて、自力で調べようにも、どう調べて良いか分からない場合もあるでしょう。
「テキストを読んでいて分からない部分を解決する方法」は、また次回の記事で詳しくお伝えします。
3周目は「2周目の復習」感覚
最後の3周目は、2周目でガッツリやり込んだ内容の復習をする感覚です。
1度にやる範囲を広げて、各例文の反復回数は減らしてもOKです。
ここまでで発音はだいぶ定着しているはずなので、音声データは使っても使わなくても良いと思います。
・スピード重視なら音声なし
・すきま時間の「ながら作業」なら音声あり
という風に分けるのもアリです。
今までよりも軽めの作業になるので、スピード重視でサクサク進めていきます。
もちろん、途中でつっかかる例文はまだこの時点では出てくるかもしれません。
その場合は、とりあえずその例文だけ印をつけておいて、もしクリアしたいと思ったら「苦手な例文だけの復習」を4周目にするのも良いと思います。
3周目は1周目の何倍ものスピードで進むことが多いので、余力があれば4周目に行くのも良いと思います。
ただ、個人的には1冊のテキストは3周回したら次のテキストに行っても良いと思っています。
テキストの例文を暗記するのが目的ではなく、あくまで「学んだ文型を会話の中で使えるようにする」のが目的です。
その点では、「1つもミスがなくなるまでやり込む」という姿勢で臨む必要はありません。
適当なところで切り上げても、問題はありません。
その点で、「トータル3周」を1つの目安にするのがオススメです。
(もちろん、100%になるまでやり込むのが快感!という場合は、遠慮なく思い切り復習しまくって仕上げてください)
以上で、「一億人の英会話」のテキストの基本的な仕上げ方を詳しくお伝えしました。
次回の記事では、すべてのテキストに共通する「分からない部分の調べ方」についてお伝えします。
・・・つづく。
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