
from 師範代Shinya
(→前回の続き)
前回までは、僕個人の「TOEICテストの点数別できるようになったこと」の体験談をお伝えしました。
今回は、僕が英語講師になってから見てきた、他の英語学習者の方々の傾向をお伝えします。
僕が見てきた、TOEIC900点ホルダーの方々には、「流ちょうに話せるタイプ」と、「会話がかなり苦手なタイプ」の2極化があると感じました。
比率的には、個人的な体感値で半々ぐらいです。
流ちょうに話せるタイプ2種類
流ちょうに話せるタイプの人たちの中にも2種類あって、
①英語を仕事でバリバリ使っている人(会議やプレゼンなど)
②趣味で英語を学んでいる人
がいます。
①はイメージしやすいと思いますが、②の趣味で英語を勉強している人の中に、TOEIC900点ホルダーは意外に多いのです。
僕の経験上ではむしろ、どちらかと言うと②のパターンの方が比率としては多くいました。
その理由は、①の仕事で使う場合は、そんなに高い点数が必要ないからかもしれません。(もちろん、職種にもよりますが)
海外駐在歴が長い人たちの多くは、TOEIC700点台に長年とどまることが多い印象です。
実務で問題なく英語を使えているので、それ以上ボキャを増やしたり、文法の正確さを磨く必要はないと感じるのです。
それよりも、即答力やコミュニケーション力の方に比重を置いている人が多いという印象を受けました。
例外として、高度な知識を必要とする職業に就いている人で、周りにTOEIC900点以上の同僚がゴロゴロいるような職場では、900点取れて当たり前、むしろそこが出発点、みたいな風潮もあるようです。
ただ、僕の経験上では、そういった職業に就いている人は、ごく少数派です。
趣味の方が、追求度が高い
「英語力の上限を伸ばすことを追求していく度合い」で見ると、仕事で英語を使う人たちよりも、趣味で英語を楽しんでいる人の方が、より高みを目指すことが多いと思います。
なぜなら、仕事で英語を使っている人達にとっては、実務に支障がないレベルまで英語力を上げたら、後はそれ以上を求める理由がないからです。
いったん欲しい英語力を手に入れた後は、英語学習から離れることも多いです。
そして、実務の中で使いながら、今の英語力を落とさずに行くパターンになります。
一方、趣味で英語を勉強している人達にとっては、英語の勉強を辞める理由がありません。
TOEIC700点を取ったら楽しくなって、「もっとやってみようかな!」という気持ちになったりします。
TOEIC900点を取ってみたい!という純粋な好奇心から、勉強を続ける人もいます。
また、趣味でやっている人は英会話も楽しんでいることが多いです。
そのため、定期的にオンライン英会話レッスンを受けたり、瞬間英作文トレーニングなどのスピーキング練習も併用して、着実に話す力も伸ばしていきます。
その結果、TOEIC900点を超える頃には、その点数にふさわしい英会話力や発音スキルを手に入れていることが多いのです。
あるパートの女性の、びっくりエピソード
僕は以前、仕事で英語を使う部署に異動になって勉強中の男性のAさん(当時30代:TOEIC500点台)から、面白いエピソードを聞いたことがあります。
Aさんの職場には、同じフロアで短時間で働く事務作業のパートの女性Bさん(40代)がいました。
Aさんの仕事では海外出張の時に英語が必要ですが、Bさんの仕事は事務専門で、書類も日本語なので、まったく英語を使いません。
ある時、オフィスにAさんとBさんしかいない時に、Aさんが電話を取りました。
それは海外からの電話で、英語でまくしたてられ、まったく聞き取れませんでした。
Aさんは、いつも困った時に頼る人(TOEIC700点台)を探しましたが、見当たりません。
どうしたらいいか、あたふたしていたら、近くにいて様子を見ていたBさんが、スッと立ち上がりました。
そして、Aさんに向かって、「試し私が聞いてみますね。」と言いました。
あっけに取られているAさんから受話器を受け取り、Bさんは電話越しに流ちょうな英語を話し始めたのです!
Bさんは、相手の言っていることを100%聞き取り、伝言を日本語でメモして、Aさんに渡しました。
驚いたAさんが、Bさんに色々質問してみたら、なんとBさんはTOEIC990点満点ホルダーだということが判明しました!
趣味で英語の勉強を長年続けているそうです。
「そんなに英語が話せるなら、こっちの部署に来たらどうですか?」
と、Aさんは熱心に勧めました。
でも、Bさんは、
「私は趣味で英語を勉強しているだけです。仕事もこれ以上負担を増やしたくありません。私が英語を話せることは、部長には言わないでくださいね。私は今の仕事内容で満足していますから。」
と言ったそうです。
「まさか、自分のこんな身近に英語の達人がいただなんて!しかも、本人はぜんぜんそんな雰囲気を出していないのに!分からないもんですね~!」
とAさんは僕に語ってくれました。
僕はこの時、改めて「趣味で英語をやっている人の中には、達人がいるものだ!」と思いました。
一方で、TOEIC900点を持っていても、「話すことはまったくの苦手です」という方にも、何人も会ってきました。
次回は、その特徴をお伝えします。
・・・つづく。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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