From 師範代Shinya(新村真也)
昆虫の世界では、人間たちからいつも嫌われている種類がいます。たとえば、「ゴ○ブリ&ハエ」
子供に嫌われる野菜の代表格は、「ピーマン&セロリ」
同じように、文法の世界にも、嫌われ者の悪役2人衆がいます。僕が今まで文法クラスやTOEICクラスを教えている中で、英語学習者のみんなのリアクションから、この2人衆が一番の「嫌われ者」じゃないかなぁ・・・と思っています。
それは・・・
自動詞 (じどうし) & 他動詞 (たどうし)
のコンビです。
きっと、みんなの中に中学&高校の頃の忌まわしい「わけ分からん文法用語」の代表格として、この2人衆の名前が耳に残っているのかもしれませんね。
この言葉を口にしただけで、顔をゆがめる人が多いです。他の「いかにも難しそうな」響きのする文法用語、「関係代名詞」とか、「現在完了」とかも嫌われ者ですが、自動詞&他動詞のコンビが、一番嫌われ者のような印象です。
でも、実はそんなに悪いやつらじゃないんです。
実際、このふたりを味方につけると、英語の会話の中でも、TOEICの文法問題でも、すごく力を発揮してくれます。
僕も、TOEICの文法問題などを教えるときには、この自動詞&他動詞コンビの話を抜きに解き方を教えることはほぼ不可能です。
でも、このふたりの名前を出しただけで、みんなが「うわっ!」って表情になります。
でも、この自動詞&他動詞のコンビは、みんな「食わず嫌い」になっているだけで、実際に「試食」してみると、そんなに悪いヤツじゃない!ということに気づく人は多いです。
そこで、今日は先入観を捨てて、このふたりの「試食」をしてみてください。
ひとり目
ひとり目の特徴をひと言で言うと、
「ほぅ~!」
です。
まずは、これを見てください。
↓
I walk.
私、歩いてます。(ふだんから)
ほぅ~!そうなんだ!
I run.
僕、走ってるんだ。(ふだんから)
ほぅ~!えらいですな!
I surf.
俺、サーフィンやるんだぜ。(ふだんから)
ほぅ~!カッコいいねぇ!
以上です。これがひとり目。
ふたり目
まずは、これを見てください。
↓
I like.
俺、好きなんだ。
I have.
私、持ってるの。
I eat.
僕、食べるんだ。
これを聞いて、どう思いました?
なんか、消化不良じゃありませんか?
何か、聞きたいことがありませんか?
そう!
「何を?」「何が?」
って聞きたいですよね!
そうなんです!これがふたり目の特徴。
ふたりを見比べてみると・・・
もう一度、おさらいしてみましょう。
ひとり目
I walk. (主語+動詞)
私、歩いてます。(ふだんから)
ほぅ~!そうなんだ!
↑この文章は、主語+動詞だけで言いたいことが分かります。これだけで「自己完結」しています。「自己完結している動詞」だから・・・「自動詞」と呼ばれています。
ふたり目
I like. (主語+動詞)
俺、好きなんだ。
え?何を?
気になりますよね?動詞だけじゃあ、言いたいことが半分しか伝わっていませんよね?
I like sweets.
俺、好きなんだ、甘い物が。
ふぅ~!これでスッキリしました。
動詞だけでは足りなくて、「他の情報」を持ってきました。「他の情報」も必要な「動詞」を、「他動詞」と言います。
他の情報は、「何が?」だけじゃなくて、「誰が?」でもOKです。
これだけです!
けっこうカンタンだと思いませんか?
ちなみに、さっきの文章、
I like sweets. (主語+動詞+その他)
の「その他」の部分を、「目的語」って呼びます。
もっとカンタンに記号で表せる!
「主語」とか、「動詞」とかって、何となく長くて堅苦しくて、言いづらいですよね?
主語を英語で「subject」と言います。
それを短くして、「S」と呼びましょう。
動詞を英語で「verb」と言います。
それを短くして、「V」と呼びましょう。
目的語を英語で「object」と呼びます。
それを短くして、「O」と呼びましょう。
「主語+動詞+目的語」
をカンタンに記号で表すと、
「S+V+O」
これが、中学で習った呪文、「SVO」の正体です。
自動詞&他動詞のお助けパワー
この自動詞&他動詞の2人衆を味方につけると、一気にラクになります。
たとえば、これを見てください。
I ( ) Shinya.
① walk
② run
③ like
④ surf
どれが入るのが正解でしょうか?
( )の後ろに「Shinya」が来ています。Shinyaは名詞です。何が?誰が?の答えになりますよね。
ということは、( )には「他動詞」が入ることになります。
他動詞は、この中で「like」だけですよね。
だから、正解は③です!
これ、もし「Shinya」の部分が知らない単語だったとしても、それが名詞かどうかを判定することさえできれば、正解を選ぶことができます。(そのコツは、またこんどお伝えしますね)
今日は以上です。
いかがでしょうか?
今まで嫌いだった自動詞&他動詞のふたり組が、少し身近でいい奴らに見えてきたでしょうか?
もしそうだとしたら、今日の記事を書いた甲斐がありました!
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From 師範代Shinya(新村真也)
(英語の達人養成ジム 師範代)
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