From 師範代Shinya(新村真也)
最強の英単語帳、「DUO3.0」をやり始めた僕は、ある「失敗」をやらかしました。
それは、「マジメに最初のページからやっていこうとした」ことです。
ちなみに僕は、1ページ目の一番最初の例文から、いきなりつまずきました。
DUO3.0のいちばん最初の文章
僕がつまずいた最初の文章は、これです。
↓↓↓
We must respect the will of the individual.
僕はこの文章を最初に見たとき、「うっ!」となりました。
日本語でさえ、「私たちは個人の意志を尊重すべきだ」なんて言った経験はありません。
それに、なんで「will」がこんな真ん中にあるんだ?って感じで、ちんぷんかんぷんでした。
(それまで僕は、willとう単語の「助動詞としての顔」しか知りませんでした)
その後の文章も、むずかしめの内容が続きました。とにかく、ひとつの例文に僕の知らない英単語がたくさん入っているので、負荷の高さと文章の内容の難しさに、うんざりしてきました。
まだ始まってわずか10例文くらいの時点で・・・です!!まだまだ先は長いのに!!
僕は、あせりました。
この時点で、僕のボキャブラリーレベルでは、見出し語の90%は知らない英単語でした。
今思い返せば、僕はDUO3.0を始めるには、すこし時期が早すぎたのかもしれません。
それまでは、好きな内容&無理のないレベルの英文だけを選んで音読してきたので、DUO3.0は僕には刺激が強すぎたようです。
ただ、ラッキーなことに、途中から例文の内容に親近感がわいてきて、だんだんモチベーションが回復してきました。
そして、セクション10に入る頃から、楽しくてイメージがわく「日常表現」が増えてきました。英単語学習自体にも慣れてきたので、調子が出てきました。
その後はリズムに乗ることができ、無事に最後まで1周目を回すことができました。
僕の英語学習歴の中で一番ツラかった時期
もし僕が、
「今まで英語学習をしながら一番ツラいと感じた時期はいつですか?」
と聞かれたら、
「初めての英単語学習で、DUO3.0の最初の方のページをやっていた時期です」
と答えます。それくらい、キツい経験でした。
でも、おかげで僕は、
「英単語帳も音読教材と同じように、自由に好きなページからやる方がいい。最初からマジメにやる必要はない。」
という教訓を得ました。そして、DUO3.0以降の英単語本を使った学習からは、その方法を取り入れて、楽しく続けられました。
なぜ、英語教材は最初のページの方がむずかしいのか?
DUOに限らず、他の英単語帳にも共通することなのですが、最初の方はなぜかむずかしい英単語や内容のおカタい文章が使われています。
なぜでしょうか?
これは、僕の個人的な予想なのですが、
「本屋で立ち読みした、『ちょっとデキる英語学習者』に、ナメられないようにするため」
のような気がしています。
そんなバカな!!
と思われるかもしれませんが、案外、そんな人間的な理由だったりするかもしれません。
これは本を書く側の「著者の立場」で考えてみたとき、そう感じたのです。
辛口レビューをする人たち
よく、アマゾンのレビューでは、どんなにすばらしい「名著」と呼ばれるような本にも、「星ひとつ」をつけている人たちがいます。
英語教材も同じです。どんなにすばらしいベストセラー中のベストセラーにも、星ひとつをつける人はいるのです。
そういう人たちのレビューを見ると、
「簡単すぎる」
とか、
「新しく学ぶことはひとつもなかった」
とか書かれています。
僕が自分で本を書いたら、アマゾンのレビューが気になって、チェックすると思います。
きっと、他の著者たちも、自分の書いた本のカスタマーレビューはチェックするのではないでしょうか?
そのときに、星ひとつを付けている人のレビューを目にする可能性はあります。
そして、
「ぬぬっ!なんだと!!後ろの方にハイレベルな文章を持ってきたのに!そこまで読んでないな!」
と思うかもしれません。
そして、その著者がまた次回作を書くときには、
「また、『簡単すぎる』とか言われないように、この本の中で一番、知的レベルの高い英文を最初に持ってくるか!」
となるのかもしれません。
以上はすべて僕の「妄想」ですが、まったく的外れでもないような気がしています。どんなベストセラー本の著者も、僕らと同じ「感情を持った人間」ですからね。
初心者は困る!!
