from 師範代Shinya
(→前回の続き)
前回の記事では、
「ネイティブの友達ができると、日本での行動範囲が広がる」
ことと、
「子どもが、自分の行動範囲を広げてくれる」
という、共通点をお伝えしました。
この本を読んでもう1つ、共通点として付いたことがあります。
それは、「子どもには、共通の言語(行動)があるらしい」ことです。
大人にとっては何の意味もないようなことが、子どもにとっては大きな意味を持つ言語として作用することがあります。
この本に書いてある作戦を色々と試すうちに気付きました。
その作戦の1つが、「しっぽ作戦」です。
これは、親が家事などで忙しい時に、子どもがさびしがっている場合に有効な作戦と書いてありました。
相談者の子どもの年齢も、自分の子どもと同じ2才だったので、合います。
・子どもの相手をしていると、家事が後回しになって、夜の時間がツラくなる。
・家事を優先すると、子どもが寂しがって泣いたり、自分の中に罪悪感が出てくる。
とったジレンマを解消するために、本の中で正美先生がアドバイスしていたものです。
それは、「家事に子どもを付き合わせる」というものです。
といっても、2才の子どもに家事を手伝わせることはできません。
そこで、家事の最中に横に立たせておくのです。
さらに、その時に親の洋服やエプロンの端を握らせておくのです。
親の服の一部に触れていることで、子どもは親とのつながりを感じ、さらに近くで親の作業を見ることで、一緒にいる実感を持てて、愛を受け取ることができる、というのです。
僕は最初これを読んだ時に、
「ホントかなぁ~」
と半信半疑でした。
でも、すかさず「信じるな、疑うな、確かめろ」という言葉が頭の中に浮かんできました。
それに、子どもの話す言語と、親が話す言語は、同じ日本語でも意味が違うことは、何となく理解でき始めていました。
そこで、僕はこのページを読んだ翌日に、すぐに実践してみました。
夕食を食べ終わった後に、上の娘を台所のシンクに連れて行ったのです。
食洗機で洗えないナベやフライパン、ヘラやオタマなどを手洗いする姿を、横で見させてみることにしました。
ちなみに、この時間帯はいつも娘は機嫌が悪くなる頃です。
僕は、自分のシャツの端を娘の手に握らせました。
すると、ニコッとして機嫌が良くなりました。
「おっ!これは!効いている!」
僕はこの作戦の効果を、ちょっと信じ始めました。
その後、僕が大物のナベ類を洗い始めると、娘はジーッと静かに見守っていました。
「こんなの見て、何が楽しいんだ?」
と思いましたが、僕はひたすら洗い続けました。
そして、すべて洗い終わってナベ類が片付いた時には、娘はすっかり機嫌が良くなっていました。
ちなみに、引っ張られ続けた僕のシャツの端は、伸びてヨレヨレになっていました。
でも、娘はニコニコになっているので、作戦は成功です。
副次効果
さらに驚いたことに、この時間に心の中の「愛情タンク」が満たされた娘は、次の作業である「風呂入れ」にすごく協力的になりました。
いつもだったら、「お風呂ヤダー!!」と言いながら逃げ回るので、僕は強引に娘を風呂に引きずり込みます。
身体を洗っている間もギャン泣きするので、僕は耳栓をしながら手早く作業しなければなりません。
でも、今回はなんと自分から服を脱ぎ始め、さらに自分の意志で風呂場に入っていきました。
娘が新生児だった頃から風呂に入れ始めて2年、こんなに自主的に娘が僕に協力したのは、初めての経験です。
おかげで、いつも僕の心がやさぐれる時間帯が、ゆとりを持って娘を見れる時間帯に変化しました。
「やってみるもんだ!!たったこれだけで、こんなに効果が出るとは!!」
と、驚きました。
大人と子どもの会話は英会話
今回の一件で、「本当に大人と子どもの会話は英会話だなぁ~」と思いました。
大人にとって、たいした意味を持たないような言葉や行動も、子どもにとってはすごく大きな価値を持つことがあると実感したのです。
本当に、異文化交流に似ています。
英会話では、日本語の直訳をそのままぶつけても、通じないことが多いです。
たとえば、「お疲れ様です」を英語にしようとして、
「疲れるは tired で、相手に『疲れていますよね』的な言葉をかけるわけだから、You are tired. か!」
と思って、そのまま言っても、まったく通じません。
「は?なんで俺が疲れているって思うの?」
ぐらいの反応が返ってくるでしょう。
言葉の持つ意味が違う。
だったら、こちらの気持ちを伝えるために、相手の言葉で話す。
なんでこっちの言葉を理解しないんだ!と怒るのではなく、まずは自分が相手の言葉で話す。
それが、英会話と子どもとの会話との共通点です。
ちなみに、今回の一件以来、僕は毎晩、娘に洗い物に立ち会ってもらっています。
シャツの端がどんどん伸びてくるので、代わりにだっこヒモを腰に巻き、その端を握らせることにしました。
そしたら、効果はまったく変わりませんでした。
最近は、夕食後に娘は僕に抱っこひもを手渡すようになりました。
そして、腰に巻くと、アヒルの子のように後ろにチョコチョコついてきます。
その様子が可愛いので、僕もまた、娘に対して以前よりも寛容になれます。
正美先生のプロフィール
この本の著者、正美先生はスゴいです!
やはり女性は子どもの心を読み解く能力があるんだなぁ~と思ってネットでプロフィールを調べたら、正美先生は男性でした!!
「美」が付いていたので、てっきり女性だと思い込んでいました。
ということは、男性でもこの領域に達することができる証拠です。
僕も修行を積めば、正美先生レベルにはなれなくても、自分の子どもぐらいは理解できるようになるかもしれません。
勇気が持てました。
また何か新しい発見があれば、シェアしますね。
(完)
僕が今読んでいる、正美先生の名著はこちら
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From 師範代Shinya(新村真也)
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