from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
前回の記事では、「英語学習者の性格によって、英語の4技能の得意不得意が出やすい」というお話をしました。
外交的な性格で、パーティーなど人が集まる場所が大好きなタイプの人は、英会話でもミスを気にせずガンガン話していけます。
その結果、英会話特有のリズム感やノリを身に付けることができます。
ブロークンイングリッシュでも、身振り手振りを交えながら英単語を並べることで、コミュニケーションを成立させることができます。
一方で、この性格タイプの人は、家で1人でじっくり文法を勉強したり、英語の読み書き練習をするのは苦手なことが多いです。
本を読んでいても、集中力が保てなくなりがちです。
TOEICなどのテストでも、高得点を出すのが難しくなります。
周囲から見ると、「英語がペラペラしゃべれる割には、TOEICの点数が低い人」という感じになります。
一方で、家でコツコツ勉強するのがまったく苦にならず、むしろ楽しめる性格タイプの人もいます。
じっくり腰を据えて英語の長文を読んだり、英単語をコツコツ積み上げたりするのが得意です。
テスト勉強も楽しめるので、TOEICテストの点数が高いことが多いです。
このタイプの人は、知識があるがゆえに、英会話の最中に自分の細かいミスが気になってしまい、なかなかスムーズに英文を口から出し続けられないことが多いです。
周囲から見ると、「TOEICの点数が高い割には、英会話は苦手な人」という感じになります。
最終的には4技能のバランスが欲しくなる
このように、個人の性格が英語の4技能に大きく影響します。
もちろん、中には4技能を最初からバランス良く伸ばせる人も、まれにいます。
でも、それはその人が「器用なバランス型の性格」とうことです。
多くの場合、偏りがあるのが普通です。
とはいえ、英会話が得意で読み書きが苦手な人も、「できればTOEICの高得点も欲しい・・・」というのが本音だと思います。
TOEICの点数が高くて英会話が苦手な人も、「できれば英語をカッコよくペラペラしゃべれるようになりたい・・・」というのが本音でしょう。
ここまで話を聞いて、
「いやいや、私はまだまだ初心者だから、英会話も苦手だし、TOEICの点数も低いですよ!」
という人の方が多いと思います。
でも、自分の性格タイプがどっち寄りかは、何となく分かると思います。
色々な英語学習メニューを試す中で、必ず得意不得意を感じたことがあるはずです。
初心者が4技能をバランス良く伸ばす方法
僕のオススメする「初心者が4技能をバランス良く伸ばす方法」は、
「とりあえず迷ったら自分の得意分野を思い切り伸ばす」
ことです。
あれ?言っていることが逆じゃない?
と思われるかもしれません。
でも、僕が今まで見てきた英語学習者の方々、そして僕自身の体験から言えることは、最初は得意分野に全振りしてみる潔さが大事、ということです。
もちろん、あなたの性格タイプが「バランス重視型」であれば、最初から4技能のバランスを意識していくのが良いでしょう。
でも、最初からバランスを意識し過ぎると、各分野の伸びが緩やかになります。
ただでさえ時間のかかる英語の上達が、さらに実感しづらくなります。
英語学習で一番難しいのは、モチベーションを保ち続けることです。
英語は毎日少しずつ積み上げていくことでのみ、伸びていきます。
しかも、毎日の上達の幅はすご~く薄いです。
自分でも気付けないほど薄いので、自分が本当に上達しているのか?不安になることが多いです。
だからこそ、最初は自分が得意で楽しいと思えることに全振りして集中した方が良いのです。
自分は英会話が得意だと思ったら、1日1~2時間ぐらいオンライン英会話レッスンを受けまくるのも良いでしょう。
自分は1人でコツコツ勉強型だと思ったら、分厚い文法書を1冊読み終わるのを目標にするのも良いでしょう。
とにかく、自分が得意で楽しめるジャンルに特化して、バランスを無視する勉強法を試してみることをオススメします。
そうすると、そのジャンルの伸びが早くなるので、上達実感を味わいやすくなります。
自分の上達を測る方法を間違えない
ここで大事なのは、「自分がふだんやっている英語学習と、上達の基準を測る方法を間違えない」ことです。
たとえば、英会話に全振りして練習している人が、「1年経ったから、これまでの成果をTOEICで測ってみるか!」というのは、NGです。
おそらく点数が低く出て、モーレツにヘコんで英会話へのモチベーションも落ちてしまいます。
(僕も最初の1年目にこのパターンをやってしまい、ヘコみ過ぎて危うく英語をあきらめそうになりました)
このタイプの人が上達を測るとしたら、オンライン英会話スクールが提供している「英会話力ジャッジテスト」のようなものがオススメです。
英会話力テストは、主に会話のレスポンスの早さや、会話のリズム感を重点的に測ってくれるので、自分のやってきた得意分野を活かして高得点が出ることが多いです。
一方、もしあなたが「1人でコツコツ勉強タイプ」なら、勉強の成果を英会話で測ってはいけません。
「街で外国人に道を聞かれて、道順は分かっているのに、うまく英語で答えられなかった・・・こんなに毎日英語を勉強しているのに・・・」
とヘコむのは、もったいないです。
コツコツ勉強型の人が上達を測るなら、文法の本についているチェックテストや、TOEICや英検などの資格試験などの方が良いのです。
最初に得意を思い切り伸ばしてから、苦手に着手する
このように、最初は自分の得意分野を思い切り伸ばしておくのがオススメです。
それにより、「自分はやればちゃんと伸びるんだ」という実感と自信を持つことができます。
また、「このぐらいやると、このぐらい伸びる」という体感を得ることができます。
自分の得意分野でさえも、伸びるまでにこんなに時間がかかるんだから、苦手分野だったら、もっとゆっくりペースだろうな・・・
という覚悟ができてから、苦手ジャンルに着手した方が、うまくいきます。
また、英語スキルの中で1つでも得意で楽しい分野があると、苦手分野の勉強中に落ち込んでも「英語そのものから離れたくなる」という状況を抑えることができます。
さらに、最初にバランスを無視して得意分野を伸ばしておくメリットがもう1つあります。
次回の記事で、詳しくお伝えします。
・・・つづく。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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