でも、これは初級学習者にとっては困ります!!むずかし過ぎる英文は、挫折の原因になります。なので、モチベーションをダウンさせないために、自分で「好きなページからつまみ食いしていく」という対策が必要になってきます。
好きなページをつまみ食い
僕がDUO3.0の後にやった英単語帳は、Z会の「速読速聴英単語」シリーズです。
(写真は、Z会のブログより抜粋)
このシリーズは、細かくレベル分けされているのですが、基本のコンセプトはすべて同じで、「文脈」の中でターゲットの英単語を覚えていきます。
使われている英文は、新聞や雑誌の記事、Eメールや手紙など、まとまりのある文章です。
この本も、やっぱり最初のページの英文は難しくできています。
とくに、一番上のレベルの「Advanced 1,000」という赤い本は、全体的にむずかしい内容です。
僕がやったこの本の1ページ目の最初の記事は、「干ばつの問題」についてでした。とても長い記事で、地球温暖化によるオーストラリアの干ばつ問題について、6ページに渡って長々と書かれていました。
この記事は、当時の僕にとっては、まったく興味のわかないトピックでした。使われている英単語も文法も表現も、すべてが「驚くほど難しい!」と感じました。
なので、僕はDUO3.0で学んだ教訓をもとに、最初のページを飛ばして、もくじのタイトルをざっと見ました。
その中から、一番興味をそそられる記事を選んで始めました。
(ちなみに、僕が最初に選んだ記事タイトルは、「熟年離婚」でした。)
その後は、ページの順番を一切無視して、自分が興味のある順に「つまみ食い」していきました。
脳をいつも「心地いい」状態にする
英単語のレベルが高くても、ストーリーがおもしろいと感じることができれば、脳が心地いいと感じる「快」の状態を保つことができます。
僕は、この本はすべてのユニットをやるつもりは最初からありませんでした。適当につまみ食いして、興味のない記事しか残らない状態になったら、次の英単語帳を探すつもりでした。
でも、実際に進んでいくうちに、不思議なことが起こりました。
「最初は飛ばした記事も、あとになってから興味がわいてくる」という経験をしたのです!!
そうやって進んでいくうち、とうとう最後はあの、最初に読んで幻滅した、「干ばつの記事」になりました。
あぁ、これかぁ・・・まあ、ちょっと見てみて、つまらなかったらすぐやめよう!
そう思いながら、おそるおそるページを開きました。すると・・・
わかるのです!!!
読めるのです!!!
なんということだ!!!
最初はあれほど難しいと感じていた記事が、今の僕にはけっこうスラスラ読めて、内容がスーッと頭の中に入ってくることに驚きました!!
そして、僕はハッ!と気が付きました!
最初のページを初めて開いたときは、僕はまだこの本を始めたばかりでした。そして今、僕はもうすぐこの本を終えようとしている・・・
つまり、僕の英語力は、あの頃とは比べものにならないほどアップしていたのです!!
そして僕は、あの「難しかった記事」を、サクっと倒して、この本を終わらせました。
結果オーライ
僕はこの話を、自慢したくて書いたのではありません。僕がこのストーリーを通して伝えたかったこと。
それは、もしあなたが今、「全部のページをやらないと気が済まない」と感じているタイプだったとしても、「好きなところからやっていく」スタイルは、役に立つ!ということです。
僕も結果的に、この方法で最後まで終わらせた英単語本は何冊かあります。
でも、それはあくまで「結果」であって、最初から狙ったわけではありません。そして、「つまみ食い学習」をしたことで、脳をいつも「快」の状態に保ちながら学習を続けることができました。
僕がもし、最初のページからマジメにやっていたら、決して最後のページまではいけなかったでしょう。
なので、もしあなたが、「全部やらなきゃ気が済まないタイプ」だったとしても、「つまみ食い学習法」をオススメします!
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From 師範代Shinya(新村真也)
(英語の達人養成ジム 師範代)
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