from 師範代Shinya
「英語初心者は、学習に絵本を使うと良い」
というのは、昔からよく言われています。
子供用の絵本なら、難しい英単語は使われていないし、イラストがある分、理解の助けになって英語が読みやすくなる、という理由です。
たしかに、イラストがあると助けになることは間違いありません。
英本の英文は短めなのが普通です。
ただ、絵本のジャンルによっては、撃沈することもあります。
しかも初心者だけではなく、中上級者でさえも・・・
僕はこれまで、絵本にヘコまされたことが2回あります。
1回目は、TOEIC735点を取って自信がついてきた時期で、ちょうどカナダにビジネス留学する前でした。
当時テレビで取り上げらて話題になっていた、「アメリカ製の飛び出す絵本」を買った時のことです。
不思議の国のアリス
色々種類がある中で、飛び出しギミックに一番迫力があった「不思議の国のアリス」を選びました。
日本語翻訳版と英語版が選べたので、せっかくならと思って英語版の原本を買いました。
僕は不思議の国のアリスのストーリーをあまり知らなかったので下地知識がありませんでした。
とはいえ、TOEIC735点を取った今の自分なら、子供用の絵本など楽勝だろう!と思っていたのです。
ところが・・・
実際にページをめくり始めると、いきなり最初のページでつまずきました。
不思議の国のアリスの絵本の英文
最初の一行目は、こんな英文でした。
↓↓↓
(以下、引用)
Alice was beginning to get very tired of sitting by her sister on the bank and of having nothing to do: once or twice she had peeped into the book her sister was reading, but it had no pictures or conversations in it, “and what is the use of a book,” thought Alice, “without pictures or conversations?”
長っ!!!
ピリオドがありません!
:の部分を文章の切れ目と考えても、当時の僕にはとても長く感じました。
最初の一文の中の、
~ and of having nothing to do
この and of って何? and of なんて並びを見たことないぞ?
という感じでした。
今だったら、前の方にある tired にかかって、
tired of sitting ~
tired of having ~
という構文の2回目の tired が省略されている、という文法が見えるのですが、当時の僕にはそこまで気が回りませんでした。
また、once or twice ~と、頻度を表す副詞が前に出たり。
thought Alice と、倒置法が使われたり。
peep (のぞき見る)という、難易度の高い英単語が出てきたり。
peeped into the book her sister was reading, という表現も、book 以降の文章は、「どんな本か?」を後ろから修飾しています。
「絵本て、こんなに難しいのか!!」
僕は最初の数ページでまったく理解できなくなり、撃沈しました。
留学前に、僕の自信はアリスによって粉々に打ち砕かれました・・・
英語の小説はムズカしい
ただ、今思い返すと、不思議の国のアリスは元が小説です。
小説には、倒置法や分詞構文など、日本人英語学習者にとっては難解な構文がたくさん登場します。
慣れていないと、読みづらいのです。
僕が読んだ絵本は、小説の内容を短めにまとめて、飛び出す絵本にまとめてある形式でした。
短いとはいえ、元の小説の雰囲気を活かすために、倒置法や分詞構文が使われていたのでしょう。
そういう意味では、純粋にゼロから書かれた「ザ・絵本」という作りではないのかもしれません。
あれから10年以上たった今、また絵本にヘコまされる日がやって来ました。
しかも今回は、「ザ・絵本」という雰囲気の内容なのです。
TOEIC自己ベスト975点&英検1級を持っていても、まったく読めない「ネイティブの子供向け絵本」に出会ってしまいました・・・
・・・つづく。
—————————————
※このブログに読者登録をしていただくと、最新の記事を1日1回、メールでお届けします。読者登録はこちらをクリックしてください。
↓↓↓
From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
※もくじは、こちら
自己紹介は、こちら
コメントを残す