From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
11月10日に発売された、瞬間英作文トレーニングファン待望の新作テキスト、
「バンバン話すための瞬間英作文『基本動詞』トレーニング」
のレビューの続きです。
この本は、瞬間英作文トレーニングの第3ステージとしての位置づけで発売されました。
第3ステージ用の本が出ただけでも驚きなのに、さらに驚くことがあります。
それは、この本がフォーカスしているのが、「基本動詞」だということです。
基本動詞というには、get, have, put, take, といった、中学校で習う動詞のことです。
なぜ、そんな誰でも知っているカンタンな「基本動詞」をこのテキストのテーマに持ってきたのでしょうか?
それは、森沢先生の鋭い目による分析です。日本人が英会話が上達しづらいのは、実は「英単語単語力が足りないから」ではなく、「基本動詞を使いこなせていないから」という理由が大きな部分を占めているからです。
難しい英単語は分かるのに、基本動詞が使えない日本人
日本人は、受験英語で難解な英単語を覚えます。読むための長文問題も、難しい学術書のような英文を解析していきます。
そのため、日本語にすると「言及」「批准」など、漢字だらけになるような意味を持つ英単語ばかりを頭の中にインストールするのです。
そして、そのノリで英会話をしてしまいがちです。
堅い単語ばかりを覚えていると、場にふさわしくない英単語を使ってしまいがちです。
たとえば、これを日本語で表現すると、友達同士の会話で、
「先週、新曲のCDを買ったんだ。」
と言いたいときに、
「先週、新曲のCDを購入したんだ。」
と言ったり、
「この間、初めて飛行機に乗ったよ。」
と言おうとして、
「この間、初めて飛行機に搭乗したよ。」
と言ってしまったり・・・
「購入」も「搭乗」も、意味としては通じます。
でも、どうしても不自然さがあります。たとえ不自然でも自分がしゃべるだけだったらまだ相手に通じるから大丈夫です。
でも、話し相手が基本動詞を使ってきたら・・・アウトです!聞き取れません。理解できません。
相手が「買ったよ」とか「乗ったよ」と言ってきたときに、
「え?乗った??乗ったってどういう意味だ?あ!搭乗したって意味か!」
みたいな感じで、普通と逆の流れで理解することになってしまいます。
だから、基本動詞を覚えないといつまでたっても「学術書は読めるのに、日常会話は理解できない」というアンバランスな状態から抜け出せなくなるのです。
恐るべき「意味の広がり」
基本動詞は、辞書で意味を引くと、ものすごい数の「違う意味」が出てきます。
たとえば、getの意味を引くだけでも、
得る、与える、乗る、到着する、~の状態になる・・・など、30個近くの違う意味が出てきます。
これらを全部片っ端から覚えようとしても、無理があります。
なぜなら、同じ英単語に30個意味があったら、出てくるたびに前後の文脈から「これは辞書の何番目の意味になるんだろう?」と当てはめていかなければならないからです。
紙の上のテスト問題ならまだしも、ふつうの会話スピードの中でそんな「照らし合わせ」をしているヒマなんてありません!
基本動詞の意味を覚えるには、受験英語式の「日本語訳の丸暗記」はほとんど使えないのです。
「熟語」の恐怖
それだけではありません!基本動詞には、「熟語」と呼ばれるジャンルがあります。
基本動詞 + 前置詞
のコンビネーションで、さらに新しい意味が生まれるのです。
get on = 乗る
get up = 起きる
get by = 何とかやっていく
get away = 逃げる
get over = 乗り切る
などなど・・・ひぃ~!!と叫びたくなりますよね。
ただでさえ get の意味が30個もあるのに、こんな熟語がいくつもあったら、とてもじゃありませんが、覚えきれません。
さらに困ったことに、ネイティブはふだんの日常会話でこれらの熟語をバンバン使ってくるのです!
そんなピンチ状態を脱出するために、この本「「バンバン話すための瞬間英作文『基本動詞』トレーニング」があります。
・・・つづく。
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