【一問一答:リテンションの鍛え方①】

from 師範代Shinya

今回から、「一問一答コーナー」の記事カテゴリーを新しく開設します。

いただいたご質問にお答えしていくコーナーです。

今回は、ペンネーム「まいこ」さんからのご質問です。

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最近リテンションを英語勉強として取り入れています。

単語帳の例文などの短い文でも、言おうと思うと、最初の語を忘れてしまったり、文のイメージをつかめても、正確な単語がでてこなかったりします。(A boy をHeと言ったり)

自習YouTube動画で、Shinya先生は、とても長い一文を瞬時に暗記されていますが、リテンションを鍛える方法を教えて欲しいです。

リテンションとは?

まずは、リテンショントレーニングとは何か?を知らない人の方が多いと思うので、詳しく解説します。

もしあなたがすでにリテンショントレーニングを知っている場合でも、「使う英文の種類と目的の違い」についてはあまり知られていないので、ぜひ下地知識としてこの先を読み進めてみてください。

リテンションは、「短期記憶を維持する練習法」です。

やり方は、こんな流れです。

↓↓↓

①テキストは見ないで、英文の読み上げ音声を聞きます。

②文章の切れ目(ピリオド)で止めます。

③今聞いたばかりの英文を、リピートしながら声に出します。

④テキストを見て、間違っている場所がないかどうかをチェックします。
⑤間違っていたら、テキストを見ながらもう一度言い直します。

⑥次の英文に移って、①~⑤を繰り返します。

以上のステップです。

要するに、「テキストを見ないで行うリピーティング」ということです。
人によっては、リピーティングしながら英文を紙に書き出す「ディクテーション」というトレーニングも併用することもあります。

特に長めの英文をリテンションする時には、自分が言った英語を忘れてしまうことがあるので、紙に書くと答え合わせがしやすくなります。

紙に書くのが面倒な場合、スマホの音声読み取り機能を使うのも一案です。

自分がリピートする時にスマホのマイクを発動させれば、ディクテーションと同じ結果が得られます。(ただし、発音が良くないとスマホに聞き取ってもらえないというデメリットがあります)

リテンションで使う英文

リテンションで使う英文は大きく2種類あります。

1.まったく初見の英文

2.音読で身体に刷り込んだ英文

初見の英文を使うのは、かなり難易度が高いです。

自分が知らない英単語や文法が入っている場合、当然リピートはできません。そのため、英文のレベルを下げる必要があります。

音読で身体に刷り込んだ英文を使う時には、難易度の高い英文でもOKです。

これまで英文を見ながらスムーズに音読できていた英文でも、リテンショントレーニングをやってみると、驚くほどできない・・・なんてことがあります。

それまであまり気にしていなかった冠詞や前置詞などの細かいパーツが思い出せないことに。愕然とします。

また、語順もめちゃくちゃになってしまうこともあります。

2~3回リテンションをすると、急に細かい部分に目が行くようになります。

その上で音読を再開すると、これまで以上に文法を意識するようになります。

使う英文によってリテンション効果の種類が違う

1.初見の英文と2.音読している英文では、リテンショントレーニング効果の種類が違います。

純粋な記憶力だけを鍛えたい場合は、1.の初見の英文を使います。

自分の文法力の上限を伸ばす鍛え方をしたい場合は、2.の音読で刷り込んだ英文を使います。

初見の英文を使ったリテンショントレーニングは、特に資格試験に効果を発揮します。

TOEICや英検などの資格試験のリスニング問題では、先にある程度の長さの英文を聞いてから、回答します。

今流れた英文の内容を記憶する必要があるのです。

これがけっこう大変なのです!

あるあるパターンは、

「音声が流れている最中にはちゃんと聞き取れてたのに、いざ質問文を読んで回答しようとしたら、『あれ?何て言ってたっけ?思い出せない!』と焦る・・・」

という状態です。

これは、短期の記憶力を鍛えていない時のあるあるパターンです。

おそらく、今回の質問者のまいこさんは、資格試験用のトレーニングとしてリテンションを取り入れているのかな?と解釈しました。

一方で、僕が自習する姿を映したYouTube動画の中でやっているリテンションは、2.の音読で刷り込んだ英文です。

僕が今使っている音読素材はネイティブ向けの本なので、自分の現在の英語力の上限を少し超えています。

そのため、初見でのリピーティングはできないことの方が多いです。

そのため、ある程度英文が口に馴染んだ頃に、「これは自分の言葉として言えるようになりたい!」と感じる部分だけを抜粋してリテンションしています。

とはいえ、僕も過去に初見の英文を使ったリテンションもやり込んだ時期があります。

また、これまでに担当した資格試験対策の授業で、1.の初見英文のリテンションを教えた経験も数年間あります。

以上の経験を踏まえて、次回の記事ではリテンション能力の鍛え方をお伝えします。

・・・つづく

 

P.S.

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