from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
この本は、「メジャーリーグの実況中継の英語」を題材にしています。
アメリカの野球中継は、試合の進行を見ながら2人が話す、というスタイルです。
目の前で起こっていることの感想を、その場で語り合う。
台本のない、リアルなやりとりです。
映画やドラマだと、脚本家が事前に時間をかけて練ったジョークや言葉遊びが盛り込まれることがありますが、実況中継は完全アドリブです。
解説者とコメンテイターの2人のやりとりは、まさに「生の英会話」です。
選手がホームランを打てば、大きなリアクションをします。
興奮すれば早口になるし、言い間違えることもあるし、正しい文法できっちり話すとは限りません。
もしあなたが、外国人の集まるスポーツバーなどに行けば、まさにこの実況解説のような英語のやりとりが、が飛び交っているでしょう。
英語テキストならではの工夫
生の実況などのネイティブ英語を題材にした場合、苦戦するポイントが3つあります。
①何て言っているのか、何度聞いても聞き取れない。
②英語台本を見ても、どういう日本語訳になるのか分からない。
③日本語訳が分かっても、どうしてこの言い回しでこの意味になるのか分からない。
その点、これは英語テキストなので、英語の先生が監修した①~③までがバッチリ付いています。
①英語の台本が、マンガの吹き出しのように見やすく読みやすい形で書かれています。
②英文のすぐ下に、自然な日本語訳が付いています。
③重要単語やフレーズには色づけやアンダーラインが引かれていて、「なぜこの言い回しでこの意味になるのか?」の詳しい解説がされています。
さらに、重要英単語が日常会話の中でどう使われるのか?野球解説とは関係ない状況を想定した、リアルな実例の英文が載っているのです。
背景知識もバッチリわかる
英語の理解度を上げるのに大きな影響を及ぼすのは、背景知識です。
話している内容を理解するためには、どういう文脈でこの会話が行われているのか?それまでの流れを知っておく必要があります。
このテキストでは、その背景知識をバッチリとカバーしています。
1つのユニットの英文は、実況中継の中の2往復程度の短いやりとりを切り抜いたものになっています。
そのため、会話の途中からスタートするのです。
そこで、この会話が始まる前までの文脈を、分かりやすく日本語で解説したパートがあります。
たとえば、「大谷選手が不調が続いていた状態から、今年初の試合でバッターボックスに立ったところから解説が始まる」というように、流れが書かれているのです。(実際には、もっと細かく書かれていますので、より感情移入しやすくなっています)
さらに視覚効果を高めるために、マンガも入っています。
大谷選手が活躍したシーンの瞬間が、絵で分かるようになっているので、より感情移入しやすくなります。
題材になっている試合を見たことがある人は、その時の興奮が呼び起こされるでしょう。
見たことがない人でも、背景知識の解説を読むことで、感情移入する下準備が整います。
すると、実況解説者の1つ1つのセリフがスーッと頭の中に入ってくるのです。
なぜここで、この言い回しをしたのか?
それが分かると、実況解説がとたんに面白くなります。
さらに、それだけではありません。
この手の「ネイティブ生英語を素材にした英語テキスト」には珍しい、ある工夫がされているのです。
その工夫が、この本の学習効果を高めています。
・・・つづく。
今回紹介した「大谷翔平の Show-Time English」はこちら
(↑クリックすると、アマゾンの販売ページに行けます)
—————————————
※このブログに読者登録をしていただくと、最新の記事を1日1回、メールでお届けします。読者登録はこちらをクリックしてください。
↓↓↓
From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
※もくじは、こちら
自己紹介は、こちら
コメントを残す